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倉元製作所が2連続ストップ高!上場廃止リスクは大丈夫?
倉元製作所には日経平均の大幅続落も無風でした。
米国とイランの緊張により、大幅続落した大発会の東京市場。
そんな中、ストップ高気配のまま取引を終えた銘柄があります!
「倉元製作所」(5216)
大発会翌日の本日もストップ高気配の状態になっております。
2営業日連続での急騰ではありますが、株価はまだ222円。
テンバガーの可能性を感じさせる銘柄でもあります。
しかし、倉元製作所は上場廃止リスクが高まっている銘柄でもあります。
そんな銘柄の株価が急騰した理由は、買い材料の発表です。
いくら強力な買い材料があるからと言って、リスクの高い銘柄にすでに2日連続ストップ高となっている状態で飛びついても大丈夫なのでしょうか?
その可能性について探っていきたいと思います!
倉元製作所が連続ストップ高になった理由
会社四季報の2020年新春号によれば、倉元製作所は継続前提に疑義注記となっています。
企業というのは、事業を継続することを前提としています。(※ゴーイングコンサーンと言います)
しかし、毎年赤字続きで債務超過が拡大したりすると、倒産リスクが高まって事業の継続ができなくなる恐れが出てきます。
そうしたリスクの高まった企業(銘柄)には、「疑義注記」が付くことになります。
倒産になれば、上場廃止になりますので株価も安くなり、よほどのことがない限りなかなか浮上してきません。
事実、倉元製作所の株価も100円台前半で推移することが多い状態でした。

※引用元:スマートチャートPLUS
ところが、同社がラスベガスで開催のCES2020展に初参加し、世界初の『曲面マイクロLEDディスプレイ』のコンセプトモデルを出展する旨をHPで公表した途端、状況は一変しました。※CES=Consumer Electronics Show
世界初の技術で、用途も多いことが予想される、しかも株価は安いということで、一気に買いが集中しました。
倉元製作所の大納会の終値は122円。
大発会の終値はストップ高の172円。
そして、大発会翌日の本日はストップ高の222円。
すでに、大納会終値よりも株価は82%も上昇しています。
それでも元々低位株だっただけに、株価はまだ222円。
今年初のテンバガーになるかもしれませんね。
とはいえ、同社のHPを見ると、気になるIRもあります。
昨年末のクリスマスに「事業再生ADR手続の正式申請及び受理に関するお知らせ」を発表しているのです。
この文書の中では、資金繰りが厳しく、取引金融機関に借入金元本の返済一時停止に関する通知書を送付していることなどが記されています。
はい、つまり相当資金繰りが厳しい状態だということですね。
素晴らしい技術を開発しても、それを商品化して売り上げとなり、利益が会社の口座に蓄積されるには時間が掛かります。
もちろん、金融機関や他社からの救済があれば、事態は改善されるでしょうが、現時点ではリスクは高いままといえそうです。
なので、倉元製作所の株を今から買おうとする人は、まだまだ青天井で株価が上がる可能性があるという欲と、同社の抱えているリスクを天秤にかけながら投資することになりそうです。
倉元製作所の株価急騰の勢いは続くのか?
倉元製作所の株価の急騰ぶりを見て、今から投資しても大丈夫だろうかと思う人もいることでしょう。
なにしろ株価はまだ222円。
今から10倍になってもまだ2220円です。
筆者も結構悩みました。
大発会の日の夜間PTSの動きを追っていて、222円のストップ高が剝がれて株価が少し落ちてきたので、PTSで買うチャンスはありました。
が、見送りました。
やはり疑義注記ということが引っかかったのが理由ですね。
もちろん、PTSで買っていれば数か月後に株価が数倍になっている可能性もあったことでしょう。
しかし、他の銘柄にもチャンスはあると思うので、今回は見送ることにしました。
今のところ、倉元製作所の株価は思惑買いの勢いで上昇しているだけです。
『曲面マイクロLEDディスプレイ』が量産体制に入って、莫大な利益を上げられるようになり、疑義注記が取れれば考えたいと個人的には思います。
欲望とリスクの天秤…
これは株式投資家にとっては、ずっとついて回るものかなと思います。
材料買いでの株価上昇は、そんなに長い間は続かないとも思ったからです。
ただ、今後も倉元製作所の株価はフォローしていきます。
上場廃止リスクを抱える銘柄の株価が、奇跡のテンバガーを達成するところは見てみたいですね(笑)
ある意味究極の逆張りといえるでしょう。
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