最近、VIX指数(恐怖指数)が注目されることが多くなりました。
高インフレや米国の利上げ、ロシアのウクライナ侵攻など、株式市場には急落を引き起こす火種が多くくすぶっている現状。
VIX指数に代表される恐怖指数は、株式市場の急落のシグナルです。
“株価の暴落は避けたい”
あるいは
“暴落をチャンスに変えて儲けたい”
と思われる方もいるかもしれませんね。
そこで、VIX指数の見方や目安、投資への活かし方などを解説していきます。
目次
VIX指数とは(恐怖指数とは)
(最終更新日:2022/7/15、元記事:2020/6/8)


恐怖指数とは、株式相場に対する投資家の心理状態を数値化したものです。
一般的には「恐怖指数」=「VIX指数」(VIX恐怖指数)として使われることが多いですが、恐怖指数にはいくつか種類があります。※後述

VIX(ヴィックス)とは、Volatility Index(ボラティリティ・インデックス)の略で、S&P500先物のオプション取引の数値を元に、「マーケットが今後30日でどんな変動を見込むか」を数値化した指標となります。
出典:チャートの広場




VIX指数でも次に紹介する日経平均VIでもそうですが、この指標の数値が高いと、株価が急落しやすくなる傾向があることを覚えておくと便利です。
VIX指数の日本版「日経平均VI」
VIX指数の日本版の名称は「日経平均VI」といいます。
VIX恐怖指数がS&P500先物を元にしていたのに対して、日経平均を用いて算出した指標です。
日経平均VIは、マーケットが日経平均の今後1か月間のボラティリティ(変動幅)をどれくらい見込むかを表す数値。

出典:SBI証券
VIX指数の見方と目安
VIX指数の見方と数値の目安について解説します。
かんたんに恐怖指数VIXの数値の見方と目安をまとめました。
VIX指数の見方と目安
・0~100%で表示される
・平常時は10~20%内を上下することが多い
・30%以上になると投資家の警戒感が高まっているといわれ、急落を意識
VIX指数の過去の例「コロナ・ショック」
VIX指数が急上昇するのが〇〇ショックといわれるような大きな事件が起きたときです。
過去にはリーマン・ショックやチャイナ・ショックなどの時に大きく恐怖指数が上昇しました。
最近の例ですと、2020年3月のコロナ・ショック時にVIX指数は急騰したのが記憶に新しいところ。

出典:チャートの広場


上のコロナ時のVIX指数チャートを見たあとで、当時のS&P500チャートを見ると興味深いことがわかります。



VIX指数に投資できるETF
VIX指数は投資することもできます。
VIX指数に連動するETFを購入すれば、VIXが急騰すれば大きな利益になります。

VIX指数に投資できるETF
国際のETF VIX短期先物指数(1552)
VIX指数ETFの使い方は人それぞれですが、基本的には短期目線でのトレードやリスクヘッジに利用するのが王道かなと個人的には思います。
※関連記事
日経ダブルインバースの使い方と買い時(買い方)
恐怖指数(VIX指数)がリアルタイムでわかるサイト
VIX指数の情報やチャートを提供している証券会社は少ないかもしれません。
クロサキが利用するSBI証券アプリでは見ることができません。
ですので、VIX指数などの恐怖指数をリアルタイムで知りたい時には、情報を提供しているサイトなどを利用することになります。
ここでは、「チャートの広場」という無料でつかえるサイトをご紹介。
<チャートの広場>
出典:チャートの広場
チャートの広場の特徴は以下のとおり。
・5分足から月足まで様々な時間足でVIX指数のチャート表示ができる
・S$P500のチャートも同じページで見られる
恐怖指数と株価指標を同時にチェックできるので、投資戦略を立てる上では使いやすいかと思います。
VIX以外の恐怖指数
恐怖指数というとVIX指数を思い浮かべる人が多いですが、恐怖指数はVIXだけではありません。
すでにご紹介した日経平均VIも恐怖指数ですし、それ以外にもあります。
ここでは以下の2つの恐怖指数をご紹介しましょう。
VIX指数以外の恐怖指数
ヒンデンブルグ・オーメン
Fear & Greed Index
正直なところ、あまり聞きなれない恐怖指数の名前かもしれません。
それでも日本株は元より米国株投資をする人で、注目している人もいる指標なのでご紹介していきます。
ヒンデンブルグ・オーメン
ヒンデンブルグ・オーメンは、米国株式市場の過去のデータにもとづき、米株相場の暴落を示唆する指標です。
物理数学者ジム・ミーカが考案した指標で、以下の4つのデータをもとに算出されます。
ヒンデンブルグ・オーメンを算出する要素
★要素1
ニューヨーク証券取引所(NYSE)の「52週高値更新銘柄」と「安値更新銘柄」の数が、ともにその日の「値上がり・値下がり銘柄」合計数の2.2%以上あること
★要素2
NYSE総合指数が50営業日前を上回る
★要素3
マクラレン・オシレータの数値がマイナスである
※マクラレン・オシレータ:短期的な相場の勢いを示す指標
★要素4
「高値更新銘柄数」が「安値更新銘柄数」の2倍以下
ヒンデンブルグ・オーメンは、1回点灯すると30日間は「暴落の危険性がある」と考えられています。

ヒンデンブルグ・オーメンはカイカ証券で情報を提供しています。
Fear & Greed Index
Fear & Greed Indexは「恐怖・貪欲指数」から、相場環境がリスクオンなのかリスクオフかをみきわめるメーターです。
アメリカの投資家心理がひと目でわかるビジュアルになっているのが特徴的といえるでしょう。

メーターの針が左に傾いているほど投資家心理は弱く、右に傾くほど相場が過熱していると判断するのが一般的です。
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