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大塚家具、お家騒動から4年。中国資本提携で株価反転に成功だが、今後はどうなる?
(再追記:2019/12/13)
おとなの株ラウンジで何度か取り上げてきた大塚家具がついに身売りです。
ヤマダ電機が大塚家具を買収することになりましたね。
ヤマダ電機はかねてより大塚家具を支援してきたので、自然な流れではあると思います。
創業一族の親子ゲンカに端を発した大塚家具の凋落は、もはや自力で歯止めが効くような状態ではありません。
自力再建を断念し、大規模な第三者割当増資を行ってヤマダ電機が同社の過半数の株式を保有することになり、ヤマダ電機の傘下入りすることとなりました。
ここで喜んだのは、同社の株主たちでしょうか。
低迷していた株価が一気にストップ高となり、本日も前場現在ストップ高気配で寄り付いておりません。

※引用元:ヤフーファイナンス
逆に、支援を決めたヤマダ電機の株価は下落しました。
買収費用もかかりますし、ブランドイメージが傷ついた会社を立て直そうというのですから、かなりの負担がかかると思うのは投資家心理といえるでしょう。
ヤマダ電機の株価が下がったのはよくわかります。
問題は、ヤマダ電機の傘下入りすることで大塚家具が今後復調できるのかですね。
身売り前の段階では、現金資産が来春には尽きるとまで言われていたほど、経営は危機的な状況でした。
大幅割引の在庫一掃セールなどを展開して、売り上げを立てていたようですが、それもいつまでも続くものではなく、八方ふさがりに近い状態だったと筆者は思っています。
家電を売るヤマダ電機との親和性は高いと思いますが、ヤマダ電機も経営はかなり厳しい状況なので、共倒れにならないか懸念してしまいますね。
今はまだ、傘下入りを発表したばかりの段階ですので、実際に大塚家具が復活できるかはこれからということになりますが、前途多難ではないかと思います。
現在上昇している株価も、業績が伴わないと長くは上昇の勢いは続かないことでしょう。
依然として厳しいことに変わりはないと私は見ています。
今後の動きを引き続き、フォローしていきたいと思います。
(再追記:了)
(追記:2019/9/27)
派手な親子ゲンカを演じ、今年一月の時点で株価を大幅に下落させていた大塚家具。
その後、中国資本との提携により株価は一時的に回復。
このままV字で業績&株価回復となるのか…という展開でしたが、世の中そうはうまくいきませんでした。
元記事を掲載した2019年1月25日以降の大塚家具のチャートをごらんください。

※出典:ヤフーファイナンス
元記事を掲載した1月25日の後、利確売りが入りましたが、結果的にそれが押し目となり、株価は急騰。
2月14日には株価が天井を付けました。
が…、調子が良かったのはそこまでの話。
その後はトレンド転換となり、中期下落トレンドの真っ最中であります。
チャートを見ると実にきれいな右肩下がりであることがわかりますね。
最新の会社四季報(2019年秋号)によれば、郊外大型店舗の客数減に歯止めがかからず、ファンドへの第三者増資も当初想定よりも低い金額になるとのこと。
業績も財務状態もかなり厳しい状態が続くことが見込まれていることが、四季報からは読み取れます。
一縷の望みがあるとすれば、中国資本と手を込んだことで、中国市場への本格展開を始めること。
この新規開拓が順調にいけば、大逆転もあるかもしれません。
しかし、現在の中国は米中貿易摩擦の影響などで景気が好調とはいえない現状。
まだまだ先行きは不透明になりそうです。
(追記:了)
(元記事:2019/1/25)
まれにみる盛大な親子げんかとなった「大塚家具(8186)」のお家騒動から4年。
創業者・大塚勝久氏が大塚家具を去り、娘・大塚久美子氏が社長に就任後、店舗の閉店などネガティブなニュースばかりが報じられ、大塚家具の業績も株価も低迷の一途をたどっていたのは記憶に新しいところでしょう。
しかし、昨年末、中国資本家具小売企業「居然之家(イージーホーム)」との業務提携を発表してから風向きが変わってきました。
【大塚家具の月足チャート】
2015年には2500円近くまであった大塚家具の株価。
その後のお家騒動からの業績悪化の加速により2018年12月には株価250円まで下落しました。
4年間で10分の1にまで下がった計算ですね。
なかなか支援企業も見つからず、個人的にはもう復活は厳しいだろうなと思っていました。
それがここへ来てのトレンド転換、株価反発。
中国資本との提携により、果たして大塚家具は本格的な業績回復・株価回復へとつながっていくのでしょうか?
株式投資家にとって、まだ株価が安い水準にある今は大塚家具株の買い時と言えるのでしょうか?
その可能性を探っていきます!
お家騒動から4年。最近の大塚家具はどんな調子だった?
では、「居然之家」との業務提携前の大塚家具の業績などはどんな状態だったのでしょう。
少しおさらいしてみます。
まずは下記の大塚家具の業績推移をごらんください。
(※引用:大塚家具HP)
上記の表で注目したいのは黄色いラインを引いた5つの項目(売上高・営業利益・当期純利益・固定資産・純資産)です。
お家騒動が起こった2015年以降、この5つの項目は著しく悪化しているのが見てとれます。
・売上高大幅減
・営業損失幅の拡大
・当期純損失幅の拡大
・固定資産の大幅減少
・純資産の大幅減少
ということになります。
これは、ただでさえ業績が悪化している状態だった中、
・創業者と娘の“お家騒動”勃発により企業イメージの悪化
↓↓↓
・客数減・売上高減・利益減(赤字悪化)
↓↓↓
・赤字を補填するために資産売却(事業縮小)
↓↓↓
・事業縮小により、さらに業績悪化
という負のスパイラルに陥ったことが大きな要因だと考えられます。
売却した固定資産の中には、大塚家具創業の地である埼玉・春日部のショールームも含まれているほどでした。
なりふり構ってはいられなかった大塚家具の厳しい台所事情が垣間見えますね。

※大塚家具:春日部のショールーム
また、父親で創業者の大塚勝久氏が取っていた経営戦略である富裕層への顧客1人1人に寄り添った営業スタイルとは決別し、商品のラインナップも中低価格帯のものへとシフト。
在庫処分を減らすために、採算度外視ともいえるような在庫処分セールを続けてなんとか現金を稼ぎ出している状態が続いていました。
中国資本との業務提携で大塚家具、中国へ進出。業績&株価上昇の起爆剤になる?
そんな青息吐息状態だった大塚家具にとっては、救世主となった中国資本「居然之家」。
現在のところ業務提携だけに留まっていますが、大塚家具の発表によれば、今後資本提携についても検討していくとのこと。
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https://blogos.com/article/346776/
「居然之家(イージーホーム)」は、中国国内で200店舗以上を展開する家具小売の大手企業です。
大塚家具としては同社への家具販売などにより、中国市場に進出したい腹積もりのようですね。
中国経済が減速しているなどの不安要素はありますが、日本国内であまりにも企業イメージが悪化してしまったことや、今後の人口減少などを考えると、中国に進出した方が勝算は高いのかもしれません。
まずは業務提携とのことですが、業務を提携する中でしっかりとした売上が立てられるようになれば資本提携も行い、大塚家具の財務状態も大幅に改善されていくことが予想されます。
その時、10分の1にまで下がってしまった大塚家具の本格的な株価の反撃が開始されるのではないかと考えています。
どん底にまで陥ってしまった大塚家具が見事な復活劇を見せられるのか、今後も同社の動向に注目していきます!
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