あのジェイコム男、小手川隆氏(BNF)が不動産会社ランドの大株主に転身したことが判明…!
BNFは現在、デイトレーダーをやめてしまったのでしょうか?
小手川隆氏(BNF/ジェイコム男)といえば、2005年に超有名になった“ジェイコム株”で儲けた人の筆頭格。※後述
デイトレーダーの有名人といえば?
と聞かれれば、すぐにBNFの名前は上がるでしょう。
そんな根っからのトレーダーである小手川隆氏が株のデイトレーダーをやめるとは思えません。
しかし、彼に関する情報は「ジェイコム男」「小手川隆」「BNF」のどのワードで検索しても現在の最新情報に関する詳しい情報がなかなか出て来ません。
そこで、BNFの現在を追い、2021年現在どんな投資家になっているのかを徹底紹介していきます。
と、その前に小手川隆氏の名前について簡単におさらいしておきます。
<名前についてのまとめ>
★BNF(b・n・f)=本人がつけたハンドルネーム
★ジェイコム男=ジェイコム株大量誤発注事件に由来するニックネーム
★小手川隆=BNFの本名
★jcom男(j:com男)=通信会社のj:comとジェイコム株事件のジェイコムは別会社であり、表記としては正しくない。ネット上のスラングであると思われる。
目次
BNFの現在
(最終更新日:2021/10/29、元記事:2018/11/12)
BNFの現在について気になる人は多いようです。
詳しくは後述しますが、BNFこと小手川隆氏は2005年のジェイコム株の誤発注事件で儲けた人として、一躍有名人となり、当時はメディアにも多く出演していました。
当時を知っている人は、ジェイコム男こと小手川隆氏が現在どうしているのかが気になるのでしょう。
2021年10月時点で判明しているBNFの現在をご紹介します。
小手川隆名義でランドの大株主に掲載
2021年、小手川隆氏は東証一部の不動産会社ランド(8918)の大株主になりました。
小手川隆氏がランドの大量保有報告書を提出したのかと探しましたが、ありませんでした。
しかし、このことはランドが東証に提出した有価証券報告書で確認できます。
<ランドの有価証券報告書 ※一部抜粋>
※引用元:EDINET
有価証券報告書によると、2021年2月28日の時点で小手川隆氏はランドの大株主になっていたようです。
小手川隆氏の保有株数は1000万株(保有比率0.69%)。
2021年10月28日時点の株価が12円。時価で約1億円となります。
保有比率が5%未満だったため、小手川隆氏は大量保有報告書を提出する義務がなかったようですね。
それにしても驚きました。
ランド株といえば、株価10円前後のボロ株。
小手川隆氏はボロ株への中長期投資もするのは少々意外でした。
ボロ株投資に小手川隆氏が魅力を感じている可能性は十分にありそうではあります。
ちなみにボロ株投資については下記記事にまとめてあります。
↓↓↓
ボロ株の見つけ方・探し方【2021年版】を徹底解説
小手川隆氏は大株主から2019、2020と消えていた
小手川隆氏が大株主に名を連ねたのは2018年以来のことでした。
大株主の情報を検索できるサイト「IR BANK」で「小手川隆」で検索すると2018年には5社の大株主に名を連ねていました。
しかし、2019年、2020年はゼロ。
2021年にランドの大株主として登場したのは実に3年ぶりのことでした。
<IR BANK>
※引用元:IR BANK
小手川隆が過去に大株主になった保有株
小手川隆氏(BNF)が過去に大株主になった銘柄を紹介します。
【証券番号】 | 【銘柄】 | 【保有株数(保有比率)】 |
【2015年】 | ||
3760 | ケイブ | 11万株(4.85%) |
3688 | CARTA HOLDINGS | 5億2000万株(4.6%) |
3199 | 綿半HD | 40万株(4.05%) |
7215 | ファルテック | 21万株(2.28%) |
8922 | 日本アセットマーケティング | 520万株(1.88%) |
8585 | オリエントコーポレーション | 1000万株(0.92%) |
8589 | アプラスフィナンシャル | 236万株(0.14%) |
【2016年】 | ||
6186 | 一蔵 | 25万株(4.56%) |
8922 | 日本アセットマーケティング | 659万株(2.38%) |
7215 | 綿半HD | 40万株(4.05%) |
7215 | ファルテック | 21万株(2.26%) |
