東証の制限値幅拡大、ベガコーポレーション株価が3日で2.23倍!

    東証制限値幅拡大

    東証が制限値幅を拡大。第一号、ベガコーポレーションの株価から見えた戦略

    東証が制限値幅拡大を2020年8月3日から適用しました。

    同月5日、東証の制限値幅拡大の適用第1号がベガコーポレーション(3542)になりました。
    ベガの株価はわずか3営業日で2.23倍の急騰

    しかし、同時に浮かんだ疑問もありました。

    東証の制限値幅の拡大が意味することとは?
    投資家はどう対応すれば良いのか?

    東証による制限値幅拡大で、魅力も拡大したストップ高連発銘柄への投資戦略を紹介していきます。

    東証の制限値幅拡大とは?

    東証の制限値幅の拡大とは、そもそもどういうことなのでしょうか?
    かいつまんで解説しましょう。

    最初に制限値幅表をごらんください。

    制限値幅

    ※出典:auカブコム証券


    東証にはこれまでザラ場で寄り付かず、ストップ高(安)気配の状態が3営業日続くと、4営業日目にはストップ高(安)の上限(下限)を2倍に拡大するルールがありました。(旧ルール)

    上表を参照して考えてみましょう。

    8月3日の終値が100円のA銘柄があったとします。

    この銘柄に大きな買い材料が出て、3営業日連続で寄り付かない状態が続いたとします。
    8月4日、終値150円 ※ザラ場寄り付かず
    8月5日、終値200円 ※同
    8月6日、終値280円 ※同

    この場合、8月6日大引け後時点で株価は280円になります。
    そして、8月7日は通常なら制限値幅の上限は360円となるところ、2倍の440円まで拡大するルールが適用されてきました。

    この東証の制限値幅が拡大されることとなったわけです。

    新ルールでは、東証の制限値幅は以下のように変更されました。

    「2営業日連続ザラ場で寄り付かず、売買呼び値の残数があった場合、3営業日目からはストップ高(安)の制限値幅を4倍に拡大する」というもの。

    上のA銘柄の例でいうと、

    8月3日の終値、100円
    8月4日、終値150円 ※ザラ場寄り付かず
    8月5日、終値200円 ※同

    ここまでは旧ルールと同じです。

    しかし翌営業日の値幅制限が変わります。

    8月6日は、通常なら制限値幅の上限は280円(+80円)となるところ、4倍の520円(+320円)まで拡大することになったのです。

    旧ルールでは8月6日のストップ高の株価は280円。
    新ルールでは同520円。

    その差、240円。
    かなり大きな差額となりました。

    かつては旧ルールも含め、東証には制限値幅というものはありませんでした。

    そのため、一度大きな材料が出ると、ストップ高が連続してなかなか寄り付かない事態が頻出しました。

    伝説となっている光通信の2000年3月から4月にかけて起こった20営業日連続ストップ高はおそらくもう発生しないでしょう。

    逆にいうと、このような事態が発生したからこそ、制限値幅を東証は導入したともいえます。

    東証の制限値幅拡大、ベガコーポレーションが早くも第1号

    8月3日から適用された東証の制限値幅拡大ルール。
    8月5日に早くも第1号が誕生しました。

    ベガコーポレーション(3542)です。

    7月31日引け後にベガコーポレーションは21年3月期の業績予想を大幅に上方修正。

    翌営業日(8月3日)からストップ高気配となり、4日もストップ高気配のまま寄り付きませんでした。

    7月31日終値1912円
    8月3日終値2312円(+400円)
    8月4日終値2812円(+500円)

    株価2000円以上3000円未満の制限値幅は500円。
    それが東証の制限値幅拡大により、8月5日の上限は4倍の2000円となりました。

    ベガコーポレーションの実際の値動きは下記の表のようになりました。

    ベガコーポレーション株価

    ※出典:ヤフーファイナンス


    8月5日のベガの値動き…
    始値は1323円高(前日比47%増)の4135円となり、高値4265円(1453円高)まで上昇しました。

    わずか3営業日で株価は2.23倍となりました。

    いやぁ、スゴイですね(笑)

    第2のベガのような銘柄を見つけられれば、大きな利益を獲得できるかもしれません。

    しかし、同時に疑問というか、注意点もみつかりました。

    東証の制限値幅拡大、ベガの件から見えた注意点

    東証が制限値幅を拡大したことで、より大きな利幅が狙えるようになりました。

    ベガのケースを見て、値幅制限拡大に魅力を感じた投資家もいることでしょう。

    しかし、私は今回の件を見て、疑問というか注意点もあるなと感じました。

    注目してほしいのは、8月5日と6日のベガコーポレーション終値です。

    5日に4265円の高値を付けましたが、同日終値は3890円。
    翌6日の終値は3525円。
    さらに、本日7日は後場開始直後に3155円まで株価が下落しています。

    高値から1100円もの下落です。

    つまり、制限値幅が4倍になった天井近辺で買いを入れると、利確の売りや機関投資家の空売りなどに押されて高値掴みの大損を被るリスクがあるということです。

    これは注意点といえるでしょう。

    逆に、信用取引をしている投資家なら、天井近辺を見計らって空売りを入れるのも戦略といえるでしょう。

    上昇した幅が大きいだけに、大きな落差が生まれやすいので、空売りで得られる利益も大きくなる可能性があります。

    制限値幅拡大の銘柄に投資する時は、買いで入るのか売りで入るのか…相場の過熱感とトレンドを見極める力が重要です。

    RSIやボリンジャーバンドなどのテクニカルツールを使って、株価反転のシグナルを判別できるようになると、高値掴みのリスクは減らせることでしょう。

    今回のルール変更はあくまで東証に上場している銘柄のみです。

    値嵩株になると、受ける損失も大きくなるのでくれぐれもお気をつけくださいませ。


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