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上方修正でも売られる銘柄の共通点は?
上方修正なのになぜ売られる…
上場企業の上方修正の発表は、株価上昇の買い材料のはず…
それを期待して個別銘柄に投資したのに株価が下がってしまった経験、おありではありませんか?
クロサキはあります。
上方修正でも売られる銘柄のメカニズムとは何なのか?
そこには先読みをする投資家心理が存在します。
どんな投資家心理が働き、上方修正にもかかわらず、売られるのかを解き明かしていきます!
上方修正でも売られる(株価下落する)銘柄とは?
上方修正でも売られる銘柄にはどんな特徴(共通点)があるのか?
投資家としては気になりますよね?
昨日の取引終了後、上方修正を発表したソニー(6758)の株価が今日の前場で下がっています。

※引用元:ヤフーファイナンス
まさに上方修正をでも売られる銘柄の例といえそうですね。
では、なぜソニーは売られてしまったのでしょうか?
その原因を探ってみました。
ソニーの場合、上方修正をしたとはいえ、20年3月期の連結営業利益予想は前期比1.6%減(8800億円)となっています。
それに加え、中国発祥の新型肺炎の影響が同社にも大きいのではという懸念も相まって、上方修正でも売られているのではないかと考えます。
ソニーの例が全てというわけではありませんが、クロサキがこれまで様々な銘柄を見てきて、見えてきた共通点があります。上方修正でも売られる傾向のある銘柄には次の要素があると思われます。
<上方修正でも売られる要素>
・(上方修正ではあるが)減益予想
・外部環境が悪い
・材料出尽くし
・上方修正内容が想定の範囲内の数字
・アナリストのコンセンサスに届いていない
ソニーの場合は、上記要素の上3つが該当しそうですね。
上方修正にはサプライズ感も大事なので、小売りなど月次売上などを発表している企業の場合、ある程度は上方修正がこれくらいになるというのが読めるため、大きなサプライズにはなりにくいかもしれませんね。
それと何度も上方修正を繰り返す企業も、サプライズ間が薄れてしまってあまり株価にプラスの反応がない場合があります。
1つの商品だけで売上と利益の大半を稼ぐような企業の場合は、成長が鈍化したとみられると売られるので要注意かなと個人的には思います。
上方修正を出した企業がある場合、修正内容をよく読むことが重要です。
IR資料を読んだうえで、なぜ上方修正に至ったのか、今後も高い成長が望めるのかを分析することはファンダメンタル投資家には必須といえるでしょう。
ちょっとでも材料出尽くし感が出ると、すぐに売られるので要注意です。
上方修正でも売られる銘柄、買わない方が良いのか?
上方修正を発表したのに売られてしまうのでは、その株は買わない方が良いのか?
そんな疑問を感じる方もいることでしょう。
筆者なりの見解を述べていきたいと思います。
結論からいうと、上方修正なのに売られた株を買わない方が良いということはありません。
買ってもOKです。
ただし、買うタイミングは重要です!
上方修正をしているということは、直近の業績が好調の証。
その流れが今後も継続するような銘柄であれば、株価が下がった時は中長期的に見て買いのチャンスだと思います。
ソニーの場合だと、5G関連の有力銘柄として投資家から注目されています。
日本における5G元年と目される2020年は、大いに期待できる銘柄の一つだと思われます。
上方修正でも株が売られる場合、わりと一時的な下落で終わる場合も多いので、そういうときはねらい目です。
テクニカル分析をして、ある程度底打ちがいつになるのかを読み、株価が反発したら買いというスタンスに私はしています。
株価が落ちている途中に買うのは、リスクが高まるので避けるように心がけています。
そして、買いに入る時でも一度に全資金を投入しないようにしています。
分散投資です。
通常、分散投資というと数種類の銘柄に分散する意味で使う人がいますが、時間を分散して投資することも分散投資です。
リスクヘッジには重要な投資手法になるので、筆者は心がけています。
ソニーに限らず、今後も上方修正したものの、売られる(株価が下落する)銘柄はたくさん出てくると思います。
そんな時は、まずは冷静になってなぜ株価が下がっているのかを分析しましょう。
それから投資を検討しても遅くはありません。
あなたの投資ライフが充実したものとなることを願っています。