自社株買いは株価をどこまで上げる?トライステージの場合を予想した

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    トライステージが自社株買い!株価は本当に上がる?どこまで上がる?

    2019年2月期の業績予想が厳しいトライステージ1/31自社株買いを発表しました。
    その数は発行済み株式数の6.86%を上限と、相当な割合…!

    一般的に、「自社株買いは株価を上げる」というのが投資のセオリーですが、中には自社株買いを発表しても思うように株価が上がらない銘柄も。

    株価が上昇する銘柄と上昇しない銘柄にはどんな差があるのでしょうか?

    トライステージの場合は、今後株価が上昇していくのでしょうか?

    自社株買い銘柄への投資は有効な投資対象になり得るのかについて、トライステージにスポットを当てて迫っていきます!

    なお、トライステージはテレビ通販企業に販促企画などを提供している企業です。

    トライステージはどっち?自社株買いをする2つのパターンとは

    長年日本株投資をしていると、自社株買いには大きく分けて2つのパターンがあることがわかります。

    その2つのパターンとは…

    【パターン1】
    業績好調で社内のキャッシュが余っているので、買収防衛策と株主への還元
    【パターン2】
    下方修正などを発表する際、下落する株価を買い支えるために自社株買い

    の2つです。

    1つずつ説明していきましょう。

    まず、【パターン1】について。
    ご存知かもしれませんが、キャッシュをたくさん持っている企業というのは、買収対象として狙われやすい現実があります。
    ヘッジファンドなどがよく取る手法に、LBO(レバレッジドバイアウト)があります。

    LBOとは、買収計画をしている企業が買収先企業の資産や将来のキャッシュフローを担保に金融機関などから資金を調達し、買収後にその資産の売却などを行って現金を作って負債を返済していく手法のことを言います。

    要するに、買収したい企業は自社でたくさんのお金を持っていなくても、買収先の企業が持っている潤沢な現金などを使って、金融機関から借りた買収費用を返済していくということです。

    この事態を避けるためには、現金を必要以上にため込まないことが重要です。
    その施策の1つとして、自社株買いを行う場合があるのです。
    LBO
    次に、【パターン2】について。
    業績が悪くて下方修正を発表すると、通常その企業の株価は失望売りを招き、大きく下落します
    “悪材料出尽くし”とみなされ、すぐに株価が回復する場合もありますが、業績回復の見込みがなく、今後も業績悪化が予想される場合には、今後も株価は下落を続けていく可能性が高いのが一般的です。

    株価が下がれば、株主の保有資産額は減りますので、そうならないように自社株買いをして株価を買い支えるという手法を取る企業が多いのです。

    【パターン1】と【パターン2】…どちらの方が投資家に評価されやすいかというと、【パターン1】の方です

    なぜなら、業績好調でなおかつ買収されることを防ぎ、自社株買いによってBPS(1株純資産額)を向上してくれることになるからです。

    それに対して、【パターン2】は下方修正による株主のダメージを和らげるにすぎません。
    抜本的に業績が良くならなければ、株価は上昇するのが難しいことでしょう。

    では、今回のトライステージの自社株買いは【パターン1】と【パターン2】のどちらなのでしょうか?

    私はどちらかと言えば、【パターン2】の方が近いと見ています。

    直近でトライステージは下方修正を発表するようなことはしていません。
    しかしながら、2019年2月期の業績は海外事業の不振などで最終赤字を見込んでおり、株価も2017年初頭から右肩下がりで下落を続けていました。

    そんな下落がなかなか止まらない株価にいら立つ株主に対しての還元策だった可能性が高いものと思われます。

    自社株買い発表後のトライステージの株価はどうなっている?

    1/31の取引終了後に発表されたトライステージの自社株買い。
    買い付け期間は2/1~5/24となっていますが、初日の今日、トライステージの株価はどうなっているのでしょうか?

    こちらをごらんください。

    トライステージの株価

    ※引用:ヤフーファイナンス


    2/1のトライステージの株価です。
    13:15現在、12円上昇しています。

    自社株買いが発表された翌日ということもあり、とりあえずはトライステージの施策が投資家から評価されたということだと思います。

    特に今回の自社株買いは、規模にして発行済み株式数の6.86%にも上ります
    もし上限の6.86%までトライステージが株を買い進め、購入したすべての株式を償却すれば、株主が保有する株の価値が6.86%上昇することを意味します。

    トライステージが自社株買いした株をどのように扱うのかは不明ですが、もし償却となれば、投資家や株主からはさらなる高評価が下されることでしょう。

    そうなれば、株価はさらに一段階上昇していく可能性がありますね。

    とはいえ、株価を押し上げる一番の要素は業績です。
    今期は最終赤字となりそうですが、苦戦している海外事業などをどう立て直して業績を回復させていくのか、トライステージ経営陣の手腕が試されています。

    下記はトライステージ株価の月足チャートです。
    トライステージチャート
    2016年には800円まで上がっていたトライステージの株価。
    再び成長路線を描ければ、時間はかかると思いますが、同額近くまで株価は上昇していくのではないかと私は思っています。

    なお、株価上昇をお約束するものではございませんのでご了承ください。

    いずれにしても、自社株買いには一定の効果があることはわかりました。

    ただ、本格的に株価の回復を期待するためには、業績の回復が不可欠であるといえます。

    トライステージの今後に期待したいと思います!