増し担保の解除後に上がる株とは?【ましたん解除】

増し担保解除

増し担保の解除後に上がる/下がる株の見分け方について今回はお話していきます。

テンバガーを狙う上で、増し担保(ましたん)は避けては通れない道。

増し担保規制の知識をしっかりと身につけることが大切です。

増し担保の解除後に上がる/下がる株の見分け方を解説

(最終更新日:2022年3月8日、元記事:2019年11月26日)

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株価は増し担保の解除後に上がるのでしょうか、クロサキさん。
もし自分の持っている銘柄が増し担保(ましたん)になったらどうすればよいですか?
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増し担保の解除後は上がる株もあれば下がる株もあるよ。
でも、増し担保解除後に株価が上がるか下がるかを推測する見分け方はあるんだ。

「増し担保の解除後、株価は上がるのか、下がるのか?」

この「ましたん解除」というテーマは、本当に投資家泣かせです。

「上がる」と主張する人、「下がる」と主張する人がとてもバラついているからです。

おそらくベテラン投資家でも、明確な正解を出すのはむずかしいでしょう。

しかし、増し担保銘柄についての正しい知識を得ることで、予想の精度をアップすることは可能です。

増し担保(ましたん)銘柄は、長く投資生活をしていく上で、避けては通れません。

増し担保規制の解除後は、大きく株価が動く傾向があり、儲けのチャンスも大きいのです。

結論に近いことをいうと、

増し担保解除後に株価が上がる銘柄はそれほど多くはありません。

しかし、増し担保の解除後に株価が上がる銘柄は存在します。

そして、増し担保規制に負けずに上がる銘柄には、特徴があります。

その特徴について、なるべくわかりやすくお伝えしていきます。

  <この記事はこんな人におススメ>

★保有株が「増し担保銘柄」(ましたん)になってしまった人
★増し担保銘柄をチャンスととらえ、解除後を狙ったトレードをしたい人
★増し担保の解除後、株価が上がるのか下がるのかを知りたい人
★増し担保銘柄で損をしたくない人

増し担保解除後、株価が上がる銘柄の特徴とは?

増し担保解除後に株価が上がる銘柄にはどんな特徴があるのでしょうか?

クロサキが考える特徴について、以下にまとめました。

  <増し担保解除後、株価が上がる銘柄の特徴>

★増し担保規制になっても、株主が投げ売りしない

★増し担保規制当日の株価下落が小さく、レンジ相場(ボックス相場)で株価が推移する

★移動平均25日線を大きく下回ることがない

解説しましょう。

増し担保規制が入ると、多くの投資家は株価が下がると思い、保有株を売る傾向が高くなります。

特に過熱感が出ていて、これ以上はもう上がる要素が乏しいと思われる銘柄の場合は大抵株価が下がります。

しかし、増し担保解除後も株価が上がる銘柄の場合、増し担保になっても大きく下落せず移動平均25日線を大きく下回ることもなくレンジ相場になることが多いのです。

そして、増し担保解除後、株価が上がっていくパターンになります。

実例を見てみましょう。

新型コロナワクチン関連として注目され、株価が急騰したツインバード工業(6897)のチャートです。
増し担保 ツインバード工業の株価チャート
※引用:ヤフーファイナンス

