【片山銘柄】片山晃氏(五月)の保有銘柄とモダリス事件

片山銘柄

片山銘柄とは

(最終更新日:2022/8/1、元記事:2021/5/26)
突然ですが、【片山銘柄】をご存じでしょうか?

ご存じなくてもまったく問題ありません。
これから詳しくお話していきます…!

片山銘柄とは、投資家の片山晃氏が保有する株式のことです。

片山晃氏(別名:五月)は資産100億円以上とされます。
影響力の大きさから片山銘柄の動向には注目があつまります。

特に、モダリス株をめぐるロックアップ違反については、片山氏のその後の対応も含めて大きな反響がありました。※後述

なぜ片山銘柄にこれだけの注目があつまるのか?

片山銘柄の過去と現在

さらには、片山晃氏の投資家としての経歴と投資手法についてもくわしくお伝えしていきます。

片山晃氏(五月)の経歴と資産推移

片山晃氏の投資家としての経歴、資産推移を紹介します。

ちなみに「五月」というのは、片山氏のハンドルネームです。

2005年:株式投資スタート ※資金65万円

2005年といえば、ジェイコム男ことbnf氏が注目を集めた年。

このころはニッポン放送買収問題、ライブドア事件、村上ファンドなど…
劇場型買収劇がメディアで繰り返し報道され、株式投資が注目された時代。

参考:ライブドアがフジに約310億円 損害賠償訴訟で和解

片山晃氏は、65万円の運用資金で株式投資をスタート。

デイトレードの投資手法で株デビューしました。

2007年:資産1000万円突破

デイトレ手法で65万円⇒1000万円に増やす。

2年という短期間での達成ですが、デイトレ手法に限界を感じる。

投資手法をスイングトレード、中長期投資にシフトチェンジ。

2010年:資産1億円突破

2007~2010年にかけて

サブプライム・ショックとリーマン・ショックがありました。

この二つの大きな経済ショックを乗り越え、3年で資産を10倍にしています。

副管理人アイコン
わずか5年で65万円を1億円にするなんて、本当におどろきの運用成績ですよね

2012年:資産12億円突破

2011年には東日本大震災が発生。

日経平均株価も大きく下がりましたが、片山晃氏は2010年からの2年間で資産を12倍にしています。

・サブプライム・ショック
・リーマン・ショック
・東日本大震災

このような地球規模の大きなショックがあった時こそ、投資家の真価が問われます。

片山氏はピンチをチャンスに変え、株価が大きく下がった後のリバウンド相場で資産を増やしたものと考えられます。

2013年:レオス・キャピタルワークスに入社

この年、片山晃氏は突然投資を辞めると宣言。(個人投資)

その後、以前からTwitterでつながっていたレオス・キャピタルワークス代表、藤野英人氏との面談の末、レオスが運営するひふみ投信に参加することに。

個人投資家がファンドマネジャーになる例はほとんどなく、異例の抜擢といえました。

すでに個人で成功していたので、他人の資産の運用に対するモチベーションが懸念点でしたが、片山氏はプロの道に進むことを決断しました。

副管理人アイコン
個人投資家がファンドに入社することは本当にめずらしいそうですよ!

2014年:レオス退社&VC設立資産、資産25億円突破

片山晃氏はレオス・キャピタルワークスを退社し、ベンチャーキャピタル「シリウスパートナーズ」を設立。

株式投資も好調で、アベノミクスの影響もあり2012年から資産を倍増させました。

2017年:競走馬の生産牧場に出資、資産130億円突破

片山晃氏は株式投資家だけではありません。

競走馬の生産牧場にも出資をしています。

資産は2014年から5倍以上に。

副管理人アイコン
bnfさんはビル投資を始めましたが、片山さんは競走馬の生産牧場…成功者は株以外の投資も行うことが多いですよね

2020年:資産140億円突破

2020年8月26日付の日経新聞電子版の記事によると

片山晃氏の資産は140億円に達しているとのこと。

片山銘柄【2021年最新版】

片山晃氏の片山銘柄にはどんな銘柄があるのでしょうか?

現在分かっている銘柄、過去に大量保有が確認された銘柄を紹介。

片山銘柄【2021年】

2021年に保有が確認されている銘柄は下記の2つ。

・鈴木(6785)※43万株

・モダリス(4883)※80万株⇒20万株

<鈴木(6785)>
鈴木はスマートフォンや自動車電装部品向けのコネクタを販売する会社です。
ほかに医療器具組み立て事業も展開しています。

5G需要を取り込み、スマホ向けコネクタが絶好調となっています。

<モダリス(4883)>
モダリスは遺伝子治療薬の創薬ベンチャーです。
切断しない独自のゲノム編集技術に強みがあります。

モダリス株に関しては、未公開株の時に第三者割当増資を2回受けています。

・1回目:2016年2月、20万株
・2回目:2019年4月、60万株

参考:「「第三者割当により割り当てられた株式の譲渡に関する報告書」の提出に関するお知らせ」

片山銘柄【過去】

過去に大株主に名を連ねていた片山銘柄です。

・ジーンテクノサイエンス(4584)
・パピレス(3641)
・チャーム・ケア・コーポレーション(6062)
・ヒロセ通商(7185)
・日本ライフライン(4584)
・トレンダーズ(6069)
・ナガオカ(6239)

