
ヘッジファンドの帝王レイダリオのポートフォリオとは
あなたはレイダリオという米国の投資家をご存じでしょうか?
レイダリオは世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者として知られています。
運用資産額16兆円、ヘッジファンドの帝王とまでいわれたレイダリオ。
レイダリオのポートフォリオを参考にすれば、投資のヒントがきっと見つかるはず…(笑)
レイダリオはどんなポートフォリオを組んでいるのでしょうか?
私たち個人投資家がまねできるところはあるのでしょうか?
レイダリオのポートフォリオを解き明かし、投資のヒントを見つけていきます。
レイダリオの黄金ポートフォリオとは
レイダリオのポートフォリオは黄金ポートフォリオとも呼ばれています。
黄金と呼ばれるところに凄味を感じますね。
ちなみに、ここで紹介するレイダリオのポートフォリオは個別銘柄ではなく、どの金融商品にレイダリオのファンドが投資しているのかにスポットを当てています。
では、レイダリオのポートフォリオを紹介しましょう。
・米国債55%(長期40%・中期15%)
・株式30%
・コモディティ15%(半分はゴールド)
レイダリオのポートフォリオは大まかに分けると、3つの金融商品から構成されます。
驚くべきは過半数を米国債が占めていることですね。
ヘッジファンドというと株式投資のイメージが強いのですが、株式がポートフォリオに占める割合は30%に過ぎません。
ただし、これには注意が必要です。
上述したようにブリッジウォーターの運用資産額は16兆円。その30%なので、4.8兆円もの巨額になっています。決して少ない額ではありません。
さらに興味深いのがゴールド(金)にかなりの額を投資していることです。
ゴールドといえばインフレに強く、「有事の金」とも呼ばれて戦争や世界規模の有事が起きたときに価格が上昇しやすくなる傾向があります。
金を沢山ポートフォリオに組み入れているから、レイダリオの黄金ポートフォリオと呼ばれるのでしょうか…謎です(笑)
レイダリオのポートフォリオから見えてくる投資のヒント
レイダリオのポートフォリオは
・米国債55%(長期40%・中期15%)
・株式30%
・コモディティ15%(半分はゴールド)
から構成されていることがわかりました。
私がレイダリオのポートフォリオから感じたことは、ディフェンシブだなということ。
ヘッジファンドなのでリスクに対するヘッジ(保険)を掛けるのは当然といえるでしょう。
それにしても、米国債が全体の55%で、そのうち長期国債が40%となっているので手堅いですね。
2020年8月19日時点では、米国30年国債の利回りは1.4%程度となっています。
しかし、この数値は歴史的な低利回りです。本来は米国30年国債の利回りは3%超の水準です。
コロナショックで株価が暴落し、安全資産である米国債に世界中の投資資金が集中したため、米国債価格が上昇してしまい、利回りが下がってしまっているためです。
レイダリオがポートフォリオに組み入れた時は、おそらく利回りが高い状態のときだったと考えられます。
レイダリオのポートフォリオからは、有事やインフレに備えた金融商品を組み込みながら株式投資で成長株などへも投資していく姿勢がうかがえます。
興味深いのは、不動産と暗号資産(仮想通貨)が含まれていないことです。
私見ですが、これには2つ理由があると思います。
・不動産はすぐに換金できないこと。
・暗号資産(仮想通貨)は投資ではなく投機性が強いこと。
ヘッジファンドは顧客からの資金を預かって運用しますので、換金できないリスクや暴落リスクを減らそうという考えが働きます。
レイダリオのポートフォリオにも、リスクヘッジに力を入れているのがわかります。
これは私たち個人投資家がポートフォリオを組むときのヒントになりそうです。
特に老後資金を増やそうとする人は、守りを固めつつ長期で資産を増やしていくことを考える人が多いかと思います。
一般的には株が上がれば債券は下がり、債券が下がれば株が上がる。
有事の時には金が上がる。
このような性質がレイダリオのポートフォリオに組み込まれた商品にはあります。
ですので、うまくこうした金融商品の特性を把握してポートフォリオを組み替え直していくとリスクを減らしながら資産を徐々に増やしていけると思います。
レイダリオのポートフォリオがあなたの投資の参考になれば幸いです。

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