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バイトテロ止まらず!くら寿司株価はわずか1日で数十億円の被害…投資家はどう対処する?
バカッターと呼ばれるアルバイト店員たちによるバイトテロで多くの上場企業が戦々恐々しています。
「ブロンコビリー」(3091)
「セブンイレブン(セブン&アイHD)」(3382)
「くら寿司(くらコーポレーション)」(2695)
「ファミリーマート(伊藤忠商事、ユニー・ファミリーマートHD)」(8001、8028)
「バーミヤン(すかいらーくHD)」(3197)
上記の企業はすべてバイトテロ騒動があった上場企業です。
例を挙げればキリがない状態ですね。
これらのバカッターたちによるバイトテロは、ほとんどの場合、ネットメディアで最初に取り上げられ、テレビニュースなどで大々的に報道される形となっています。
地上波の報道番組などでも、こぞってバイトテロニュースを取り上げる風潮となっており、その影響が企業の株価へも深刻な状況となっています。
今回はバイトテロ報道後、わずか1日で時価総額が20億円以上も吹き飛んだ「くら寿司(くらコーポレーション)」を例に、
「バイトテロ報道に株式投資家がどう対処していったら良いのか?」
「ピンチはチャンスとなりうるのか?」
について、その可能性を探っていきます!
くら寿司(くらコーポレーション)のバイトテロ報道後の気になる状況とは?
では、最初にくら寿司がどんなバイトテロ被害に遭ったのかを簡単におさらいしていきましょう。
内容としては、高校生アルバイト店員が一度ゴミ箱に捨てた魚の切り身をまた取り出して調理…というもの。
(※動画はコチラのページから)
この動画がSNSで拡散され、大炎上にまで発展。
くらコーポレーションはバイトテロを行った元従業員に対して刑事・民事の両方で告訴していくとのこと。
(参照記事はコチラ)
高校生は身元まで特定され、今頃は後悔していることでしょう。
しかし、損害賠償請求して裁判で勝ったとしても、失った信頼は簡単には取り戻せません。

※引用:ヤフーファイナンス
上図は最近のくら寿司(くらコーポレーション)の株価の推移です。
バイトテロ報道があった後、2/6には前日比で130円も株価が下落していますね。(5650円→5520円)
現在(2/15前場)はさらに株価が下落しており、5430円となっています。
ちなみに、くらコーポレーションの発行済み株式数は約2,070万株。
これを計算すると、2/5の終値ベースと比較し…
・2/6終値ベースでは、130円×2,070万株=26億9,100万円
・2/15前場現在では、220円×2,070万株=45億5,400万円
これだけの巨額な時価総額が失われたということになります。
たった1日で約27億円、10日間で45.5億円もの経済損失となったわけです。
しかも、これはあくまで株価(時価総額)だけの話。
くら寿司の各店舗に来る客数が減れば、業績へのダメージは計り知れません。
それを考えると、さらに被害額は増加する可能性が高そうですね。
くら寿司に限らず、バイトテロによって株価が下落した銘柄への投資はチャンスか?
投資家として気になるのは、やはり株価。
そして利益をあげられるのか、という点だと思います。
バイトテロによって当該企業の株価が下がるのは仕方のないことです。
しかし、それは一時的なものなのか?
それとも、ずっと沈んだ株価のままになってしまうのか?
その判断は難しいところです。
バイトテロによって株価が下がった銘柄への投資は、チャンスの可能性があると私は考えています。
ただし、どの銘柄でも良いというわけではありません。
バカッターへの対応、お客様への対応、社会への責任、自浄努力…
こうしたものが迅速かつ誠実な企業に限ります。
くら寿司を運営するくらコーポレーションの場合、かなり早い段階でバイトテロを起こしたバカッター従業員に対して刑事・民事での法的手段を取る検討をするとの声明を出しました。
ネット上ではこの動きを高く評価する声が多いようです。
私も投資家として評価しています。
失った信頼を取り戻すのは何年もかかりますが、数年前に不祥事を出したマクドナルドも数年後には見事なV字回復をしました。
それは消費者の声に耳を傾けて迅速に改善したからにほかなりません。
くら寿司の今後の対応策や改善が徹底されていることを、消費者と投資家がしっかりと感じ取れるようになり、それが売上増に結び付いてくれば十分に株価が上昇していく可能性はあるでしょう。
こういう事件があると、消費者の外食産業、小売業へのイメージが悪化し、ますます景気が悪くなる恐れがあります。
ですので、このようなバカッターがいなくなっていくことを心から願っています!