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四季報相場とは?四季報の発売日の株価、サプライズ銘柄は?
(最終更新日:2021/3/19、元記事:2018/12/14)
四季報相場の季節の到来…!
管理人のクロサキです。
あなたは四季報相場をご存じですか?
四季報相場とは、四季報の発売日に四季報に良いこと悪いことが書かれていた銘柄の株価が動く相場のこと。
特に会社四季報の発売日から株価が上昇する相場を意味する場合が多いですね。
最新号の会社四季報2021年春号にサプライズ銘柄はあるのか?
四季報の注目銘柄をさっそく探しだしました。
※引用:東洋経済社HP
四季報の発売日の本日、四季報相場の到来を確認いたしました。
管理人も四季報相場になるようなサプライズ銘柄があるのか気になりました。
探してみた結果、サプライズ銘柄がありました。
四季報発売日に株価はストップ高。
まさに四季報相場といえるサプライズ銘柄です。
その銘柄は「五洋インデックス」(7519)。
※引用:ヤフーファイナンス
五洋インデックスは、赤字が継続しており従業員から資金を借り入れるなどの問題も発生。
継続前提疑義注記の銘柄となっていました。
しかし、2021年春号では、引用すると
【赤字脱出】
【特設注意市場銘柄指定解除に向け、内部管理改善報告公表】※引用元:四季報
との記載が…。
これがサプライズとなり、ストップ高になりました。
では、ほかにもサプライズ銘柄や四季報相場になりそうな銘柄はないのか?
クロサキが見つけた四季報のテンバガー候補、大化け期待株を厳選紹介していきましょう。
四季報相場期待の厳選3銘柄
会社四季報2021年2集春号に目を通してみて、気になった銘柄は約80ありました。
その中から、厳選した四季報相場が期待される注目のサプライズ銘柄を3つ紹介。
カラダノート(4014)
ピー・ビーシステムズ(4447)
いつも(7694)
カラダノート
カラダノートは、ライフステージに合わせた家族データプラットフォーム事業を展開。
「ママびより」「陣痛きたかも」「授乳ノート」といったアプリを運営しています。
最近では子育て世代の就労・転職サポート、保険代理業、不動産仲介業にも進出済み。
四季報によれば、妊娠育児層向けの販促支援や宅配食材関連などが好調で、営業利益が上振れとのこと。
さらに、18年7月期~22年7月期予想まで、連続して業績数値の高い伸びを示していることにも着目。
売上・営業利益・当期純利益は毎期増収増益予想。
さらに、予想ROEも16.4%と高い。
<2018年7月期業績実績>
【売上高】479百万円
【営業利益】87百万円
【経常利益】89百万円
【当期純利益】64百万円
<2022年7月期業績予想>
【売上高】1,140百万円(2018年同期比238%増)
【営業利益】260百万円(同298%増)
【経常利益】250百万円(同280%増)
【当期純利益】150百万円(同234%増)
ピー・ビーシステムズ(PBシステムズ)
ピー・ビーシステムズ(PBシステムズ)は、基幹システムのクラウド化・仮想化事業をメインにした企業。
360度VRシアターの開発・販売も手掛けています。
四季報によれば、2021年9月期の前期はコロナの影響が残るものの、尻上がりで需要が回復して営業増益に。
予想ROEも31.6%と非常に高く、有望株といえます。
さらに、東京に開設した拠点も人員増強していき営業開拓していくと記載。
福証Q-Board銘柄ですが、地方取引所からも北の達人コーポレーションやライザップなど、たまに大化け株が出ている点にも着目しています。
さらに、18年9月期~22年9月期予想の数字が一貫して成長している点にも着目。
売上・営業利益・当期純利益は毎期増収増益予想となっています。
<2018年9月期業績実績>
【売上高】1,485百万円
【営業利益】24百万円
【経常利益】14百万円
【当期純利益】-87百万円
<2022年9月期業績予想>
【売上高】2,900百万円(2018年同期比195%増)
【営業利益】300百万円(同1,250%増)
【経常利益】300百万円(同2,142%増)
【当期純利益】200百万円(18年が赤字なので比較不可)
経常利益は4年間で20倍以上を予想しています。
最新号には記載がありませんが、同社は近い将来、東証への鞍替えを計画しているそう。
福岡証券取引所だと知名度がイマイチなため、東証に鞍替えとなれば、一気に知名度と投資資金が集まる可能性もあります。
