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内定辞退予測問題に下落するリクルート株価。今はまだ買いじゃない?
リクルート株価が1か月で約20%下落するピンチを迎えています…!

※出典:ヤフーファイナンス
その理由は言うまでもなくリクナビの「内定辞退予測サービス問題」。
リクルートは学生たちの承諾もなく、採用企業にAIによる内定辞退率の予測データを販売していました。
コンプラや個人情報保護が叫ばれている時代にも関わらず、モラルに欠けるサービスを展開したことに批判が渦巻き、謝罪会見をする事態にまで陥ったことはご存じかもしれませんね。
※参照記事「詳報・リクナビ問題「内定辞退予測」なぜ始めた?運営元社長が経緯を告白」
一連の騒動の余波はまだ収まりそうもありません。
とはいえ、「株価が下落した=投資のチャンス到来」の可能性もあります。
リクルート株への投資は今、チャンスを迎えているのかを考えていきます!
リクルート株価の下落は内定辞退予測だけじゃない
本日(19/8/29)、リクルートHDの株価は一段と下がっています。

※出典:ヤフーファイナンス
前日比で7%以上もの株価下落。
これはなかなかのことだと思います。
実は今日のリクルート株価下落には理由があります。
8月28日にリクルートHD株を保有している13社が、同社株を大量に売り出すことを発表したのです。
13社の中にはみずほ銀行や三井住友銀行などのメガバンクも含まれており、発行済み株式数の7%(時価総額約3800億円)が市場に売り出されることになります。
おそらくは、今回のリクナビの「内定辞退予測問題」を懸念しての措置だと思われます。
リクルートHD株の売却は9月になるようですが、その報道を受けて市場はいちはやく反応しているというわけです。
それが本日の7%超の株価下落の要因と考えられます!
※参照記事「リクルートHD株、一斉売却へ3メガなどリクナビ問題懸念か」
企業が株を手放したくなるほど、今回の問題は大事になってしまったというわけですね。
株を保有していると、ネガティブなイメージが自社に及ぶかもしれないと思った企業もあるかもしれません。
あるいは、リクルートHD株価が下落して、有価証券評価損が膨らんでしまうことを懸念した可能性もあります。
いずれにしても、経済的には大きな問題になってしまいますので、リスク回避の売りに入ったことは明らかなようですね。
内定辞退予測問題の材料出尽くしはいつ?リクルート株は買いなのか?
悪材料が続くリクルートHD。
今のままだと、まだ悪材料が出るんじゃないか?
と、なかなか買い出動ができないことでしょう。
はたして、いつになったら悪材料出尽くしになるのでしょうか。
膿は出し切った方が良いと言いますが、株の世界における悪材料も同じです。
今後の不安要素がとりあえずなくなれば、後は上がっていくだけという雰囲気になり、株価は反発していきます。
その反発の勢いが本物で強ければ、それまでの下落トレンドが転換され、上昇トレンドを形成していく可能性も高まることでしょう。
しかしながら、現状ではいつになったら悪材料が出尽くしになるのかは見通しが立ちません。
リクルートHDは、すでに問題の内定辞退予測サービスを廃止することを発表しています。
しかし、これまで採用していた企業が次々と明るみになり、それが問題を長引かせているように感じます。
個人的には、このサービスを導入(購入)していた企業が明るみになる、という流れが落ち着けば、ほとぼりも冷めてくるのかなと感じています。
あくまで個人的な感想と予想ではありますが、リクルートHD株への投資を考えるのであれば、逆張り投資を狙うよりは、株価が底を打ったのを確認してから順張り投資というスタンスの方が利益につながる可能性は高いかなと思います。
「落ちてくるナイフは拾うな」という相場の格言があります。
今回もまさにその通りで、株価が下落を続けている時に買いを入れるのは、効率が悪いです。
反転したのを確認してからでも遅くはないと思います。
その時がリクルートHD株の買い時になるのかなと考えます。
※投資は自己判断と自己責任でお願いします。
リクルートと言えば、バブル期の「リクルート事件」を思い浮かべる人も多いかと思います。戦後最大の贈収賄事件といわれています。
たびたび問題を起こしてしまうリクルートには、企業体質の改善が求められているのかもしれません。