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東映アニメ株価、ドラゴンボール劇場最新作公開後、急上昇。気になる正月映画ヒットと株価の関係
東映アニメーション(4816)の株価が上昇しています…!
昨年クリスマスのダウ平均株価や日経平均株価の暴落によって、一時は東映アニメも株価が下落していました。
しかし、クリスマス後は株価が急回復。
昨夏の株価が高かった水準まで急上昇しています。
その背景にあるのは、12/14に公開されたドラゴンボールシリーズ劇場版最新作「ドラゴンボール超ブロリー」の大ヒットがあるものと考えられます。
同シリーズでも屈指の人気を誇る孫悟空の宿敵ブロリーが登場するということで、ドラゴンボールファンの間では前評判の高かった同作。
世界各国でヒットしており、前作「ドラゴンボールZ 復活の「F」」を超える興行収入となっています。
すでに興行収入は33億円を突破しているとのこと。
ドラゴンボールのヒットは東映アニメーションの株価にもすぐに反映されています。
8月に4255円だった東映アニメーションの株価は3400円台まで低迷していました。
しかし、この作品の世界的なヒットにより、東映アニメの株価は4200円を回復しています。

※引用:ヤフーファイナンス
このように正月映画のヒットにより、映画会社の株価が上昇していく可能性は十分に考えられます。
そんな気になる正月映画(年末年始映画)と株価の関係に迫っていきたいと思います!
東映アニメの株価上昇はドラゴンボールだけが要因じゃない?
まずは、下記の先週末全国週末興行成績ランキングをごらんください。
(集計期間:2019年1月5日~2019年1月6日)興行通信社調べ
1位:シュガーラッシュ オンライン(ディズニー)
2位:ボヘミアン・ラプソディー(20世紀FOX)
3位:ドラゴンボール超ブロリー(東映)
4位:こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話(松竹)
5位:ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(ワーナーブラザース)
6位:平成仮面ライダー20作記念「仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER」(東映)
7位:アリー スター誕生(ワーナーブラザース)
8位:ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow(松竹)
9位:映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS(東宝)
10位:グリンチ(東宝東和)
トップ10のうち、邦画は6作品。
そのうちの2作品を東映作品が占めています。
ドラゴンボールのヒットが目を見張るところですが、6位の仮面ライダーのヒットも東映アニメの株価を押し上げる要因になっているのだと私は思います。
正月映画ではありませんが、昨秋公開されたプリキュアシリーズの劇場版のヒットや、聖闘士星矢シリーズの最新テレビアニメの放映開始など…
元々東映アニメが持つコンテンツの力は強く、株式相場全体の地合いが悪くて株価が低迷していたために、ドラゴンボールのヒットをきっかけに一気に株価が上昇へと転じていった可能性があります。
特徴として挙げられるのは、「ドラゴンボール」「仮面ライダー」「プリキュア」「聖闘士星矢」…どれもとても息の長いシリーズだということ。
他にも「ワンピース」なども同社がコンテンツを持っていますし、こうした知的財産権をたくさん保有しているのが同社の強みといえるでしょう。
人気コンテンツがたくさんあれば、メディアミックス展開して劇場版だけでなく様々なチャネルを使っての売上を立てることができますので、東映アニメの株価は作品のヒットによって大きく上昇する可能性を秘めているものと思われます。
東映アニメのライバル、東宝、松竹の株価は?
では、正月映画(年末年始映画)のヒットによる株価の上昇は、東映アニメだけのことなのでしょうか?
東映アニメのライバルともいえる東宝(9602)と松竹(9601)の株価も見ていきましょう。
<東宝株価チャート>
<松竹株価チャート>
<東映アニメ株価チャート>
東映アニメ、東宝、松竹。
3社のチャートを並べてみました。
12月後半以降、3社とも株価は上昇しています。
東宝の株価の上昇は、東映のように急ピッチで上がっていますが、最後に失速して株価が下落しているのがわかります。
松竹の株価は、ほかの2社に比べるとそれほど大きく動いてはいないようですね。
上記の映画ランキングでは、トップ10に東宝系作品が2本、松竹系作品が2本ランクイン。
ただ、東映作品よりはランクが下位なものが多いですね。
8位のラブライブはトップテンの他の9作品が300館以上の劇場で公開されているのに対して128館と少ないです。(逆にいうと、それだけ少ない上映館数で8位に入ったのがすごい)
ちなみにラブライブは公開1週目。
ドラゴンボールは公開4週目。
妖怪ウォッチは公開4週目となっています。
公開4週目でも邦画ではトップに君臨しているのは、それだけヒットしている証拠だと思います。
上位のボヘミアン・ラプソディーは世界的な大ヒット&ブームになっていますので、ドラゴンボールがこの作品を超えるのは難しいかもしれません。
もしボヘミアン・ラプソディーが20世紀FOX作品ではなく、東映、東宝、松竹いずれかの作品だったら、株価の伸びはさらにすごいものとなっていたことでしょう。
妖怪ウォッチは子供向けの作品ですが、ドラゴンボールは子供だけでなく80~90年代にドラゴンボールをリアルタイムで見て育った大人たちもターゲットになる作品ですので、今後の伸びしろはドラゴンボールの方にあるのかなという気がします。
いずれにしても、正月映画のヒットが株価上昇への影響力を持っていることは間違いなさそうですね。
日本には春休み、ゴールデンウイーク、夏休み、冬休み(年末年始)という映画業界の書き入れ時がありますが、この時期に大ヒットを飛ばすような作品が出てくれば、東映アニメに限らず、株価は上昇していくものと思います。
もうすぐ米アカデミー賞のシーズンを迎えますし、さらに映画業界が盛り上がりそうですね。
それと同時に東映アニメをはじめとした映画関連銘柄の株価も盛り上がってほしいものです!