
冬は好きですか嫌いですか?
どちらであろうと、そこに投資のチャンスがあればつかみましょう!
今回は冬のテーマ株として、ウィンタースポーツ関連銘柄の紹介です。
筆者がスキー経験者のため、おもに最近のスキー事情もふまえながら、投資する際のチェックポイントをみていきたいとおもいます。
ウィンタースポーツの参加人口
最初に「スポーツの参加人口」と、「スキーの性・年代別参加率」をみてみましょう。
上のグラフをみるかぎり、ウィンタースポーツにかんする商品や施設の売上アップは、あまり期待できません。
まず「ウィンタースポーツ参加人口」がおちこんでいるのが、一番イタイですね。
「スキーの性・年代別参加率」をみても、中心は10代と40代の男性です。
・10代は学生のため、ひんぱんに道具を買いかえるお金はもっていない。
・40代はローンの返済や子どもの教育費をまかなうため、趣味につかえる予算はすくない。
これらの事情から、スキー人口の中核をなす10代と40代の売上を伸ばすのは、むずかしいでしょう。
実際、筆者が10代でスキーをやっていたころは、道具を友達からもらっていました。
売上をふやしたいのであれば、20代・30代の参加人口をのばす施策が必要です。
ここでいちど、ウィンタースポーツ関連銘柄の株価をみてみましょう。
アルペン(3028)
日本スキー場開発(6040)
あまりパッとしません。
両社とも乱高下をくりかえしており、投資する銘柄としてあまり魅力的とはいえません。
ウィンタースポーツ関連銘柄のうち、特にスキー用品を手がけるメーカーを調べてみると、「スキー用品だけ」つくっている会社は、ほとんど見あたりませんでした。
スキー用品に特化すると会社の規模が小さくなるためか、上場していないケースが多く、大手メーカーはウィンタースポーツ関連以外の商品もつくっている場合がほとんどです。
アルペンはスキー以外にもゴルフをはじめとする様々なスポーツ用品を販売しており、「ウィンタースポーツ関連銘柄」として扱うのはむずかしいとおもいました。
もう一社みてみましょう。
ゴールドウイン(8111)
スキーウェアを手がけるゴールドウインです。
最近少し下がってますが、17年ころから堅調にのばしています。
ゴールドウインもスキーウェアだけでなく、繊維メーカーとしてアパレルなどにも力をいれています。
ウィンタースポーツ関連一筋で事業を展開している企業はほとんど見あたらず、投資する場合は他の事業や競技についても調べる必要があるでしょう。
「ウィンタースポーツ」をテーマとする投資は、上級者向けであると感じます。
外国人観光客の動向をチェックしよう
ウィンタースポーツについて語るのにわすれてならないのは、外国人観光客の動きです。
訪日外国人来道者数(北海道庁作成)
グラフを見てあきらかなように、北海道を訪れる外国人が近年急増しています。
スキー場などのリゾート地に外国人を呼び込み地域を活性化させる施策は、観光庁など国が主導している場合も多く、冬に日本へおとずれる外国人はこれからもさらに増えるでしょう。
日本のスキー場は雪質がよく、サラサラしたパウダースノーがスキーやスノーボードの滑走に向いていることが、人気の理由のひとつです。
群馬県のみなかみ町は温泉街でもあることから、スキーが苦手な外国人のよびこみにも力をいれており、自治体単位でも積極的な取り組みがとられてます。
「ウィンタースポーツ関連銘柄」というテーマではじめましたが、むしろインバウンドに関する銘柄のほうが、冬のテーマ株としてこれからはホットかもしれません。
スキーが通年スポーツになる?
最後にスキーが、通年スポーツになる可能性について考えてみましょう。
最近は、ウィンタースポーツの代表格であるスキーが夏でも楽しめます。
スノーマット「PIS*LAB」
写真のようなゴムのマット(スノーマット)をゲレンデにしきつめることで、今は夏でもスキーを楽しむことができます。
新潟県にあるGARA湯沢スノーリゾートや、かぐらスキー場がサマーゲレンデを開設しています。
そのほか首都圏には、いくつか屋内スキー場がございます。
神奈川県にある「スノーヴァ新横浜」や「スノーヴァ溝の口」は、一年中スキーやスノーボードが楽しめる屋内スキー場で、会社帰りでもかよえる手軽さが魅力です。
これから技術進歩がさらにすすみ、スキーがより身近に通年スポーツとして定着すれば、「ウィンタースポーツ関連銘柄」のうごきにも、変化がみられるでしょう。

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