さらに、四季報発売日の前日には自社株買いを発表。
株主還元にも力を入れていることを示し、四季報相場になる可能性が高いのではないでしょうか。
時価総額はまた57億円。 ※21年3月19日終値
テンバガー候補にも十分なり得るサプライズ銘柄といえそうです。
いつも
いつもは、モール型や自社サイトのEC支援を行っています。
四季報によれば、コロナ禍による巣ごもり反動減をもろともせず、営業益が続伸するとのこと。
また、今後は越境ECにも力を入れていくとのことで、成長余地は高そう。
時価総額は218億円。 ※21年3月19日終値
IPOしたばかりの銘柄でもあり、四季報を見る限りテンバガー候補と言っても差し支えなさそう。
20年3月期~22年3月期の売上・営業利益・当期純利益は毎期増収増益予想。
<2020年3月期業績実績>
【売上高】5,261百万円
【営業利益】170百万円
【経常利益】198百万円
【当期純利益】143百万円
<2022年3月期業績予想>
【売上高】10,000百万円(2020年同期比190%増)
【営業利益】800百万円(同470%増)
【経常利益】800百万円(同404%増)
【当期純利益】560百万円(同391%増)
2年間で売上1.9倍の増収はスゴイですね。
当期純利益も4倍近くまで成長する予想となっています。
2020年12月IPO銘柄なのですが、同月はIPOラッシュだったため、他の銘柄に埋もれていた感がありました。
あまり注目されていなかっただけに、四季報によるサプライズ銘柄といえそう。
四季報を見る限りでは、ベンチャーキャピタルなどが大株主に入っていないため、VCによる売り圧力はなさそう。
逆に、ファンドなどに組み込まれるようになれば、力強い株価上昇が見込めます。
四季報相場の過去例:四季報発売日にストップ高「インサイト」と「日本グランデ」
四季報相場の過去の実例も紹介しておきましょう。
・2019年第3集夏号で四季報相場となった「インサイト」(2172)
・2019年第4集秋号で四季報相場化した「日本グランデ」(2976)
インサイトは、北海道に拠点の置く広告代理店で債券投資事業や介護事業も手掛けている会社。
四季報によれば、介護福祉事業が黒字化となり、広告事業もデジタル関連が絶好調。
会社発表の業績予想は保守的と記載されていました。
当時の北海道は、観光業が好調。財政破綻した夕張市で手腕を振るった鈴木直道氏が道知事に就任し経済発展が期待されていました。
インサイトの時価総額が10億円程度と安く、上昇余地もかなりありました。
結果、四季報相場となり2日連続のストップ高。

※引用:ヤフーファイナンス
日本グランデは、札幌を拠点としたマンション・戸建て分譲を手掛ける不動産企業。
四季報によれば、戸建て販売数の倍増や地価・建設費高をこなして営業益が着実増になる予想
当時、上場したばかりのIPO株ということもあり、期待の高さから四季報の発売日に株価はストップ高となりました。

※出典:ヤフーファイナンス
終わりに
四季報相場は、一般的に四季報発売日に良いことの書かれていた銘柄の株価が上昇していくこと。
ですが、悪いことが書かれていれば株価が下がっていくのもまた四季報相場だとクロサキは思います。
だた、気をつけねばならないこともあります。
それは四季報の情報が必ずしも正しいものではないこと。
業績数値・メインの取材記事の両方にいえます。
現に過去には上場企業が四季報掲載の情報の誤りを指摘する事態も何度か発生。
<四季報の誤報を指摘するキリン堂HD>
※引用:キリン堂ホールディングスHP
四季報の記事は、記者が中立の立場で取材したものとされています。
上場企業のIR担当者は記者に質問されたとしても、業績の核心にかかわるインサイダー情報を流すことはできません。
そこを工夫して取材して記事になったのが四季報だと思われます。
読者としては、四季報記事を信じたいところ。
しかし、なんでもかんでも会社が教えてくれるわけではないので、情報の正確さは記者の取材能力による部分も大きいのかなと個人的には思います。
その点には留意が必要です。
かつて、日本一の個人投資家といわれた竹田和平さんは、四季報だけを頼りに買う銘柄を決めていたとの逸話があります。
四季報が間違えたらしょうがない…と割り切っていたそうです。
ただ、多くの人はなかなかその境地には達せないことでしょう。
四季報だけでなく、会社HPを見るなりして多角度的に情報を取得することをおススメします。