8585 | オリエントコーポレーション | 1975万株(1.06%) |
6183 | ベルシステム24HD | 66万株(0.9%) |
8589 | アプラスフィナンシャル | 249万株(0.15%) |
【2017年】 | ||
7215 | ファルテック | 21万株(2.26%) |
8585 | オリエントコーポレーション | 2090万株(1.12%) |
8508 | Jトラスト | 129万株(1.15%) |
6186 | 一蔵 | 5.5万株(2.26%) |
2193 | クックパッド | 102万株(0.95%) |
【2018年】 | ||
7215 | ファルテック | 21万株(2.25%) |
3103 | ユニチカ | 117万株(2.03%) |
8585 | オリエントコーポレーション | 2592万株(1.44%) |
4287 | ジャストプランニング | 6.6万株(1.56%) |
5103 | 昭和HD | 28万株(0.37%) |
2015年以降、2018年まで小手川隆氏は複数銘柄の大株主になっていました。
しかし、2019年~2020年にかけては大株主になった銘柄はゼロ。
それだけに小手川隆氏が2021年にランドの大株主になったことは注目される出来事となりました。
BNF(小手川隆)の現在までの経歴(2000~2021)
BNFこと小手川隆氏は2000年にアルバイトで貯めた160万円を元でに株式投資をスタートし、秋葉原の商業ビルを現金で買うまでの資産を短期間で築き上げました。
小手川隆氏の経歴をご紹介していきます。
小手川隆(BNF)の経歴一覧
先述したとおり、ジェイコム男(BNF)は、本名を小手川隆さんといいます。
下記の写真の男性が小手川隆氏です。
小手川隆氏は複数のPCモニタを同時に駆使し、瞬時にトレードを行うデイトレーダーです。
人によっては小手川隆という本名やBNFより「ジェイコム男」の方がピンとくるかもしれませんね。
そんな小手川隆氏の経歴をまとめてみました。
■小手川隆氏(ジェイコム男、BNF)の経歴
2000年:バイトで貯めた160万円を元手に知識・経験なしで投資を始める
・2か月で160万を280万に増やす
同時期?:2単位を残して大学中退(日大法学部との説あり)
2004年:ハンドルネーム「BNF」で2ちゃんねるに投稿開始
・BNFが“あまりに勝ちすぎている”と話題になる
・投稿を続ける内にBNFの内情が明るみになるにつれ、資金力、数十銘柄を同時売買する視野の広さや洞察力が話題となり、スレッド住民に衝撃が走る
2005年:「ジェイコム株大量誤発注事件」で約20億円の利益
・マスコミに騒がれ、世間一般に「ジェイコム男」として認知される
2008年:秋葉原に商業ビルを購入(推定90億円)
2011年:秋葉原に2件目の商業ビルを購入(推定170億円)
2015~18年:複数の個別銘柄の大株主欄に登場
2018年:2008年に購入した商業ビルを売却(推定100億~130億円)
2019年:札幌ススキノに飲食店ビルの建設を計画
2020年:札幌ススキノのビル(リディアビル)完成・開業
2021年:ランドの大株主になる
最初の秋葉原の商業ビルを購入した時点で、資産は5600倍以上になっています。
株式投資をスタートしてからたったの8年でこの成果は、快挙といえるでしょう。
BNFの資産推移
BNFこと小手川隆氏の資産推移をわかる範囲でご紹介します。
本人のメディア露出などが減り、正確に追うのは難しいのですが、2000年~2008年までのBNFの資産推移は以下の通りです。
<BNFの資産推移>
【時期】 | 【資産】 |
2000年10月 | 164万円 |
2000年末 | 280万円 |
2001年末 | 6100万円 |
2002年末 | 9600万円 |
2003年末 | 2億7000万円 |
2004年末 | 11億5000万円 |
2005年末 | 80億円 |
2006年末 | 157億円 |
2007年末 | 185億円 |
2008年初頭 | 190億円 |
※Wikipedia参照
BNFを有名にしたジェイコム株大量誤発注事件
小手川隆氏(BNF)を一躍有名にしたジェイコム株大量誤発注事件を解説していきます。
事件が起きたのは2005年12月8日。
この日に新規上場(IPO)したジェイコム(現・ライク)の株式をめぐり、みずほ証券が誤発注をし、株式市場を混乱させるに至りました。
どんな誤注文だったのか?
