日米貿易協定、基本合意で吉野家株価に追い風?牛肉関税9%に

    吉野家

    日米貿易協定合意、牛肉関税38.5%⇒9%に大幅減。吉野家などに追い風?

    安倍首相と米国トランプ大統領はG7のために滞在中のフランスにて、急きょ共同記者会見を開きました。

    その内容は、日米貿易協定が基本合意に達したというものでした。
    ※参照記事「日米首脳、貿易交渉で原則合意-9月署名を目指すと安倍首相」

    かねてから、トランプ大統領は日米貿易における米国の貿易赤字の是正を訴えており、日米中貿易摩擦の裏で日本にとっては、不安要素の残る部分だっただけに、この基本合意によって不安が後退したようです。

    基本合意の内容に少し触れると、米国産の余剰生産分のトウモロコシの輸入枠増加、さらに米国産牛肉への関税の引き下げが挙げられます。

    特に米国産牛肉の関税は現行38.5%から、最終的にはTPPと同水準の9%まで低下させる内容となっています。

    消費増税に苦しむことになる消費者にとっては、牛肉価格が安くなるのはありがたいこと。

    牛肉料理を扱う企業の代表格といえば、
    なんといっても牛丼の「吉野家HD」(9861)

    そんなわけで吉野家HDの今後の株価の展望について、見ていきましょう!

    日米貿易協定:牛肉関税大幅下げ吉野家HD株価は年初来高値更新!

    株価は情報を織り込むのが早いといいますが…
    これほどとは…!

    日米両首脳による日米貿易協定合意の発表があったのは、東京市場が開く前。
    8月26日の前場が開始されると、すぐさま吉野家HDの株価は上昇し、年初来高値を更新しました!

    日経平均が500円も下げる地合いの悪さの中、強い株価と言えるでしょう。

    吉野家HD株価

    ※出典:ヤフーファイナンス


    最近の吉野家といえば、限定50万食で発売の高額商品「特撰すきやき重」が大ヒット中!
    今回の米国産牛肉への関税大幅下げは、その勢いに乗る中での追い風になる可能性大と言えるでしょう。

    吉野家の公式サイトを調べると、牛丼に使う牛肉の原産地は下図のとおり。

    吉野家原産地

    ※出典:吉野家HP


    ※詳細はこちら:吉野家HP

    はい、米国産牛肉をしっかりと使っていますね!

    関税が高ければ、その分だけ商品価格が高くなる。
    関税が引き下げになれば、その分だけ商品価格が安くなるのは自然な流れでしょう。

    しかも、38.5%9%になるのですから、消費税2%増税分を余裕で帳消しにできそうな感じがしますね!

    消費税が10%に増税されると、お持ち帰り弁当は8%の軽減税率が適用されますが、店内での食事は10%の消費税です。

    牛肉をメインに扱う飲食店よりは、受ける恩恵は大きくなりそうですし、客足が伸びる可能性も感じられそうですね。

    客足が伸びて売上・利益が上がれば、業績と期待から株価もさらに上昇していく可能性が高いといえます。

    日米貿易協定合意で、吉野家に追い風でも足元の投資リスクには注意

    さて、日米貿易協定の基本合意が吉野家HDに追い風になりそうなことはお分かり頂けたかと思います。

    しかし、牛肉の関税引き下げただけで株価がトントン拍子に上がっていくほど、株の世界は甘くはないです。

    吉野家HD株に投資リスクはないのでしょうか?

    こういう問いの答えはお約束ですね(笑)

    もちろんリスクはあります。

    一番のリスクは米中貿易摩擦でしょう。
    マクロ経済的な問題で相場全体が崩れてしまうと、吉野家HDもその影響を受けることになります。

    業績が良くても、期待が持てても、理不尽に株価が下がることはあり得ます。

    ですので、そうなった時には注意が必要となります。

    さらに、関税は一気に9%に引き下げになるわけではなく、段階的に引き下げられます。
    ですので、一気に吉野家の牛丼メニューの価格が下がるということは、考えにくいのではないかと予想します。

    他にも、米国産牛肉を使っている飲食店は吉野家だけではないので、ほかの恩恵を受ける競合店との競争に敗れるようなことがあると、株価上昇も厳しくなるやもしれません。

    ちなみにマクドナルドのハンバーガーに使われている牛肉は豪州産とニュージーランド産です。

    豪州もニュージーランドもTPP加盟国なので、牛肉の輸入関税は9%。

    松屋やすき家などの同業他社だけでなく、こうしたライバル店との競争に勝ち抜くために、商品企画力が試されるところです。

    「特撰すきやき重」のような人気メニューや企画を今後も連発できるのかが、カギとなりそうですね。

    メニュー開発が今後もうまくいけば、まさに“オイシイ話”となることでしょう(笑)

    ※投資は自己責任でお願いします。