時価総額2000億超⇒300憶、MTGのマザーズ新規上場は失敗?

MTG上場

「シックスパッド」のMTGが東証マザーズに上場

(追記:2019/11/20)
2018年、MTGはメルカリに次ぐ大型IPOということで、鳴り物入りでマザーズに上場しました。

あれから1年余り。

上場初日に2800億円以上あったMTGの時価総額は、現在300億円まで減少!

業績と株価の低迷から脱せず、現状ではマザーズ上場は失敗だったのではないかと思わざるを得ない有様です。

昨日(11/19)引け後、MTGは業績予想を下方修正しました。

「19年9月期業績予想(下方修正)」
売上高:395億円⇒360億円(前期比38.3%減)
営業利益:75億円の赤字⇒149億円の赤字(前期:69億2500万円の黒字)

営業利益は本業のもうけを示す利益です。
つまり、本業で稼げず、赤字幅が従来予想よりも倍増したということですね。

売上の多くをシックスパッドに依存していることや、中国・韓国での苦戦が響いているようです。

この残念な状況は、今後も続きそうで、何か新しい大ヒット商品を生み出さない限りは厳しそうだなというのが筆者の見解です。
ユニコーン企業として昨年上場したメルカリも赤字ですし、ユニコーン企業への投資の難しさを感じる展開となっていますね。

もし、上場初日に同社への期待から株を買い、保有し続けていたら初値7050円から760円(11/20前場時点)にまで株価が下がったことになります。

約9分の1ですね。

おそるべし。

ここからの巻き返しはあるのでしょうか。
同社にまた何か動きがありましたら、お伝えしていきたいと思います。

(追記:了)
(元記事:2018/7/19)

健康や美容機器の企画開発を手がけるMTGが2018年7月10日、
東京証券取引所の新興市場マザーズに株式を上場しました。初値は1株=7,050円で、公開価格の5,800円を1,250円上回る結果に。

初日の終値は7,350円と良好な滑り出しとなりました。

終値に基づく時価総額は2,840億円で、今年のIPOではフリーマーケットアプリ運営の「メルカリ」に次ぎ第2位となりました。

上場で調達した資金は海外展開や新ブランド開発の強化に充てることを公表。同日記者会見した松下剛社長は「中国やアジア、さらに欧米とグローバル展開を進め、次世代にバトンタッチするまでに(売上高)1兆円を目指したい」と意気込みを語った。

MTGは電気刺激で筋肉を鍛えるトレーニング機器「シックスパッド」の拡販にサッカーのクリスティアーノ・ロナウド選手を広告に起用するなどブランド戦略で成長。美容ローラー「リファ」などがヒットし、2017年9月期の連結決算売上高は453億円、最終利益は43億円となりました。

非上場ながら推定企業価値が10億ドル(約1,100億円)を超える「ユニコーン銘柄」、日本ではMTGがメルカリに続き今年2社目の上場となりました。

MTGの主力は?

MTGは「ブランド開発カンパニー」を標榜して、事業ビジョンの軸を「クリエイション」「テクノロジー」「ブランディング」「マーケティング」においています。

同社の知名度を高めたのは、なんと言っても「SIXPAD」と「MDNA SKIN」です。

「SIXPAD」はEMS(筋電気刺激)を利用したトレーニングブランドで、主力商品であるEMSデバイスはプロサッカー選手であるクリスティアーノ・ロナウド選手のトレーニング理論を融合し誕生、本人がCMにも登場していることで、一気に知名度を高めました。この他にも「Obleu」「INBEAUTE」などの美容産業にも進出しています。

「MDNA SKIN」はアーティスト・歌手のマドンナ氏を共同開発パートナーとして迎え、スキンケアアイテムを開発しています。

このほか、化粧品分野では炭酸美容をコンセプトとして、炭酸による美容効果に着目した「PLOSION」の開発を行っています。

さらに、「宅水便のキララ」としてウォーターサーバー事業を展開し、ブランドパートナーにはプロスケーターの浅田真央さんを採用しています。

事業セグメントとして6事業を展開
1.グローバル(海外EC事業者、海外販売代理店海外病専門店・百貨店への卸売)
2.リテールマーケティング(量販店、肩録・テレビ通販事業者への卸売)
3.ダイレクトマーケティング(自社ECサイトを通じた一般消費者への直接販売インターネット通信販売事業者への卸売)
4.ブランドストア(百貨店運営事業者や免税店運営事業者への卸売自社運営の小売店舗での対面販売)
5.プロフェッショナル(美容サロン運営事業者やエステティックサロン運営事業者など)
6.その他(ウォーターサーバーの提供及び天然水の販売、中古自動車等の一般顧客への直接販売、美容機器、化粧品メーカーに対するOEM商品の卸売等)としている。

