株式投資スキルを独学で磨くには? ~押さえておきたい基礎知識~

独学でスキルを磨く重要性

 
株式投資というと必要以上に構えてしまったり、難しく感じてしまう方も多いのではないでしょうか。

投資を始める理由は人それぞれであると思います。
・一攫千金を狙って勝負したい。
・老後の資産を増やしたい。
・脱サラして配当による不労所得だけで生活したい。

他にいくつも理由は存在するでしょうが、どんなキッカケで始めた場合であっても、「勉強」の必要性から逃れることはできません。

最近は優秀な投資顧問やアドバイザーがたくさんおり、彼らの助言を参考にするのはもちろん有効ですが、どんな時でも最終ジャッジを下すのは自分自身であるはずです。

「買うか、売るか」「やるか、やめるか」
その最後の決断を決断を他人に委ねてしまえば、それは自身の人生を他人に預け渡すのと同じこと。

「お前が消えて喜ぶ者にお前のオールを任せるな」【宙船(そらふね)詞・曲:中島みゆき】

別に私達が消えることで投資顧問やアドバイザーの人たちが喜ぶ訳ではありませんが、彼らも商売です。

私達の利益や儲けよりも彼らの成績や業績を優先して、ベストとはいえない助言をしてくることも考えられます。

投資のプロである彼らと素人の私達では、専門性やスキルに圧倒的な格差があるのは当然ですが、「最終ジャッジは自分で下す」という覚悟があれば、少なくとも甘い話に引っかかるような事態は防げるはずです。

投資に限らず決断を下すことは、結果に対し責任を持つことと同じです。

前置きが長くなりましたが、そのために必要なのが「自ら学ぶこと=独学」であり、投資スキルを磨く際に基本となる知識の習得法について、これから見ていきましょう。

ファンダメンタルズ分析とチャート分析

投資する銘柄を決定する際に用いる分析手法は主に、ファンダメンタルズ分析チャート分析に分けられます。

ファンダメンタルズ分析とは会社の財務諸表などを調べ上げ、今後成長が予想される企業を見つけ出そうとする手法であるのに対し、チャート分析はより直近の株価変動などに焦点を当て、売買の判断基準として使います。

中・長期の予想はファンダメンタルズ分析が担い、短期の予想はチャート分析を用いることで、このふたつをバランスよく使いこなすことが、スキルアップには必要です。

投資家の間ではチャート分析の方が多く使われる傾向があり、これはファンダメンタルズ分析が財務諸表の読解といった専門知識を必要とするのに対し、チャート分析は図表など視覚に訴えかける資料の分析が多いため、扱いやすいことが理由として挙げられます。

ここでは多くの投資家がとっつきにくいと考えている、ファンダメンタルズ分析の学習法について紹介したいと思います。

先ほどファンダメンタルズ分析とは「会社の財務諸表などを調べ上げること」と説明しましたが、ファンダメンタルズという言葉にはもっと広義の意味があります。

各国の経済成長率や金利水準や国際収支といった、マクロ経済学に関する用語もファンダメンタルズに含まれるため、ファンダメンタルズ分析を行うには経済学の知識も求められます

経済学について包括的に学ぶには、本を読むのが一番でしょう。

いろいろな人が書いたブログを拾い読みするのも勉強にはなりますが、断片的な知識の獲得に終わってしまうことが多いように思われるので、「経済」という全体像を網羅的に把握するには、やはり読書が一番であると考えます。

特にマクロ経済学について勉強するには、三橋貴明氏の書籍がオススメです。

三橋氏は多くの書籍を出版しているため、ピンポイントでオススメの一冊を紹介するのは難しいですが、

「今、世界経済で何が起こっているのか?」(三橋貴明著 彩図者発行)は、参考になると思います。

三橋氏の書籍は学術理論の説明に終始するのではなく、日本や世界が抱える時事問題と合わせ経済学についても解説しているのが特徴で、本で学んだことをそのままビジネスや株式投資に活かせるのが魅力です。

マクロ経済学よりもさらに重要と思われるのが財務や会計の知識であり、

「決算書が読めない社員はいらない」(木村俊治著 クロスメディア・パブリッシング発行)は、それらを学ぶのに有効です。

会計学に必須とされる貸借対照表と財務諸表の読み方が分かりやすく書かれており、株式投資に活かせる企業の分析手法も豊富に紹介されています。

その他「日商簿記3級」の参考書を読むのも、会計や財務を学ぶには大変効果的な方法です。

複合的な視点から判断を

ファンダメンタルズ分析やチャート分析を一通り学び終えた後、いざその知識を活かして売買の判断をする際、複合的な視点をもつことは非常に重要です。

特定の分析手法に偏らず、あらゆる角度から光を当てることで予想の精度を高めることが必要です。

自分が投資したいと思う会社が近くにあるのであれば、そこで働く社員の表情を観察するのも、有効な判断材料として十分利用できます。

例えばM&Aを仕掛ける際、買収を予定している会社の社員が居酒屋で飲んでいる姿を観察し、買収先の内情や体質に探りを入れることは、実際に行われています。

あらゆる手法や角度から情報を分析し、「間違いない!」と思って売買した結果がボロボロだった…ということはよく起こります。

しかし、そこで最も重要なのは結果ではなく、「なぜ自分はそう判断したのか」という理由の部分であり、それをしっかりストックしておくことがスキルアップには不可欠です。

自分の経験や判断をストックするには、ノートにまとめるのが最も効果的ですが、ほとんどの投資家は書き溜めることを面倒くさがります。

そのため自分の中に蓄積が生まれず、判断力や予想の精度がなかなか上がらないため、上達も遅々としたしスピードしか進みません。

結局、何かを習得するのにラクな近道などは存在せず、投資も例外なく日々の地道な取り組みが成功への唯一の道であるのが分かります。