片山氏が大量保有しているとわかるや、株価を上げた銘柄などもあり、【片山銘柄】の一角を担った株たちです。

通常はザラ場で売りますが、片山氏は機関投資家でもあったために違う方法で株式譲渡することもありました。

例えば、パピレス株。

東証一部上場企業のインフォコム(4348)に場外取引で売却しています。

これは一般の個人投資家にはなかなかできないこと。

片山銘柄 パピレス

引用:変更報告書№4

プロの投資家になった経験を遺憾なく発揮しています。

片山晃氏のモダリス株ロックアップ違反のまとめ

2021年3月。

片山銘柄の1つ、モダリス株をめぐって騒動がありました。

片山晃氏がロックアップ違反し、モダリス株を60万株売却済みであると判明したのです。

ロックアップとは、株式をIPOしてから一定期間、創業者やベンチャーキャピタルなどの大株主が株を売却しないようにする自主規制です。

あくまで「自主規制」であり、違反しても罰則はありません。

片山氏が2回にわたって、第三者割当を受けてモダリス株を入手したのは上述のとおり。

売却した株は、2019年4月に割り当てられた60万株でした。

事件が判明した後の片山氏の動向も含め、時系列にまとめました。

<モダリス株のロックアップ違反:時系列まとめ>

【2016年2月】第三者割当増資で20万株を取得

【2019年4月】同60万株を取得

【2020年8月】モダリス、東証マザーズに新規上場(※ロックアップ期間6か月)

【2020年9月】片山氏、ロックアップ期間中に60万株を市場で売却

【2021年3月】
・24日:片山氏、Twitterで謝罪文を投稿。モダリスもロックアップ違反を公表
・25日:モダリス、片山氏に治癒方法にかんする申し入れ
・26日:片山氏、2つの治癒方法をモダリスに提案

<片山氏の2つの提案>
★ロックアップ違反で得た金額と制限期間後に売却した場合に得られた金額の差額を支払う(約4億円)

★違反のペナルティとして約8000万円を東証に支払う

<提案の結果>
東証へのペナルティの支払いは現実的ではなく、モダリスが8000万円も合わせて受領。

モダリスは4.8億円の特別利益を計上し、事業発展をすることで株主還元を目指す。

なお、片山晃氏はロックアップを失念していたと話しており、これも物議をかもしました。

片山晃氏の投資手法

片山晃氏(五月)の投資手法・スタイルは、初期は短期トレード、その後は中長期投資になったとされています。

また、小型株に集中投資することが多いのも特徴です。

どういうカラクリなのか、解説しましょう。

<クロサキのミニ解説:片山氏(五月)の手法>

★小型株に集中投資(発行株が少なく大株主になりやすい)

★大量保有報告書を提出

★片山銘柄の株価が市場の注目をあつめて上がる

★上がったところで売り抜ける

片山氏の投資手法の基本は上記4つと考えられます。

小型株なら何でもよいわけではなく、ファンダメンタル分析をかなり入念に行っているのも特徴です。

その上で小型株に集中投資していく手法のようです。

◆片山銘柄のチャート分析

過去に片山銘柄に名を連ねていたヒロセ通商(7185)。

この片山銘柄を分析するだけでも、投資家、片山晃氏の実力がわかります。

チャートと共に分析してみましょう。

<ヒロセ通商(7185)>
片山銘柄 チャート分析

出典:スマートチャートプラス

<片山晃氏が提出した大量保有報告書 ※一部抜粋>
片山銘柄 ヒロセ通商

引用:EDINET

片山氏は7月20日~8月10日にヒロセ通商株に投資。

そして、仕込み終わった8月10日の大引け後に大量保有報告書を提出。

翌営業日の8月12日は寄らずのストップ高となりました。

その後も株価は上昇を続け、片山晃氏は上昇トレンドの最中に利益確定しています。

ヒロセ通商はFX事業を展開しており、株主優待を大盤振る舞いすることで有名な企業。

100株保有で1万円分の食品+配当(※20年3月期実績)がもらえるため個人投資家に人気があります。

9月末が株主優待の権利確定日であるため、個人投資家の買いが入りやすい9月の前に仕込んでおいたのでしょう。

投資家の心理も読んだうえでの投資。

これが片山氏(五月)の成功の秘訣かもしれません。

片山晃氏のブログとTwitter

片山晃氏は「五月」というハンドルネームでTwitterとブログを運用しています。

・Twitterアカウント
五月

・ブログ
旧ブログ:「東証Project

新ブログ:「株と競馬と企業経営

<Twitterアカウントの特徴>
・Twitterアカウントは競馬関連のツイートが多め。

・ロックアップ公表後は、ツイート控えめ。

・個別株や相場観の話は多くはない印象。

<ブログの特徴>

・旧ブログの東証Projectの方は、片山銘柄についての投稿も多く一記事が長い。
・片山氏が参加するフォーラムへの参加を呼び掛けるなど、株や相場メインのブログ。

・新ブログの方は記事の更新が控えめで、数か月空くことも。
・片山銘柄の話は少なめで、相場観や片山氏の投資哲学の話が多い印象。

ブログもTwitterもモダリスの件があってからは投稿が控えめとなっています。

再び投稿が頻繁になるには少し時間がかかるかもしれません。

最後に

片山銘柄と片山晃氏をご紹介しました。

著名個人投資家から機関投資家に転身する経歴を持つ人はなかなかいないのではないでしょうか。

そういう意味では稀有な投資家だと思います。

モダリスの件は残念でした。

しかし、彼の銘柄選びの考え方などは参考になると思います。

銘柄選びで参考になるといえば、ヘッジファンドの帝王ことレイダリオ氏。

世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーターアソシエイツの創業者である彼のポートフォリオと経歴についてまとめていますので、ご興味があれば参照してみてくださいね。
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