「61万円1株売り」
とすべきところを
「1円61万株売り」
と、誤発注してしまったのです。
当時は注文作業が手入力だったために起こってしまった事件といえるでしょう。
当のジェイコム男こと小手川隆氏は冷静だったようで、すぐに誤発注に気づき注文を入れ、利益を確定させたとのこと。
小手川隆氏が得た利益は20億円といわれ、ジェイコム男と呼ばれるようになりました。
この時のジェイコム株で儲けた人の代名詞となったのです。
常に相場に張り付いて目を光らせていたからこそ、チャンスをモノにできたと思います。
BNFの冷静さは、デイトレーダーだけでなく中長期投資家も見習うべきものがあります。
目先の株価に一喜一憂すると、冷静な判断が下せなくなり大損してしまうことも。
それを防ぐには、常に冷静でいるメンタルの強さが必要になることでしょう。
BNF以外にジェイコム株の誤発注で儲けた人
ジェイコムショックとも呼ばれるジェイコム株誤発注事件で儲けた人は、小手川隆氏以外にもいます。
その代表例が
・個人投資家cisこと森貴義氏
・当時20代の会社役員
の2人です。
cis氏はジェイコム株をストップ安で3300株購入して10分後に売却。6億円近い利益を得ました。
なお、後に小手川隆氏とcis氏は雑誌で対談しています。
20代の会社役員はジェイコム株を3701株取得し、現金決済で5.6億円の利益を確定していたことが大量保有報告書で判明しています。
BNF、秋葉原ビルへの不動産投資でも大成功
BNFの経歴一覧でも紹介しましたが、BNFこと小手川隆氏は2008年から不動産投資にも力を入れています。
そういえば大株主になったランドも不動産株。
不動産投資を実際にすることで、不動産市場や不動産事業に詳しくなったことで不動産銘柄への投資を決めたのかもしれませんね。
BNFが不動産投資家になった理由は2つあります。
【理由1】
ポートフォリオのリスク分散のため。
【理由2】
株の運用額が大きくなり、大量注文を入れると市場に与える影響が大きくなりすぎたため。
小手川隆氏は元々デイトレーダーですが、運用資産が大きくなってからは中長期投資、不動産投資を始めるようになりました。
これはポートフォリオを組んでリスクを分散するためだと考えられます。
また、理由2については、スキャルピングで40億円以上の資産をつくったテスタ氏も同様の理由でスキャルピングから引退しています。
ちなみに、下記の写真はBNFが初めて購入した秋葉原の商業ビルの画像です。
2008年に90億円で購入し、2018年に100~130億円で売却したとされています。
売却益だけでも10~40億円に上りますが、所有期間中の家賃収入を入れると利益はさらに膨らむのは明白。
株のデイトレード同様、BNFこと小手川隆氏は不動産投資でも大成功をしています。
2020年には札幌・ススキノに商業ビル(リディアビル)を完成・開業しています。
3棟目の商業ビル投資も果たしてうまくいくのか、不動産投資家としての小手川隆氏にも注目していきたいと思います。
BNF、孫正義の資産運用依頼を断る
BNFこと小手川隆氏は、2007年ごろのSBIホールディングスの北尾吉孝CEOとの対談の中でソフトバンクグループ会長の孫正義氏から資産運用の依頼を受けたことが明らかにされました。
BNFが発現したのではなく、北尾氏の発言によってあきらかになった孫正義氏からの資産運用依頼。
しかし、BNFは孫正義会長からの依頼をきっぱりと断っています。
断った理由は「他人の金の世話はしたくないから」とのこと。
相手があの孫正義氏でも自らの信念を曲げないところ…個人的に好きです。
※参考記事:北尾義孝日記
BNF(小手川隆)の総資産2300億円の噂の真偽
BNFこと小手川隆氏の現在の資産が2300億円以上になっているのでは?
こんな情報、噂がネット上にあるようです。
ハイペースで資産額を増やしてきた小手川隆氏ならではの噂ですね。
しかし…
結論からいうと信ぴょう性に欠けると思います。
彼が保有しているランド株の時価だって1億円程度です。※2021年10月現在
他には小手川隆氏が大株主になっている銘柄もありません。
2000億円規模になると、とてもデイトレードで動かしきれる額ではありません。
BNFが対談したSBI社長の北尾義孝氏も個人で動かせるのは200億円が限界と言っています。
もしそれだけの巨額を毎日のように動かしていたら、頻繁に大量保有報告書を提出しなければならなくなるでしょう。
しかし、2019年以降、小手川隆氏が大量保有報告書を提出した事実はありません。
さらにもう一つの理由についても次章で明かしていきましょう。
小手川隆氏(BNF)は長者番付にランクインしていない
小手川隆氏の資産2300億円説の信ぴょう性が低いのは、長者番付にランクインしていないことからも伺えます。
2000億円超の資産になると、フォーブス誌などの経済誌が勝手に日本の長者番付としてランクインさせることでしょう。
小手川隆氏は今のところ上位にランクインしていません。
