ローソク足の見方 今さら聞けない基本をプロが解説!

ローソク足見方

ローソク足の見方 覚えておきたいパターンと種類

(最終更新日:2021/3/8、元記事:2018/9/7)
ローソク足の見方ってむずかしい…」
「独学で勉強したけど、ローソク足の見方に自信がない…」

チャート分析の基本、ローソク足の見方に自信を持てない人が多いようです。

ローソク足は株・FX・先物・暗号資産のトレードにも使われており、欧米でもCandlestick chart(キャンドルスティック・チャート)として親しまれています。

実は日本生まれのローソク足。
江戸時代の米取引で使われ始めたのが始まりとされています。

ローソク足の見方を知っていれば、瞬時に5つの情報が理解できて投資家心理まで読めるようになります。

<ローソク足の見方からわかること>

5つの情報とは…

「始値」「終値」「高値」「安値」「陽線/陰線」

⇒5つの情報から「投資家心理」「トレンド転換」などがわかるようになる。

上級編になると、ローソク足の種類や組み合わせのパターンを利用し、より正確なチャート分析が可能になります。

ローソク足とは、もっともシンプルでポピュラーな株価チャートです。

資産を株で増やしたいとお考えの人は、ローソク足が読めるかどうかで運用成績に雲泥の差に。

そこで、ローソク足の見方を基本からじっくり紹介していきます。

ローソク足の見方と読み方 <基本編>

ローソク足の見方と読み方、基本編のスタートです。

まずはローソク足から見ていきましょう。

ローソク足

上の図がローソク足の基本形になります。

ローソク足の見方、かんたん解説。

<ローソク足の見方と読み方>

「始値」(はじめね):取引が始まった時の株価。

「終値」(おわりね):取引が終わった時の株価。

「高値」(たかね):取引期間中の最高値。

「安値」(やすね):取引期間中の最安値。

「陽線」(ようせん):始値より株価が高い。買いが強い。

「陰線」(いんせん):始値より株価が安い。売りが強い。

ローソク足の見方の基本がわかったら、実際の読み方を見ていきましょう。

<クロサキのミニ解説!>

<「陽線」の場合>

ローソク足・陽線

※前日の終値1200円と仮定

取引開始1300円
↓↓↓
一時1000円の安値まで株価が急落
↓↓↓
その後、2000円の高値まで株価が反発
↓↓↓
やや値を戻し、1700円で取引終了

<「陰線」の場合> 

ローソク足・陰線

※前日の終値1800円と仮定

取引開始1700円
↓↓↓
2000円の高値まで株価が反発
↓↓↓
その後、1000円の安値まで株価が急落
↓↓↓
やや値を戻し、1300円で取引終了

図の「上ヒゲ」と「下ヒゲ」は上昇と下落の勢いを表します。

・「上ヒゲ」が長いと、上昇の勢いが弱まっている

・「下ヒゲ」が長いと、下落の勢いが弱まっている

つまり、

「陰線」の「下ヒゲ」が長い場合

⇒株価が上昇に転じていくシグナル
例:首吊り線(たくり線)

「陽線」の「上ヒゲ」が長い場合

⇒株価が下落に転じていくシグナル

というローソク足の見方・読み方ができます。

ローソク足の種類

ローソク足はその形によって、様々な種類にわけられます。

代表的なローソク足の種類をご紹介しましょう。

ローソク足・種類

【大陽線】
・買い方の圧勝。
・ローソク足の実体の長さが普段の値幅の約5倍以上の陽線。
・売り方の勢いが弱く、買いの勢いが続くことを示唆。

【大陰線】
・売り方の圧勝。
・ローソク足の実体の長さが普段の値幅の約5倍以上の陰線。
・買い方の勢いが弱く、売りの勢いが続くことを示唆。

【小陽線】
・相場が方向性を見いだせず、強い持ち合いになりやすい。
・実体が短い陽線。
・小陽線が連続すると大陽線になりやすい。

【小陰線】
・相場が方向性を見いだせず、強い持ち合いになりやすい。
・実体が短い陰線。
・底値圏で小陰線が連続すると大陰線になる場合も。

【上影陽線(陽のトンカチ)】
・上ヒゲの長い陽線。

・高値圏で出ると、下落転換のシグナル。
※買い方勝利だが、売り方圧力が強かった状態。

・安値圏で出ると、上昇転換のシグナル。
※売り方に抵抗されたが、買い方圧力が上回った状態。

【上影陰線(陰のトンカチ)】
・上ヒゲの長い陰線。

・高値圏では、下落転換のシグナル。
※売り方の抵抗が強く、最後も売り方の勢いが上回った状態。

【下影陽線(陽のカラカサ)】
・下ヒゲの長い陽線。

・安値圏では、上昇転換のシグナル。
※買い方の抵抗が強く、最後も買い方の勢いが上回った状態。

【下影陰線(陰のカラカサ)】
・下ヒゲの長い陰線。

・高値圏では、下落転換のシグナル。
※買い方に抵抗されたが、最後に売り方の勢いが上回った状態。

・安値圏では、上昇転換のシグナル。
※売り方の勝利だが、買い方圧力が強かった状態。

【寄引同事線(トンボ)】
・買い方と売り方の勢力が拮抗。

・始値と終値が同値で、ローソク足の実体がない形。

・高値圏では、買い優勢が拮抗となり、下落転換のシグナル。

・安値圏では、売り優勢が拮抗となり、上昇転換のシグナル。

ローソク足の見方がわかったら、分析にどう使う?

ローソク足の見方と読み方の基本をこれまでお伝えしてきました。

実は…

ローソク足は、単体で使うよりも何本かの組み合わせで分析することがほとんどです。

酒田五法をご存じでしょうか?

江戸時代の相場師・本間宗久によって編み出されたとされる、ローソク足の組み合わせ、チャートパターンについて記された方法です。

江戸時代に確立されたローソク足の見方や組み合わせが、現代でも広く活用されています。

「たくり足」「三尊」「逆三尊」「三空」「三兵」「明けの明星」「宵の明星」など。

ローソク足の組み合わせ、パターンには様々な種類があります。

今回は基本編なので、そこまで踏み込みませんが…

上級者になると、ローソク足のパターン分析だけで大きな利益を上げる投資家もいます。

ローソク足の見方、読み方を知ることは、それだけ基本的かつ重要なことなのです。

基本編で紹介した「陽のトンカチ」「陰のカラカサ」などを知っているだけでも、投資結果は違うものになるのではないでしょうか?

今度チャートを見る時に、トンカチやカラカサを探してみてください。

高値圏で出現しているのか?
安値圏で出現しているのか?

得た知識は、実際に使わないと血肉になりません。

ぜひ、実際の株価チャートを見ながらローソク足分析をしてみてください。

トレンド転換点を見つけて、株の買い時、売り時への理解が深まることでしょう。

あなたの投資成果が素敵なものになることを願っています。

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