ツインバード工業のチャートを見ると、増し担保になっても株価は下がっていないどころか上昇しています。

その後、レンジ相場がしばらく続き、増し担保解除後、数日してから株価は上昇していきました。

25日移動平均線(赤い線)をサポートラインにしているのも確認できますね。

ツインバード工業は、新型コロナワクチンを保管する冷却装置を製造している会社であり、ワクチン接種が始まるという思惑から株価が急騰しました。

国民全員に2回のワクチン接種をするとなると、約2億5千万本のワクチンが必要になります。

当然ながら、同社のワクチン保管装置の需要も急拡大するだろうという強い思惑が働くことになります。

つまり、投げ売りした投資家が少なかったのではないかという推測が働きます。

上記のツインバード工業のような増し担保銘柄を見つけられれば、規制解除後に株価が上がる可能性が高そうです。

増し担保の解除後、株価が下がる例「レアジョブ」

増し担保の解除後に株価が下がる例も見てみましょう。

取り上げるのは「レアジョブ」(6096)。

レアジョブはオンライン英会話を提供し、2019年にテンバガーになった会社です。

↓↓↓
※レアジョブの過去記事はコチラ「レアジョブ(6096)、株価が東証一部上場で急騰する可能性は高い?」

<レアジョブの株価チャート>
増し担保 レアジョブ

参照:スマートチャートプラス

レアジョブの株価は、好決算が好感され、短期間で2600円台から5100円台まで高騰しました。

相場の過熱感は収まらず、日々公表銘柄を経て、増し担保規制が入りました。

・増し担保規制になった後
・増し担保の解除後

この両方で株価が下がらずに上がるためには、よほど多くの強力な買い材料と人気が必要になります。

その材料が強ければ、増し担保銘柄でも株価は一段高となる可能性があります。

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レアジョブの材料の強みとはどのようなものがあるのでしょう?
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当時のレアジョブの強みをまとめてみたよ。
★JR東が社員教育にレアジョブ英会話導入
★Z会が生徒にレアジョブ英会話導入
★大株主に三井物産(資本への安心感&三井物産を介した顧客開拓期待)
★英語教育重点化の国策
★東京五輪・大阪万博・IR・観光立国などのテーマに合致
★先行投資が終わり、収穫期を迎えている
★浮動株が少ない
★東証一部を目指している ※当時マザーズ銘柄
★上方修正&株式分割発表

レアジョブにはこれだけの材料がありました。

しかし、

増し担保の解除後、株価は下がることになりました。

正確には、増し担保(ましたん)解除当日こそ株価は上がりましたが、その後は下落に転じていきました。

なぜ、増し担保の解除後に下がることとなったのでしょうか?

考えられることは2つ。

★増し担保規制中に人気が冷めてしまった
★株価が25日移動平均線を下回って推移していた

★増し担保規制中に人気が冷めてしまった
すでにレアジョブはテンバガーを達成していたため、そこからさらに株価が大きく上がると考える投資家が減っていた可能性があります。

それがレアジョブ人気を低下させたとクロサキは考えます。

★株価が25日移動平均線を下回って推移していた
増し担保解除後、株価が上がる銘柄の特徴で25日移動平均線を下回らないと書きました。
チャートを見ればわかるとおり、株価は25MAを下回っています。

これらの事象が、増し担保解除後に下がった理由だと考えられます。

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増し担保の解除後に上がる株と下がる株の見分け方には、25日移動平均線がひとつのカギとなるのですね。

増し担保とは?

増し担保規制(ましたん)とは、過熱した相場を冷やすための信用取引の規制のひとつです。

ただし、いきなり増し担保銘柄に指定されるわけではなく、段階を踏むことになります。

<増し担保(ましたん)へのSTEP>
【STEP1】
サプライズIRなどにより、個別銘柄の株価が動意づき、連日出来高が急増して株価が連騰していく。信用取引も急増する。

【STEP2】
東証が過熱感の冷めない個別銘柄を「日々公表銘柄」に指定する。※後述

【STEP3】
日々公表銘柄にリストアップされても、過熱感が冷めず、増し担保規制の条件に抵触すると増し担保銘柄に指定される。

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増し担保銘柄に指定されるとどうなるのでしょうか?
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増し担保銘柄になると具体的には以下の措置が実施されます。
<増し担保銘柄への措置>
★信用取引を行うための必要委託保証金が増額される。
⇒通常30%の証拠金が50%に引き上げ。

それでもまだ過熱感が解消されない場合

増し増し担保(通称ましましたん)となる。
⇒信用取引の必要証拠金が50%⇒70%まで引き上げられる。

<例>
増し担保

株価1000円の銘柄の場合
・現物で買うと10万円必要。
・信用取引するには、3万円の証拠金が必要。

増し担保規制がかかると…

・信用取引するのに必要な証拠金が5万円に増額。

規制をかけるのは東証などの証券取引所です。

日々公表銘柄になるとどうなる

日々公表銘柄とは…
各証券取引所が信用取引の過度に利用を未然に防止するために設けたガイドライン基準に該当し、毎日、信用取引残高の公表を行っている銘柄のことです。

2019年11月25日現在の日々公表銘柄は下記の通りです。(一部抜粋)

増し担保 日々公表銘柄

※引用元:日本取引所グループHP


※引用元:日本取引所グループHP

日々公表銘柄になるとどうなるか?

