損出しクロスは株主番号に注意!節税可能な信用取引のデメリットとは

    損出しクロス

    損出しクロスは株主番号変更のデメリットも、節税可能でメリットも大きい

    損出しクロスには株主番号が変更してしまう?
    こんなリスクがあるのをご存じですか?

    そもそも損出しクロスとは?と思う方もいることでしょう。

    損出しクロスは信用取引を併用するため、まだ株式投資を始めて間もない方はなかなか経験がないかもしれませんね。

    優待クロス(つなぎ売り)は知っているけれど、損出しクロスは聞いたことすらない人も多いようです。

    損出しクロスとは、現物取引と信用取引をミックスさせた取引手法です。
    優待クロス同様、クロス取引の一種で、メリット・デメリットの両方があります。

    節税可能なメリットや株主番号消失の可能性のデメリットなどに焦点を当て、損出しクロス取引の魅力について語っていきます。

    損出しクロスとは?いつまで?やり方は?

    損出しクロスとは、クロス取引の一種です。

    以前紹介した優待のつなぎ売りは、優待クロス取引と呼ばれるクロス取引の一種になります。

    優待クロスは、その名の通り、株主優待を獲得するための投資方法でした。
    では、損出しクロスとは何のために行う取引なのでしょうか?

    損出しクロスを行うメリットは主に二つ。
    メリット1:損を出すことで節税ができる。
    メリット2:含み損を抱えたままの状態から解放される。

    株の場合、損切りするとそれまで獲得していた利益との相殺や、損失繰越などで節税が可能になります。

    また、含み損をずっと抱えた状態でいると、精神衛生上よくありません。
    一度損を確定させることで、それ以上資金を減らさず、新たな気持ちで投資に備えることができるようになります。

    冷静さを欠いてしまうと、投資判断がにぶり、ますます損失額が膨らむことにもなりかねません。
    損出しクロスは気持ちを切り替えるうえでも、有効なクロス取引といえるでしょう。

    損出しクロスはいつまでに行えばOK?

    損出しクロスは、節税目的で行うことが多い手法です。
    そのため、例えば、2020年の株取引における節税がしたい場合には、大納会の2営業日前である最終受渡日までに損出しをしておく必要があります。1日でも過ぎてしまえば2020年分の節税はできません。

    損出しクロス取引のやり方

    ここでは、損出しクロスの中でも信用取引を用いた方法をご紹介します。

    ステップはたったの3つです。
    ステップ1:含み損を抱える現物株を売却
    ステップ2:同日、同じ銘柄を信用買いで買い戻す
    ステップ3:翌営業日、ステップ2で信用買いしておいた銘柄を現引き決済

    信用取引は怖いと思う人が中にはいるかもしれません。
    しかし、信用買いした翌日には決済するので株価急落によるリスクは最小限に抑えられます。さらに、信用取引に付き物である金利も最小で済むというメリットもあります。

    損出しクロスには株主番号変更などのデメリット

    損出しクロスにはデメリットもあります。

    どんなデメリットがあるのかご紹介します。

    ・損出しした銘柄を現物で買いなおす場合、同日に買い戻すと差金決済になってしまい損出しできない。※差金決済取引は法令で禁止されています。

    ・損出しクロスを出来高の少ない銘柄で行う場合、あまり派手にやると相場操縦の疑いをかけられるリスクがある。

    出来高数千株しかないような不人気銘柄で損出しクロスを大量にやると疑いをもたれる可能性も出てきますが、100株程度の取引を行う分にはおそらく問題はないと思います。

    なお、損出しクロスを使った節税に関しては、損失の繰り越しをする場合には確定申告が必要になりますのでご注意ください。

    さらに、損出しクロスには株主番号変更というデメリットもあります。

    これは長期保有優待を受けたい人にとってはデメリットになります。
    個別株の場合、最近は長期保有株主を増やそうと企業の方で、長期保有者に対して優待をグレードアップさせる措置を取る傾向にあります。

    しかし、その恩恵を受けるためには、同じ株主番号の株を保有し続ける必要があります。
    損出しのために一度株を売ってしまうと、そこで保有期間がリセットされてしまい、買いなおしてもまた一からの保有になってしまうおそれがあります。

    ですので、長期保有の株主優待を狙っている人は、損出しクロスには慎重になった方が良いでしょう。


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