クロサキがフォーブスの日本長者番付2021を確認したところTOP50に小手川隆氏の名前は確認できませんでした。
<フォーブス誌 日本長者番付2021 ※抜粋>
参考:フォーブス
噂の資産額である2000億円前後も隈なく調べましたが、「小手川隆」という名前は見つかりませんでした。
ですので、BNFの総資産2300億円説は都市伝説の可能性が高いものと思われます。
小手川隆氏(BNF)のデイトレ手法
BNFこと小手川隆氏はデイトレードで資産を築いてきました。
運用資産額が巨額になってからは、中長期投資や不動産投資も行うようになりましたが、小手川隆氏の基本手法はデイトレにありです。
そうなると気になるのが小手川隆流のデイトレ手法。
ここではBNFが株トレードで資産を増やしたデイトレ手法を紹介します。
<小手川隆(BNF)流デイトレード手法>
・空売りはしない
・現物株の順張りと逆張り
・順張りは、連れ高銘柄を狙う
・逆張りは乖離率を駆使する
凄腕投資家には、自分の勝ちパターンを持っている人が多い傾向があります。
小手川隆氏にとってはこの手法が勝ちパターンなのでしょう。
「空売りをしない」「現物株の順張りと逆張り」を手法とするのはすぐに意味がわかると思います。
しかし、「順張りの連れ高銘柄を狙う手法」と「逆張りの乖離率を駆使する手法」は言葉だけだとわかりにくいですね。
どちらも解説していきましょう。
小手川隆氏の手法①順張りは連れ高銘柄
小手川隆氏のデイトレ手法、順張りの連れ高銘柄投資とはセクターごとの関連銘柄をチェックし、ブル相場で出遅れている銘柄に投資する手法のことです。
ブル相場とは強気市場のことです。
例えば、2021年は仮想通貨、海運株などが総じて上昇したブル相場がありました。
こうした特定のセクターやテーマ株全体が強気上昇している時、出遅れ株を見つけて投資していく手法ですね。
<海運株の例>
※引用元:ヤフーファイナンス
上のチャートを見ると、8月2日辺りから日本郵船、商船三井、川崎汽船の株価は大きく上昇しています。
しかし、共栄タンカーと内外トランスラインの株価はやや出遅れていますね。
こうした出遅れ株は同業他社の銘柄に連れ高していく可能性が高くなります。
こうしたセクター全体のブル相場中の出遅れ株を見つけるのが小手川隆氏の順張り手法のようです。
小手川隆氏の手法②逆張りは移動平均乖離率
小手川隆氏の逆張り手法は25日移動平均乖離率をみて、大きく下げている銘柄を買うやり方です。
株価移動平均乖離率とは、移動平均線(MA)と、現在株価の乖離を数値化した指標です。
移動平均に対して大幅な乖離が生じている場合は、必ず修正されるという考え方に基づいた指標です。
あくまで目安ですが、東証1部の主要銘柄の場合
・5日移動平均線の場合には±10%
・25日移動平均線の場合は±20~30%
株価が上がりすぎ、下がりすぎと判断することが多いです。
<例:オリックス>
※引用元:SBI証券アプリ
小手川隆氏は25MA乖離率を見て、逆張りをする手法を取っています。
小手川隆氏以外のデイトレーダーの有名人
個人投資家の中には片山晃氏(五月)や米国株投資のバフェット太郎氏のように有名人がたくさんいます。
BNFこと小手川隆氏はデイトレーダーの有名人の筆頭格といえるでしょう。
しかし、デイトレーダーの有名人は小手川隆氏だけではありません。
小手川氏同様に凄腕のデイトレーダーの有名人を紹介します。
デイトレーダーの有名人:テスタ
テスタ氏は元々フリーターだったそうですが、書店で株式投資の本を取ったことがきっかけで株のデイトレードをはじめます。
はじめて株のデイトレードをしたのが2005年。
運用資金は300万円だったそうです。
最初はデイトレでしたが、そのうちスキャルピングをするようになり2011年には資産1億円を突破。
2020年には資産40憶円を突破しています。
小手川隆氏同様、資金が大きくなってからは中長期投資を始めています。
テスタ氏の手法などについては、下記記事で詳しく紹介しています。
↓↓↓
テスタ氏のスキャルピング手法を銘柄選びから解説
ぜひチェックしてみてくださいね。
デイトレーダーの有名人:cis
小手川隆氏と同じジェイコム株で儲けた人がcisです。
もう一人のジェイコム男といえるかもしれません。
cis氏もBNF同様2000年に株のデイトレードを始め、2018年には資産230億円を突破した有名人です。
BNFは、同じくジェイコム株大量誤発注事件で巨利を得た個人投資家cis氏と対談したことがあります。
cis氏との対談は雑誌上で行われ、お互いを認め合っている者同士、盛り上がったようです。
ちなみに両者には共通点が多くあります。
・同世代
・同年に株式投資スタート(2000年)
・基本的にデイトレ
・ジェイコム株で大儲け
・2ちゃんねらー
・不動産投資もしている
※cis氏の経歴や名言など、詳しくは下記記事で解説しています。
↓↓↓
森貴義(cis:投資家)とは何者か?※bnfと対談あり