復活した村上ファンドの保有銘柄とは?

村上ファンド

過去の村上ファンドと現在を比較…どんな保有銘柄なのか?

かつて「モノ言う株主」として上場企業から恐れられ、一躍有名になった通称「村上ファンド」。

元官僚の村上世彰氏が代表を務めていた村上ファンドは、内部留保をため込んでいて有効活用しない上場企業に対して株を買い進め、より多くの株主還元をするように迫る手法などで有名になりました。

2000年代中盤までは飛ぶ鳥を落とす勢いでしたが、当の村上氏本人がインサイダー容疑で逮捕され、村上ファンドは事実上終わりました。

それから10年近くが経ち、再び表立った投資活動を始めた村上氏。

現在はどんな保有銘柄があり、再びモノ言う株主として上場企業を震え上がらせているのか?

気になったので、調査してみました!

旧村上ファンドの保有銘柄

長いこと投資活動をしている人ならご存知かもしれませんが、旧村上ファンドと村上世彰氏の名前が一躍有名になった事件があります。

それが「東京スタイル事件」です。

多額の内部留保をため込み、その資金でファッションビルを建設しようとしていたアパレルメーカー、東京スタイル(現・TSIホールディングス)の買収を進めていった事件です。

旧村上ファンドは、ファッションビル建設を中止させ、そのお金で自社株買いを行って株主価値を上げろという要求を突きつけましたが、東京スタイル経営陣と旧村上ファンドが衝突。

東京スタイル側が株主議決権の多数派工作などを大々的に行い、「会社はだれのものか?」という議論を呼び込んだ事件として名高い事件ですね。

まあ、結局村上ファンド側は敗北を喫したのですが、一躍その名前が証券業界や投資家の間に広まった事件となりました。

そして…

おそらく一番有名な旧村上ファンドが絡んだ案件としては、ニッポン放送株を巡った買収劇ではないかと思います。

村上ファンド ニッポン放送

当時ライブドア社長だったホリエモンこと堀江貴文氏もフジテレビの支配権を目指し参戦し、お茶の間を賑わす大事件となりました。

これはニッポン放送とフジテレビの関係はニッポン放送の方が会社規模は圧倒的に小さいのに、資本関係ではフジテレビの親会社だったという「ねじれ」を利用して、フジテレビを買収しようとしたライブドアが仕掛けたものだったと記憶しています。

つまり、ニッポン放送を買収して支配権を掌握してしまえば、ニッポン放送が保有しているフジテレビ株もゲットできると踏んだわけですね。

そして一気にフジテレビを手中に収めようとしたのですが、フジテレビとニッポン放送側の買収防衛策が矢継ぎ早に繰り出され、買収劇は失敗に終わっています。

当時、株にあまり関心のなかった多くの人もこの買収劇に夢中になり、「ポイズン・ピル」「ホワイトナイト」「LBO(レバレッジドバイアウト)」「時間外取引」などの専門用語をいつの間にか覚えていたものです。

旧村上ファンドが買収を進めた銘柄としては、他にも「ブルドックソース」「松坂屋」「大阪証券取引所」「阪神電鉄」「USEN」などがあります。

現在では社名が変わったりしている会社もありますが、そうそうたる企業の株を買い進めていったことがわかります。

絶頂期は運用資金が5000億円を超えていたらしいので、多数の企業の買収を進めることができたのだなと思います。

気になる新村上ファンドの保有銘柄は?

逮捕され、出所後は慈善事業に力を入れるなど、あまり表立った投資活動をしてこなかった村上氏。

しかし、生涯投資家がモットーのようで、数年前に復活しています。

この新生・村上ファンドの保有銘柄とはどんな内容になっているのでしょうか…

気になるところですね。
ざっと調べた感じでは以下のようなポートフォリオになっているようでした。

ちなみに現在の新生・村上ファンドは旧・村上ファンドと違い、投資家から出資を募ることはなく村上氏の個人資産を運用するプライベートファンドの形態のようです。

で、気になる投資先ですが…

調べてみると「黒田電気」が真っ先にヒットしますね。

旧・村上ファンド時代は経営者側との闘争になるといつも負けていたイメージがあったのですが、黒田電気株への投資については87億円もの巨額利益を上げているようです。
ちなみにモノ言う株主は健在のようです。

そのほかには、「リコー」(7752)、「川崎汽船」(9107)、「エクセル」(7591)などがあるようです。

「リコー」は、事務用の複合コピー機などを扱う会社として有名ですね。
村上ファンド リコー

「川崎汽船」は、海運大手の一角。自動車船などに強みを持っている会社です。

「エクセル」は、エレクトロニクス商社です。液晶デバイスや半導体に強みを持っています。

この3社に共通していえることは、BPS(一株純資産)が株価よりも安いこと…

つまり、PBR1倍割れを起こしている企業だということです。

こういう会社は資本を有効活用できていない場合が多いですし、ROEを向上させたり、収益性を高めたりして株主価値を高めさせ、株価も上昇させたいのかなと個人的には思っています。

2000年代中盤のように、モノ言う株主が珍しい時代はもう終わりました。
企業の方も当時よりは、株主還元や企業価値を高める意識が向上したように思いますが、村上氏からみたらまだまだな会社が多いのかもしれません。

このポートフォリオの企業が今後どうなっていくのか。
そして新たな投資先が登場するのか。

村上氏の動向はこれからもフォローしていきたいと思います!

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