円キャリートレードが2022年に復活。
円キャリー取引をしている人には、非常に利益を出しやすい状況となっています。
さくらくんのように思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
興味はあるけれどよくわからない。
円キャリートレードって個人でもできるの?やり方は?
そんな方のために、今回は円キャリートレードをわかりやすく解説していきます。
目次
円キャリートレードとは
円キャリートレードとは、超低金利の日本円でお金を借り、その資金を利回りの高い外貨建て資産で運用する取引です。
「円借り取引」とも呼ばれます。
円キャリートレードは日本と外国の金利差を利用した取引です。
1990年代後半からゼロ金利政策やマイナス金利政策を続けてきた超低金利の日本。
かたや、ゼロ金利政策をやめて利上げ政策を開始したアメリカ。
両国の金利差は今後、拡大していくことがはっきりと予想されます。
この金利差の拡大をねらって円キャリートレードが2022年に復活しているのです。
※手数料・税金・為替変動を考慮せず
借りられる金額が多くてリターンのもっと高い資産運用が可能ならば、円キャリートレードから得られる利益はもっと多くなります。
非常においしい取引であることがわかるかと思います。
この円キャリートレードをこれまで上手に活用して大きな利益を上げてきたのが外国人投資家たちです。
ここでいう外国人投資家とは、外資系の証券会社や投資会社、ヘッジファンドなどを意味します。
円キャリートレードは円安の要因になるのをご存じでしょうか。
円キャリートレードが円安になる理由
外国の機関投資家が円キャリー取引を行う場合、日本の短期金融市場で円を調達して外貨に替えて(つまり円売り)運用します。
円を外貨に替える行為は「円を売る」ことになり、円キャリートレードをする機関投資家が増えて円売りの量が増加すれば、円の価値は安くなります。
このため、円キャリー取引が増えることは円安要因となるのです。
参考:SMBC日興証券
円キャリートレードの巻き戻しは円高要因
円キャリートレードは巻き戻しに注意する必要があります。
もう少し詳しく巻き戻しについて解説します。
円キャリートレードの巻き戻しの流れ
STEP1
海外の中央銀行が利下げを実施
STEP2
利上げにより株式運用や不動産運用の利回りが低下
STEP3
利回りの低下をきらい、円キャリー取引をしている機関投資家が運用する海外資産を売却して、借りていた円を返済(円買い)
STEP4
円買い需要が伸びるため、円高要因となる
円キャリートレードの資産運用先の国で利下げがあると、円キャリー取引解消のための「巻き戻し」が起きやすくなります。
円キャリートレードの個人でのやり方
円キャリートレードは個人でもできるのか。
できるとしたら、円キャリートレードのやり方はどんな方法なのか。
個人でもできる方法はありますので、参考までにご紹介します。
円キャリートレードを個人レベルでするやり方の王道はFXです。
日本円と円よりも金利の高い通貨のペアで取引すればスワップ金利がもらえます。
昔は豪ドルやNZドルなどの金利が5~7%近くもあり、個人でも円キャリートレードをしてスワップポイントで利益を上げている人が多くいました。
2022年7月現在、日本の政策金利は-0.10%であるのに対して、豪州は1.35%、ニュージーランドは2.50%。
金利差があるので円キャリートレードを行うことは可能です。
<主要国の政策金利>
出典:みんかぶFX
※注意:米国は22年7月のFOMCで0.75%の利上げを発表して2.25~2.50%となりました。表の米金利情報は古いです。
参考:米FRB、政策金利を0.75ポイント引き上げ、2022年末までに3.4%まで引き上げの見通し
円キャリー取引の過去例「リーマンショック」
2005~07年ごろにかけて、FXトレーダーを中心に円キャリートレードが盛んにおこなわれていました。
下のチャートを見ると、ピンクの帯に向けて円安が進んでいるのがわかります。
円キャリートレード=円安要因と解説しましたが、それをあらわしています。
そして、リーマンショックが起こり、各国中央銀行は経済を支えるために政策金利を大幅に下げました。
これにより、日本との金利差が縮小されて円キャリー取引の巻き戻しが起こりました。
その結果、円は主要通貨に対して円高へと振れていきました。
円キャリー取引の運用先、アメリカ関連情報
円キャリー取引の手法は、安い金利の円で資金を借り入れ、外貨建ての金融資産で運用するのが基本。
では、どこの国を運用先にするのか。
その投資先として最初に浮上するのが米国だと思います。
ここでは、米国株投資にかんする記事をご紹介していきます。
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