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サマンサタバサがコナカの関連会社に。サマンサ株価はストップ高の急騰!
(追記:2019/9/3)
業績不振にあえいでいた「サマンサタバサリミテッドジャパン」(7829)の株価がストップ高の急騰を見せています!

※出典:ヤフーファイナンス
このストップ高の理由は、サマンサタバサが持ち分法適用によりコナカの関連会社になることになったからです。
今春退任したサマンサタバサ創業者、寺田和正氏からコナカの湖中謙介社長が保有株を譲渡されたのは、元記事でお伝えした通り。
今回、コナカは湖中謙介社長が取得したサマンサタバサ株(議決権保有割合31.3%)を全株譲渡される形になります。
※参照記事「サマンサJPが急騰し一時ストップ高、コナカによる持分法適用関連会社化を材料視」
とはいえ、現状ではコナカもサマンサタバサも業績が厳しい状態にあります。
コナカの場合、クールビズの浸透などによって紳士服の需要が減少していることが最大の要因といえるでしょう。
若者向けのファッションブランドとして成長してきたサマンサタバサと、紳士服のコナカ。
どのようなシナジー効果が発揮されるのかは未知数といえそうです。
期待先行により株価は上昇しました。
ですが、今後は期待相場ではなく業績相場に移っていくことでしょう。
サマンサタバサの方は昔よりも、話題となるヒット商品を生み出せていない感が否めません。前途多難と言っても良いかもしれません。
商品企画やマーケティングで力を発揮できるかが勝負だと思います。
そこで同業他社に勝てるようならば、株価にもプラスの影響が出ていくことが予想されます。
両社とも今が正念場と言えるかもしれません。
今後のサマンサタバサとコナカの動向に、しっかりと注目していきたいと思います。
(追記:了)
サマンサタバサ寺田和正社長3期連続赤字で退任…保有株半分をコナカ湖中謙介社長に譲渡のなぜ?
(元記事:2019/4/15)
若い女性に人気のファッションブランド「サマンサタバサ」が苦境に陥っているようです…!
4/12に「サマンサタバサジャパンリミテッド」(7829)の2019年2月期決算が発表されました。
従来予想では黒字転換し、3億円の最終利益を確保するはずでしたが振るわず、結局13.3億円の赤字(前年期は36.6億円の赤字)に着地しました。
これで3期連続の最終損益の赤字。
かつてエビちゃんや海外セレブを多数起用して、若い女性のあこがれのブランドとしての地位を築いた会社としては、あまりにも厳しい現実となりました…。
今回の決算発表では、
・創業者である寺田和正社長が退任すること
・寺田社長が保有株の半分をコナカの湖中謙介社長に売却したこと
なども明かされました。
栄華を極めたブランド「サマンサタバサ」に一体なにが起こっているのか?
創業者が退任することで、今後サマンサブランドと会社がどうなっていくのか?
独自に予想してみたいと思います!
サマンサタバサ苦境の原因はインフルエンサーにあり?
3期連続で最終赤字に陥ってしまったサマンサタバサですが、その原因はどこにあるのでしょうか?
原因としては、2つ考えられます。
まず、構造的な問題として、売上高が2014年以降頭打ちの状態にもかかわらず、店舗数が増えたことで販管費が増えたことが挙げられます。
ただ、こちらは退店などが進み、大分改善されてきたようです。
もう1つが、SNSの普及・発達により、強力なインフルエンサー(スーパーインフルエンサー)が台頭してきたことです。
このインフルエンサーは何も芸能人やセレブとは限りません。
サマンサタバサが絶頂だったころは、海外の有名セレブなどを多数起用して、彼女たちの影響力を活用して、商品などを売っていましたが、そのビジネスモデルが年々厳しくなっている、ということです。
一般人でもSNSでインフルエンサーになれてしまう時代。
一般人とスターとの垣根も低くなりましたし、芸能人や海外セレブに対する憧れも以前よりは低くなったのかもしれませんね。
サマンサタバサのブランドイメージ、商品との親和性の高いスーパーインフルエンサーを見つけて、ブランディングなり宣伝をうまくしていければ、新しいファンの獲得にもつながるのではないでしょうか。
サマンサタバサ創業者が退くことの影響を考える
今回の決算発表では、サマンサタバサの創業者である寺田社長が退任することも発表されました。
創業者が一代で築き上げた会社というのは、創業者が会社を去ると業績や株価に相当な影響が出る可能性があります。

※引用:ヤフーファイナンス
サマンサタバサの寺田社長の退任が発表されてから、最初の取引日の本日。
同社の株価は年初来安値を更新する下落となっています。
この株価の下落は色々な見方をすることができると思います。
決算発表では、2020年2月期の通期予想も公表され、最終利益は3億円の黒字となっています。
通常これならば黒字転換というファクターが買い材料となって株価上昇につながりやすいかと思います。
ただ、前期も黒字予想からの赤字着地だったことや、カリスマ経営者が抜ける影響、寺田社長がなぜコナカ社長に株の半分を売ったのかという謎などもあり、株価へのプラスの影響が働かなかったのかなと私は思います。
カリスマが抜けると業績が良くなくなるのは、よくある話です。
ジョブズが抜けたアップル、柳井社長が抜けたファーストリテイリングなど…
創業者のカリスマ度が高いほど、依存度も高く、その影響力がなくなることを危惧した株主が株を売る傾向が高くなります。
今回も多少そのような影響があったのだと思われます。
サマンサタバサが業績と株価を回復させるには、創業者以上の経営者を迎え入れるか育てるかをしていくしかないですね。
新社長の手腕に注目したいとことです。
サマンサ創業者の寺田和正社長はなぜコナカ社長に株を売った?コナカとのコラボの可能性は?
しかし、今回の決算発表の中で個人的に一番の謎だったのは、寺田社長がコナカの湖中謙介社長に株の半分を売却したことです。
サマンサタバサジャパンリミテッドでは、寺田氏の個人的なことなので…とのことで理由はわからず。
ただ、湖中社長はサマンサタバサの社外取締役にも就任するようです。
紳士服と流行ファッションなどでは大分勝手が違うようにも見えますが、紳士服業界で培ってきたノウハウなどを活かせるのでしょうか。
気になるところです…。
今回は法人のコナカとして、株を保有するのではなく個人として保有するようなので、すぐにコナカと提携したりコラボしたりすることはないのかなとも思います。
ただ、何があるかはわかりませんので、将来的にはあるいは…といったところでしょうか。
サマンサコナカ…なんか微妙なカンジですね(笑)
ZOZO離れといい、今回のサマンサタバサの件といい、あまりアパレル業界から明るいニュースが流れてきていないので、社長交代を機に明るい話題をふりまいてほしいものです。
期待しながら見守っていきたいと思っています。