その他事業では、法人、個人に対するポジティブ心理学を応用したコーチング事業やスマートリング(近距離無線通信を搭載した指に装着するリング)の製造販売を行うIoT事業、医療機器及び医薬品の製造販売などユニークな事業も展開しています。

美顔ローラーや「SIXPAD」のヒットにより業績は好調に推移
この結果、2018年9月期業績は、売上高600億円(前期比32.4%増)、経常利益80億2,000万円(同31.1%増)の8増収増益の見通し。
通期計画に対する第2四半期末時点の進捗率は、売上高284億1,000万円で47.3%、経常利益56億6,000万円で70.5%に達しています。

公開前の初値予想では?

MTGの想定価格5290円。そこから試算される想定時価総額は2,044億3,000万円で、市場からの資金調達額は419億8,000万円と東証マザーズ上場のユニコーン株となっていました。

時価総額規模では、6月27日時点で6,300億円規模のメルカリ、
2,200億円規模のミクシィの間に入って東証マザーズ第2位となることが予想されていました。

昨年、野村證券が主幹事でIPOした資金調達額760億円規模のスシローグローバル、同449億円のLIXILビバはともに初値が公開価格を下回るスタートでした。さらに、直近の大型IPO案件の「メルカリ」が初値を下回る結果で初日の取引を終えるなど、新規上場案件の環境は良好とは言えませんでした。

ただMTGは話題性が強く、IPO環境が異なっている点から初値も5割高程度は期待できると見られていました。

株主構成は、大株主で富士フイルムが入っているなど大株主の半分にロックアップが掛かっていません。上場前発行済株式数の3.95%と大きくはないのですが、第4位のベンチャー・キャピタルに解除条項がつくなど比較的緩やかなロックアップ状況となっていました。

この措置が、功を奏したのか、東証マザーズ上場後に、急落するような展開はなく、
初日に上場来安値7,000円をマークして以来、初値を下回る展開は見せていません。

公開後のメルカリとの違いは?

MTGはメルカリに次ぐ東証マザーズの大型案件として注目度が高まっていました。
話題性はもとより、近年の業績の伸びは著しく、来期には経常利益で100億円の大台に迫る勢いです。

先行上場したメルカリは、初日からもみ合いながらも弱気に傾き、徐々に当初の想定価格も見えてきました。

MTGとメルカリの決定的な違いは、なんと言っても「成長力」の違いにあると見られます。

MTGの新株発行による資金使途については、研究開発資金、ブランドの認知度及び価値向上のための資金、国内外の事業加速のための運転資金、人材投資資金、借入金の返済資金に充当するとされていました。

具体的には、AI・IoTを生かした積極的な新商品開発の実施。特に、AIについては、MTG AI研究所にてMTGが独自で取得したビッグデータ(デバイス使用履歴や生体データ)をAIに学習させ、

・商品開発やマーケティング等の様々な取り組みを加速
・ブランドの認知度及び価値向上のための広告宣伝活動や販売促進活動
・更なる海外事業展開、品質向上、知的財産の保護体制の強化及び社内管理体制強化のために、グローバル人材や専門性の高い人材を採用し若手の活躍できる環境を整え、新卒採用を強化
・グループ経営方式や研修等を通じた人材育成、処遇の改善及び多様な働き方の実現可能な制度を構築
・中国をはじめとしたアジア、アメリカ、ヨーロッパへの海外事業展開資金及び新研究開発センター建設用の土地取得資金として調達した借入金の返済資金

に充てるものとしていました。

対するメルカリの資金使途は、広告宣伝の拡充と運転資金等を含めた借入金の返済に充当するとしていました。

つまり、MTGは、今話題の「AI・IoT」をテーマとしたテーマ株としてIPOを果たしたと言う訳です。
「AI・IoT」テーマは、Fintecやブロックチェーンと言った他のテーマ同様、まだまだ成長が期待される成長テーマです。

と言う事は、抽選に漏れた方や出遅れを感じた方でも、
まだまだIPOの恩恵を受けるチャンスが期待できるそんな銘柄なのかもしれませんね。