
LINEペイ、20%還元で赤字13億→103億に拡大!ライバル続出スマホ決済市場で勝てるか?
スマホ決済を制することは並大抵ではないらしい…です。
国内でもトップクラスの利用者が存在する無料通話アプリ、LINE(社名も同じ)。
そのLINEが今年1~3月期の決算を発表。
最終損益が前年同期の13億円の赤字から103億円の赤字になり、赤字幅が拡大しました。
その最大の理由は、LINEが始めたスマホ決済「LINEペイ」(LINE Pay)にかかった販促費用とのこと。
同社はLINEペイの利用者拡大をねらい、利用金額に対して20%を還元するというキャンペーンを展開していました。
ソフトバンクとヤフーが共同で立ち上げた「ペイペイ(PayPay)」が登場して以降、楽天Pay、ゆうちょPay、AuPayなど、次々と登場する〇〇Pay。
ライバル続出で競争が激化して厳しい環境の中、LINEは勝者となっていけるのか?
その可能性について迫っていきます!
LINEが赤字幅を拡大させてでも、スマホ決済20%還元を促進した理由を考える
「キャッシュレス」
「QR決済・スマホ決済」
この2つのテーマは、これからの重要な国策のテーマでもあり、投資のテーマでもあります。
ただ、各会社で共通の「スマホ決済システム」などを使っていれば良いのですが、現状はバラバラでどこの企業も自社のシステムを使ってもらおうとお客さんの囲い込みに必死です。
LINEの場合、ウェブメディア「ソーシャルメディアラボ」によれば月間アクティブ数は7600万人以上いるそうです。

※引用:ソーシャルメディアラボ
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これだけの人数がいるので、もし多くのユーザーの囲い込みに成功すれば、同社の業績も先行投資以上のリターンを得て黒字転換していくことでしょう。
今回販促費用がかさんで赤字幅が拡大したとのことですが、それには理由があると思います。
最初に登場したスマホ決済であるペイペイ(PayPay)が、「100億円」「20%還元」というキャンペーンを大々的にやって、マスメディアでも盛んに取り入れられて大フィーバーになりました。
これはPayPayを仕掛けたソフトバンクが非常にうまかったと思います。
利用者を大幅に獲得すると共に、同じようなサービスを後から仕掛けてくる企業に対するハードルを上げたと私は考えています。
どういうことかと言うと、
最初に仕掛けたペイペイよりも小規模な金額の販促キャンペーンを展開しても、そのスマホ決済のインパクトは弱く、利用者も思ったほどは増えない公算が高くなる、ということです。
ですので、後発組の〇〇Payのキャンペーンは、LINEに限らず大体どこも「20%還元」になっているように思います。
ライバルよりも少ない15%とかにはできないという事情があるのでしょう。
競争は熾烈ですね…
こうした事情が、LINEが赤字幅を拡大させてでも、スマホ決済の20%還元を促進した理由だと考えられます。
LINEペイがさらに利用者を増やし、LINEが赤字を解消させて先行きを明るくするには?
LINEペイの利用者を増やすには、キャンペーンだけでは不十分だと思います。
キャンペーンは基本的に、何かをもらえるからという動機で初めての利用者が沢山来てくれますが、ほとんどの人は1回使ったらそれっきり。
もらうものをもらったら「さようなら」という人もいます。
長期的なスパンで見ると、いかに長くスマホ決済を利用してもらえるようになるかが成長のカギになります。
では、長く利用してもらうようにするためには、何をすれば良いのか?
その方法の1つが、デメリットをなくしていくことです。
現状のLINEペイにはいくつかデメリットが存在します。
・補償金が原則10万円と少額である
・チャージできる金融機関が少ない
・セキュリティが甘い
などがそのデメリットになります。
細かく挙げれば他にもまだあります。
チャージできる金融機関が少ないのは利便性に関するもので、まだ何とか我慢できるでしょう。
しかし、「補償金10万円まで」と「セキュリティが甘い」というのはシャレになりません。
本人認証サービスに未対応なため(将来的には対応される可能性あり)、不正使用されるおそれが否定できないのです。
しかも、補償金が10万円まで…
なかなかリスクがあるように感じてしまうのは私だけでしょうか。
このデメリットを克服できれば、LINEペイの利用者はさらに増えていくと個人的には感じています。
あとは、他のスマホ決済を展開している企業がやったことのない斬新なキャンペーンやサービスをいかにして展開できるかだと思います。
誰もやったことのないサービスには、インパクトと新しさがあり、人目を引きます。
それがアクティブユーザー増につながっていくことでしょう。
まだ、〇〇Payというのは始まったばかり。
今後さらに増えていくことでしょう。
その中でどこのサービスが生き残っていくのか、見守っていきたいと思います。
もしLINEペイが勝者になれると踏んだら、同社への投資も考えてみても良いかもしれません。
そういう意味でも、今後も動向を気にしていきたいと思います!

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