セブンイレブン24時間営業見直しへ…社長反省の弁で株価へ影響は?

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セブンイレブン24時間営業見直しで社長が反省の弁。投資家には好感で株価は上昇していく?

(2019/6/5追記)

セブンイレブンのフランチャイズオーナーが自主的に営業時間を短くしたことから始まった騒動。

騒動から数か月が経過しましたが、先日開催された「セブン&アイ・ホールディングス」の株主総会で経営陣の態度に変化が生じましたので、追記したいと思います。

同社の株主総会があったのは5月23日。

そこでセブン&アイHDの井阪隆一社長が24時間営業をめぐる加盟店との問題について陳謝し、支援の強化を表明しました。
⇒参照:時事通信記事

このニュースが投資家から好感され、翌日からセブン&アイHDの株価は上昇しました。

セブン&アイHD株価

※引用:ヤフーファイナンス


オーナーが無理なく働けるようにならなければ、店舗の持続が難しいのは必然。

経営のトップが反省して態度を改めると表明したことで、セブンイレブンの今後の成長に期待が持てるようになったのかもしれませんね。

まだ問題は山積していると思いますが、解決への第一歩を踏み出したことで、今後の同社の動きには注目していきたいと思います!

(追記:了)

セブンイレブン24時間営業見直しで売上減?株価にはどんな反応が起こるのか?

(元記事:2019/3/4掲載)
最近なにかとメディアを騒がせているセブンイレブン(コンビニ)の24時間営業の限界問題。

事の発端は、セブンイレブンのフランチャイズオーナーが命の危険を感じ、自自主的に24時間営業を止めて短縮営業を行ったところ、本社から契約解除と1700万円の違約金支払いを通達されたことにあります。

これはSNSなどで拡散され、ネットや新聞、テレビなどでも連日取りざたされ、アリと巨象の戦いは、勝ち目のない戦いから変化が生じてきました。

これまで全く問題に取り組もうとしてこなかったセブンイレブン本社が、直営の10店舗で営業時間を朝7時~夜11時までにして営業を試験的に開始することを発表しました。
⇒参照記事はコチラ(毎日新聞電子版)

屋号の語源が元々「朝7時から夜11時まで営業しているお店」だから「セブンイレブン」であることは有名なエピソードです。

ある意味初心に立ち返ったということではありますが、これが根付けば全国のセブンイレブンやローソン、ファミマなどコンビニのオーナーたちの体力的な負担は軽減されていくことでしょう。

しかし、株価はどうでしょうか?

営業時間が短くなれば売上と利益が減少するのは明白。

セブンイレブン24時間営業見直しの影響が、親会社である「セブン&アイ・ホールディングス」(3382)株価にどう出る可能性があるのかを独自に探っていきます!

セブンイレブン24時間営業見直しが、株価に本格的に反映されるのは実験の結果が出てから?

「セブンイレブンが24時間営業見直しに着手した」
「セブンイレブンが直営の10店舗で時間短縮営業の実験開始」

というニュースが流れてから、セブンイレブンの親会社である「セブン&アイ・ホールディングス」の株価はどうなっているのかを見てみましょう。

セブン&アイHD株価

※引用:ヤフーファイナンス

上図は3/4前場の株価です。

前日比79円安(同-1.61%)

本日(3/4)の日経平均は180円近くも上がっているのですが、日経平均採用銘柄であるセブン&アイ・ホールディングスの株価は下がっています。

さらに、午前9時の取引開始から前場終了にかけて下げ幅がじわじわと拡大しているのがチャートからもわかります。

投資家にとって、セブンイレブン24時間営業見直しというニュースは、株価下落につながると判断した人が多いようですね。

とはいえ、全国に2万店舗以上あるうち、たった10店舗で実験を開始すると発表しただけです。しかもフランチャイズ店舗ではなく、直営店です。

今期の業績への影響は皆無と言ってよいでしょう。

それでもこれだけ株価が下落しているのは、それだけセブンイレブンが社会に与える影響が大きいということなのでしょう。

もし、これがフランチャイズ店舗で行われ、その結果、売上・利益が著しく減少するようなことになれば、株価への影響は甚大になることが予想されます。

短期的にはフランチャイズオーナーと株主の利害は必ずしも一致しないということですね。

もちろん長期的にはフランチャイズオーナーが無理せず働けて、儲かり、それによって投資家の期待が膨らみ株価が上がる…というサイクルが作れればベストですが…

フランチャイズオーナー、フランチャイズ本部、株主、消費者…この4者がWIN×WIN(ウィンウィン)になれるような体制をセブンイレブンには構築してほしいと願っています。

セブンイレブンは24時間営業見直しで成功したロイヤルホストに続けるのか?

業種は違いますが、セブンイレブンに先んじて24時間営業見直しを実施し、成功を収めた上場企業があります。

レストラン「ロイヤルホスト」を傘下に持つ「ロイヤルホールディングス」(8179)。
ロイヤルホスト
ロイヤルホストが24時間営業を廃止したのは2017年1月

ファミレスもコンビニ同様、24時間営業が常態化し、慢性的な人材不足に苦しむ業界であることは有名です。

そこでロイヤルホストは思い切って24時間営業を廃止したとのこと。

もちろん、ただ営業時間を短縮しただけでなく、メニューやサービス、料理の質の向上などの企業努力をしたのは言うまでもありません。

その効果も相まって、見事に驚異的な増収を達成。

ロイヤルホストは復活を遂げました。
⇒参照記事はコチラ(プレジデントオンライン)

元々ロイヤルホストは家族できちんとした格好をして行くような、庶民にとって特別な時に利用するようなレストランでした。

しかし、デニーズなどの格安レストランの波に押されて売り上げが落ち、同じような路線に変更してから低迷が続いていました。

そこで、多少価格が高くても品質の良いものを、家では食べられない料理をお店でコックが作って提供する…

という路線に戻したそうです。

それがお客さんに受け入れられて見事に復活したようですね。

ロイヤルHDチャート

※引用:ヤフーファイナンス


上の図はロイヤルホストの親会社ロイヤルホールディングスの株価チャートです。

ロイヤルホストが24時間営業を完全廃止してからの1年間の株価上昇が際立っているのがわかります。

1年で株価は1400円近く上昇していますね。
上昇率にして76.2%増です。(1861円→3280円)

レストランとコンビニなどの小売業では業態が違うので、一概には言えませんが、見直すべきところを見直して改善していけば、売上を落とさずに24時間営業見直しを成功させることもできることを示した好例だと思います。

セブンイレブンにもぜひ見習ってほしいところです。

セブンイレブンが変わることで、業績アップ、セブン&アイHDの株価上昇が実現するように願いたいですね。

また何か注目すべき動きがありましたら、ご紹介していきたいと思います!

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