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株でセミリタイアに必要なのは資産より収入源確保の戦略
(最終更新:2020年8月18日、元記事:2018年8月22日)
株でセミリタイアは可能か?
先日、友人と話していて「セミリタイア」の話になった際にこんな話題になりました。
私も友人も株式投資をしているので株でのセミリタイアの話になりましたが、実際可能なのでしょうか?
私と友人の議論では、株でセミリタイアは十分可能という結論にいたりました。
なぜ私たちが株でセミリタイアが可能との結論にいたったのか、そのプロセスをご紹介していきます。
今回は、前提条件として、セミリタイアを強く意識するのはおそらく50歳(50代)辺りからだろう(違ったらすいません)ということで、50歳男性を例にシミュレーションもしてみます。
・老後2000万円問題、長生きリスクなどの将来不安からの脱出。
・ストレス社会から解放され、最低でも毎年一回は旅行できるセミリタイア生活。
上記2つのような暮らしを手に入れるべく、話を進めていきましょう。
株でセミリタイアするためには、現時点での資産額よりもどの戦略を取るかが重要
株でセミリタイアの話を進めていく前に、大前提を確認させてください。
今回の話はあくまで“セミ”リタイアなので、全く仕事をしないというわけではないということです。これが前提になります。
では、話を戻します。
株でセミリタイアを実現するためには、2つのプランが必要であると私と友人は結論づけました。
株でセミリタイアするのに必要なプランとは、「人生プラン」と「投資プラン」です。
・何歳まで今の仕事を続ける
・転職を予定している(趣味の店を開くなども含める)
・住居の転居の予定はあるのか(何歳で田舎暮らししたいなど)
など、あなたの今後の生活プランを立てることが重要です。
最初は漠然としたプランでもOKです。
株でのセミリタイア実現のために大事なことは、プランを立てること。
そして、そのプランを実現するためには毎年どれくらいの収入が必要なのかを調べておくことです。
・人生プランで立てたセミリタイアを実現するため、株でどんな投資をしていくのか?
・個別株投資・投資信託・信用取引・日本株・外国株・NISA・イデコをどう活用するか(しないか)
・投資スタンス(短期・中期・長期)
・積極的にリスクを取った投資or低リスクの投資
株でセミリタイアするために、どんな資産運用をしていくのかを決めていくことが大切です。あなたに合った戦略を取ることが大切になります。
株でセミリタイア実現のシミュレーション(50歳独身男性の場合)
株でセミリタイアを実現するのに大切なことは、毎月生活費の把握です。
必要な生活費は人によって異なるので、一度紙に書き出してみることをお勧めします。
年金受給年齢になれば、「年金+他の収入源」があなたの収入源になるかと思います。
しかし、セミリタイアということなので、年金受給者になる前…
年金なしの状態でもゆとりある生活を実現するための方法を考えていきます。
今回のケースでは、給与所得(事業所得)+株式投資からの所得でセミリタイアを想定しています。
<シミュレーション>
50歳男性(独身)セミリタイアに毎月必要な収入23万円。
株式投資に使える資金300万円。
この男性はさほどお金のかかる趣味などを持っておらず、生活は質素な男性をイメージしています。
大体の生活費の内訳は以下のとおりです。
家賃:8万円 | 社会保険:5万円 |
水道光熱費:1万円 | 通信費:1万円 |
食費:3万円 | 遊興・交際費:3万円 |
交通費:1万円 | 雑費:1万円 |
合計23万円 |
毎月23万円が必要ということは、年間で276万円が必要になります。
「セミリタイア」なので、完全な引退というわけではなく、ある程度働くことを前提にしていますのでご注意くださいね。
この毎月の必要額23万円のうち、10万円は短時間労働やアルバイトなどで稼ぐと想定します。
時給1000円で1日8時間、週3日働くと月収約10万円になります。
では、残り月13万円をどう稼ぐか。
株でセミリタイアするための13万円(年間156万円)を生み出すために必要なものが『戦略』なのです。
男性の情報をまとめます。
・年収500万円
・株に使えるお金300万円
・毎月必要な生活費23万円(内10万円は働いて稼ぐと想定)
・セミリタイアのために株で毎月13万円(年間156万円)稼ぐ必要あり
・長期投資では生活資金に充てるのが難しいため、投資スタンスは短期か中期
・あまり積極的にリスクは取りたくない
セミリタイアのために株式投資できる資金は300万円。
ここでは、計算を複雑化しないためNISAは使用せず、税金も20%(実際は20.315%)とします。
300万円あるので、毎月6%の利益を上げられれば13万円を達成できます。
300万円×6%=18万円(利益)
18万円×20%(税金)=3.6万円
手取りは18万円-3.6万円=14.4万円となります。
毎月6%の利益を上げると聞くと、難しく聞こえるかもしれません。
しかし、2020年8月18日の株式市場では前日比で株価が6%以上上昇した銘柄は86銘柄ありました。
もちろん、日によってこの数字は異なります。
ですが、場合によっては1日で目標を達成してしまうこともあるのです。
シミュレーションの男性の場合、低リスクを希望なので1日で6%の利益獲得を目指すことは現実的ではありません。
1つの考え方としては、1か月は4週間あるので1週間につき1.5%の利益を目指せば良いかと思います。
1週間で1.5%値上がりする株はいくらでもあります。
株でセミリタイアするための大切な資金ですので、ギャンブルに走らず、手堅くいきます。
この週間1.5%の利益を得るには、スイングトレードが基本戦略になることでしょう。
トレードを成功させるためには、自分に合った投資ルールが必要です。
感情に流されずに投資しないと、目先の株価に右往左往してセミリタイア資金を目減りさせることにもなりかねません。
伝説の投資家ギャンが考えたルールなどが参考になりますので、もしあなたが気になるようでしたらチェックしてみてください。
私も友人も同じ考えにいたったことがあります。
それは、毎回多くの銘柄から投資する銘柄を選ぶのではなく、3つ4つ銘柄を選んで、その銘柄のチャートパターンを研究することです。
そうすると、その銘柄のクセがわかるようになります。
そうなれば底値近辺で買って高値近辺で売ることのハードルが下がります。
同じ銘柄で何回もトレードする。
数千銘柄ある中から毎回苦労して銘柄を選ぶよりは、例に挙げている男性にはやりやすいと思います。
最低限ローソク足やモメンタム投資、押し目買いなどの知識は必要になると思いますが、それほど難しいものではありませんし、一度覚えてしまえば何度でも使える知識です。
株でセミリタイアを実現するためには、やはりある程度の勉強は必要です。
もしどうしても自分で勉強するのはしんどい場合には、「話題株セレクト」のようなAIロボを利用する方法もあります。
株でセミリタイアの実現をより高めるために
株でセミリタイアを実現させるためには、上のシミュレーションでは利用しませんでしたが、NISAを使うと実現性が高まります。
NISAで買った株には売却益も配当税もかかりません。
ただし、2020年現在年間120万円までしか投資できないので注意が必要です。
株主優待をもらうのもセミリタイアにとってプラスに働くでしょう。
株主優待名人の元棋士桐谷さんは、株だけでセミリタイアできるレベルの人です。
とても参考になると思います。
株でセミリタイアするためには、考え方が重要です。
何の考えや戦略もなく、毎月13万円も稼がなければと思うと大変にしか感じられません。
ですが、週に1.5%の利益を上げるだけなら自分にもできそうだと思いませんか?
精神的なハードルを自分で下げることも考え方の1つです。
最後まで読んでくださったあなたは、きっとセミリタイアにご興味がおありだと思います。
株でセミリタイア生活ができるようになることを心から願っています。