
スイーツはお好きですが?
もうすぐ年末です。
クリスマスパーティーや忘年会が、これからどんどん開かれることでしょう!
特にクリスマスパーティーに不可欠なのがスイーツです。
今回は注目のスイーツ関連銘柄について、ご紹介します。
大手スイーツ関連3銘柄の株価
まずは大手のスイーツメーカーである明治、カルビー、不二家の直近1年間の株価の推移についてみていきましょう。
明治ホールディングス(2269)
カルビー(2229)
不二家(2269)
明治と不二家については、12月に最高値をつけています。
クリスマスパーティーや忘年会が開かれることによる、需要増の影響がみてとれます。
しかし、不二家は上昇と下落が急激におこっています。
11月下旬から一気に上がりはじめ、12月上旬には下落に転じています。
その後すぐに上がればよいのですが3月まで下がり続け、再び上昇に転じるのは3月以降です。
この「冬にピークを迎え3月までいったん下がり続け、そこから夏にかけて再び上昇する」傾向は、3社に共通しています。
クリスマスパーティーや忘年会による需要増を見越し、年末に注目すべき銘柄として調べてみましたが、むしろ3月に購入して夏前に売る方が確実かもしれません。
3社とも冬に高値をつけてはいますが、そのパターンや動きはバラバラであるため、スイーツメーカーに投資するなら春の方がオススメでしょう。
3月以降に株価か上がるのは送別会や歓迎会、入学祝いなどでお菓子やケーキの需要が増えるからでしょうか。
3社とも5月過ぎまでは株価が上昇しているので、3月に買ってゴールデンウィークころ売るといいかもしれません。
3社のなかでも特に注目すべきは、明治であると筆者はかんがえます。
製薬企業としてのMeiji Seika ファルマ
明治は明治ホールディングスの傘下に食品メーカーの「明治」と、製薬メーカーの「Meiji Seika ファルマ」(以下、Meiji)をもち、製薬業も手がけています。
いままで説明してきたのは主に食品会社としての「明治」ですが、製薬業をいとなむ「Meiji」の動向にも注意が必要です。
Meijiは「メイアクト」とよばれる抗生剤や、後発医薬品を製造しています。
抗生剤の他には抵うつ剤やぜんそく治療薬も手がけており、いずれもインフルエンザ治療薬のような季節商品ではないので、株価にはあまり影響しないとおもわれます。
しかし今後発売される新製品の特徴によっては、株価におおきく影響する可能性も十分あるため注意が必要です。
もっとも気をつけたいのは後発医薬品事業でしょう。
明治ホールディングスは「Meiji Seika ファルマ」の配下に、さらに後発医薬品事業を専門とする「Meファルマ」を置いています。
医療費削減のため厚生労働省が2020年までに後発医薬品の使用割合を、数量ベースで80%まで持っていくと発表していることもあり、後発医薬品市場は過熱しています。
後発医薬品大手の沢井製薬の株価が近年急騰していることからも、それはあきらかです。
しかし一方であまりにも多くの後発医薬品メーカーが乱立していることから、効率化をはかるため合併や再編がこれから相次ぐと予想されます。
今年の3月には、エーザイの子会社で後発医薬品を手がける「エルメッドエーザイ」の株式を、後発品大手の日医工へ譲渡する旨発表がありました。
今後このような動きはまちがいなく加速化すると考えられ、Meiji Seika ファルマ配下の「Meファルマ」も例外ではありません。
一般的にはお菓子やスイーツのメーカーとして認識される明治ですが、製薬企業としての側面にも光をあてることで、従来とはちがった見方ができるとおもいます。
医療用医薬品は国が「薬価」というかたちで公定価格を定めているため、製薬企業の利益の源泉は国の社会保障費にです。
しかし累積国債残高が1,000兆円にせまる日本は、その社会保障費の削減が急務であるため、製薬業界は今きびしい立場に置かれています。
Meiji Seika ファルマにも間違いなく影響はおよぶはずであり、お菓子やスイーツの話題とはかなり脱線しましたが、注目のトピックスとして紹介させてもらいました。

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