上記のリストの銘柄の中から、ガイドラインに抵触すると増し担保銘柄になります。

<増し担保規制の条件(ガイドライン)>
★売買回転率基準
「1営業日の株価÷25日移動平均株価=±20%以上」
「売買高が上場株式数以上」
「営業日の信用取引の新規買付比率が60%以上」

★特例基準
証券取引所が信用取引の利用状況、銘柄の特性を加味し、必要と判断した場合

上記のどちらかに抵触すると、日々公表銘柄から増し担保銘柄へとかわります。

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東証が増し担保規制をする理由は、相場の過熱感を冷まして投資家を保護するためなのだそうです。
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そのとおり。信用取引はレバレッジ取引なので、損失が拡大するリスクがあるため、投資家保護の観点から取り入れられた制度といえるでしょう。

増し担保で上がる?下がる?

上述したように増し担保規制が入ると、信用取引を行うための必要証拠金が引き上げられます。

その結果、

★証拠金額引き上げ
↓↓↓
★証拠金を積み上げられる投資家が減る
↓↓↓
★買い手が少なくなり、株価下落

というスパイラルが出来上がり、株価は下がるというのがセオリーです。

増し担保の解除後に上がるといわれるのは、必要証拠金が下がるため、買い手が増えて株価が上がりやすくなるためです。

<増し担保規制で株価が下がった例:メディネット(2370)>
増し担保 メディネット

参照:スマートチャートプラス

メディネットの例は、増し担保銘柄になってからのチャートアクションです。

次の章では、増し担保にどう向き合えば良いのかを見ていきましょう。

増し担保(ましたん)にどう向き合えばよい?

増し担保銘柄との向き合い方は大きく2つあります。

★持っている株が増し担保銘柄になる場合
★未保有の増し担保銘柄への投資を考える場合

保有株が増し担保銘柄になる場合

この場合の選択肢は2つ。

保有を続けるか、売却するか。

ここで大事なのは、あなたの投資スタンスです。

・長期投資家なのか?
・短期投資家なのか?

もし保有している銘柄が、今後も長期的に大きな成長を遂げる可能性が高いのであれば、目先の株価を気にすることなく保有を続けることは有効です。

そうした銘柄は、一時的に株価が調整しても数年スパンの長期ではまた上昇していきます。

短期志向の方であれば、リスクを排除して売ることも選択肢に入れた方が良いでしょう。

短期トレードの場合、塩漬け株にしてしまうとリスク拡大を招きます。

もし塩漬け株になってしまった場合には、下記記事に対処法を紹介していますのでご参照ください。
↓↓↓
塩漬け株の対処法5選【アナリスト解説付き】

例に挙げたツインバード工業のように、需要が著しい企業であれば株価の上昇が見込めそうです。

お持ちの銘柄に、非常に強い買い材料がない場合は一度現金にするのも有効な戦略です。

未保有の増し担保銘柄への投資を考える場合

この場合、「買い」で入るのか「売り」で入るのかの選択になります。

25日移動平均線を株価が下回らず、強い買い材料が複数あるような銘柄であれば増し担保解除後に上がると予想して「買い」で入ることを検討しても良いでしょう。

逆に、過熱感がすっかり冷めてしまって人気が薄れた銘柄の場合は、「空売り」戦略も有効だと考えられます。

大事なポイントとしては、増し担保規制中の株価の動きです。
とくに25日移動平均線は注目です。

増し担保を気にしないで信用取引をしたい場合には、米国株の信用取引がよいかもしれません。

2022年7月から米国株の信用取引が解禁となります。

役に立つ増し担保関連の情報サイト

最後に、クロサキが増し担保情報を入手しているサイトをご紹介します。

日々公表銘柄になった時点から情報を入手できます。

増し担保銘柄への投資を考える際に役立つことでしょう。

<増し担保解除ラインに関する情報サイト一覧>

【ましたん速報!】
http://mashitanpo.sakura.ne.jp/

【増担保規制解除への道】
http://mashitanpo.web.fc2.com/

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