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シクリカル銘柄とは
(最終更新日:2021/4/7、元記事:2020/10/5)
シクリカル銘柄への投資がチャンスを迎えているかもしれません。
おっと…
突然失礼しました。投資診断士のクロサキです。
「シクリカル銘柄」を、あなたはご存じですか?
現時点で知らなくてもノープロブレム!
投資診断士のクロサキもシクリカル銘柄を知ったのは株式投資を始めて数年後です(笑)
シクリカル銘柄を知っている人はかなりの知識をすでにお持ちだと思います。
シクリカル銘柄はうまく波に乗れば、非常に大きな利益を得ることも可能です。
そのためには、シクリカル銘柄の特徴などを知っておくことが重要。
今、まさにシクリカル銘柄への投資のチャンスを迎えそうなので、じっくりとクロサキが解説していきましょう。
シクリカル銘柄とは、景気敏感株・景気循環株・市況関連銘柄ともいわれます。
シクリカル銘柄は、景気変動によって株価が上下する銘柄を意味します。
景気変動のサイクルは基本的に
「回復 ⇒ 拡大 ⇒ 後退 ⇒ 悪化」
となっており、この景気サイクルの影響を敏感に受けるのがシクリカル銘柄の特徴です。
ちなみに、シクリカルは英語でCyclicalと書きます。
はい、サイクル(循環)という言葉が語源となっているのです!
シクリカル銘柄と反対の概念になるのが、ディフェンシブ銘柄です。
シクリカル銘柄にはどんな業種がある?一覧を紹介
東証に上場している企業は小売・海運・通信など…36業種に分類されています。
シクリカル銘柄に分類される株は、36業種のうちどの業種に多いのか?
シクリカル銘柄を一覧にしてみました。
36業種のうち、18業種。
つまり、上場銘柄の半分の業種がシクリカル銘柄を含むわけですね。
例えば、上記リストの右下4つ(陸運~倉庫)は貿易関係の業種です。
世界的な不景気となり、貿易額が落ちればこれらの業種の銘柄は株価が大きく下落していくことが予想できます。
石油もそうです。
2020年は、原油先物価格が史上初めてマイナスになるという歴史的事件がありました。
コロナ禍で旅客機が飛ばなくなり、石油需要が大幅ダウンしたことで石油関連の株価は大きく下落しました。
※引用:ヤフーファイナンス
帝石、出光興産、石油資源開発の三社とも似たような株価の動きをしているのがわかりますね。
また、日経平均はやや上昇してきたものの、石油株の3社は株価が低迷したまま。
日本では「GO TOトラベル」キャンペーンにより、旅行需要が増え、旅客機が飛ぶ回数も増えましたが、世界的に見ればまだまだ。
世界的にコロナが収まってくれば、
↓↓↓
石油需要が世界的に伸び、石油価格が上昇。
↓↓↓
石油関連株の業績が上がり、株価上昇
というサイクルになることが予想されます。
こうした景気サイクルを読んだうえで景気敏感株に投資していくのが、シクリカル銘柄への投資といえるでしょう。
シクリカル銘柄のわな
シクリカル銘柄への投資にはメリットとデメリットが存在します。
メリットは景気拡大(上昇)局面の株価上昇の力が強いこと。
アベノミクスが発動されて以降、シクリカル銘柄の株価は数年にわたって力強く上昇しました。
<ソニー:月足>
※引用:ヤフーファイナンス
<住友倉庫:月足>
※引用:ヤフーファイナンス
もちろん、全ての銘柄というわけではありません。
シクリカル銘柄への投資にはわな、というかデメリットがあります。
シクリカル銘柄のデメリットは、相場の下降局面では急降下しやすいことです。
基本的に投機家やトレーダーは、逃げ足が早いです。
なので、今まで上昇局面で力強く株価が上昇していた株でも、材料出尽くしや予期せぬ下方修正などが出た場合、株価が急落しやすい特徴があります。
このことを知らないで投資してしまうと、シクリカル銘柄のわなに陥ることになります。
また、同じ業種の銘柄同士でも株価の動きがリンクしない場合もあるので注意が必要です。
例えば、景気回復局面でトヨタ自動車の株価は上がっているのに、日産自動車の株価は上がっていないなど。
日産の場合は不祥事によるものですが…。
シクリカル銘柄への投資法、基本はトレンドフォロー
シクリカル銘柄に投資する際、どのようなスタンスで投資すれば良いのか、気になるところ。
クロサキが考える限り、基本スタンスはトレンドフォローでOKです。
シクリカル銘柄の反対語であるディフェンシブ銘柄への投資の場合は、逆張りが有効だとクロサキは思います。
さて、なぜシクリカル銘柄にはトレンドフォローなのか?
その答えは、上げ相場でも下げ相場でも強いトレンドがしばらく続くからです。
強いトレンドがしばらく続くような状況で逆張り投資すると、大ヤケドするので注意が必要なのでご注意を(笑)
下げ相場でも利益を上げるためには、空売りかベア型ETFなども戦略に入れると良いでしょう。
シクリカル銘柄への投資は、景気先行指標も参考に
シクリカル銘柄への投資を行う際、テクニカル分析とファンダメンタル分析を行います。
通常、ファンダメンタル分析というと、個別株の業績や財務状態を分析しますが、シクリカル銘柄はそれだけではありません。
マクロ経済の分析も重要になります。
とくに景気先行指数や一致指数などが重要です。
景気先行指数:実質機械受注、TOPIX、求人数など
一致指数:有効求人倍率、鉱工業生産指数など
景気先行指数などの指標は株価よりも先に数値が動くため、シクリカル銘柄の株価が今後上昇していくのかを占うのに重要な指数となります。
先行指数が改善され、景気一致指数も良くなれば、シクリカル銘柄の株価には期待が持てるようになるといわれています。