空売りネットの見方と使い方 機関の空売り活用法

空売りネット

今回は空売りネット見方使い方を徹底的に解説していきます。

空売りネットの見方と使い方を知れば、機関の空売りにやられるリスクを大幅に減らせます。

それどころか、空売りネットの空売り残高、機関の空売り情報を読み解くことで追証を回避したり、資産を増やせるチャンスを増やすことも可能です。

あなたが空売り貸株を活用していなくても、機関の空売りの影響はどうしても受けてしまうものです。

できることなら、空売りによって持株の株価が下落して資産を減らしたくありませんよね?

この記事では、「空売りネット(karaurid.net)」という空売り情報サイトを用い、機関の空売り情報を活用して資産防衛、資産増加をしていくための方法をお伝えしていきます。

空売りネットとは

(最終更新日:2022/3/4、元記事:2022/1/21)
空売りネット

※出典:karaurid.net

空売りネットとは、空売り残高や機関投資家の空売り情報などがわかる情報サイトです。

空売りネットには、以下の8つのカテゴリーがあります。

「信用取引」
「貸借残高」
「空売りランキング」
「空売り機関」
「空売り増加」
「空売り返済」
「空売り新規」
「空売り解消」

ほかにも、

「裁定取引残高の推移」、「個人の空売り残高」といった空売り残高情報を投資やトレードに活かしたい人にとって重要な情報を無料で提供しています。

機関投資家が空売りを増やしている銘柄は、株価の下落圧力が強くなり、下がっていく傾向が顕著です。

<例:スノーピーク(7816)>
空売りネット スノーピーク

※出典:トレーディングビュー

※出典:karaurid.net

スノーピークの機関の空売り残高を見るとよくわかります。

【22/1/13】
モルガン・スタンレーMUFG:空売り205,331株
【22/1/14】
モルガン・スタンレーMUFG:空売り49,400株追加(計254,731株)
メリルリンチ: 空売り248,828株
【22/1/17】
モルガン・スタンレーMUFG:空売り404,100株追加(計658,831株)

機関投資家2社が空売りを始めてからスノーピークの株価は大きく下落しました。

モルガン・スタンレーにいたっては、3営業日連続で空売りし、3営業日目には空売りした株数を大幅に増やしています。

空売りネットを毎日チェックしていれば、

1/13のモルガン・スタンレーの新規空売り
1/14のモルガン・スタンレーの空売り追加、メリルリンチの新規空売り

がわかります。

これはつまり、機関の空売り残の増加から株価を下げようとする力が働いていることを意味します。

案の定、翌営業日の1/17にモルガン・スタンレーは空売り数を大幅に増やして株価を強引に下げてきました。

空売りネットとは、こうした機関投資家の空売り残の増減から、個別銘柄の株価の動向を予測するのに役立ちます。

スノーピークの場合、流れに乗って順張りトレード(空売り)していれば、大きな利益を得られたことでしょう。

スノーピーク株を保有していたのなら、早めに売却して損失を大きくせずに済んだかもしれませんね。

逆に、空売り規制がかかると急な買い戻しが起こるかもしれないので、踏み上げられないようにやはりチェックは大切にしたいところです。

空売りネットの更新時間は夕方ごろ

空売りネットを利用する人の中には、機関の空売り残高の情報がいつごろ最新情報に更新されるかを気にする人が多くいます。

もし取引時間中にわかるようであれば、

機関が空売りした銘柄に自分も空売りを入れる
機関が空売りした銘柄を保有していたら利確・損切り

などの対策をすぐに打てるためです。

すぐに空売りを入れたり、あるいは空売りが増えている銘柄を売却したり

空売りネットの更新時間は、空売りネットを見ても書いてありません。

正確に何時に更新しますという方針はないようです。

ただ、日々空売りネットを見ている限りでは、夕方に更新されることが多いようです。

これは証券取引所などが信用取引情報を更新する時間に合わせてのことだと考えられます。

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情報入手が早ければ対策も立てやすいから、みんなが空売りネットの更新時間を知りたがるのですね。

空売りネットの「空売り残高」は最重要

空売りネットの見方や使い方の最重要項目は「空売り残高」です。

個別銘柄の空売り残高からわかることを下記にまとめました。

空売りネットの空売り残高からわかること
・機関の空売りが新規で入っているか

・機関が空売りポジションを増やしているか

・何社の機関が空売りしているか

・どこの機関投資家が空売りしているか

・機関の空売りしている株数

・機関が空売り数を減らしたか(撤退を含む)

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見るべきポイントは多そうですね。
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そうですね。資金力豊富で空売りに強い機関などが入っている時には、買いで入るのは要注意です。

空売り残高の報告義務(新規・消失)

空売りネットの空売り残高を見る際、「空売り残高の報告義務」に注目することが大事です。

空売り残高の報告義務には

報告義務の発生
報告義務の消失

のふたつがあります。

この空売り残高の報告義務は、「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」で定められており、発行済株式総数の0.2%以上の空売り残高がある場合には報告義務が生じます。

下表は、空売りネットで見たスノーピークの空売り残高です。

空売りネット 空売り残高 スノーピーク

※出典:karaurid.net

この表を見ると、2022/1/11にKaizen Asia PacificとKaizen Capital (LMA SPC)の報告義務が消失していることがわかります。

ただ、残高割合を見ると、前者は0.250%、後者は0.240%となっています。

0.2%以上あるから空売りの報告義務消失はしないんじゃないの?

と思われるかもしれません。

残高割合とは、空売り残高比率のことで、信用取引で空売りし、買い戻されていない売り建て玉の残高を1日の出来高で割って算出した比率になります。

発行済株式総数に対する空売り残高の比率とは異なるため、空売りネットの残高割合の数値が0.2%以上でも報告義務の消失になる場合があります。

空売りネットの見方【重要項目TOP3】

空売りネットの見方は様々あります

そのなかでも実践的な空売りネットの見方を解説していきます。

具体的には、空売りネットの中でも注目すべき重要項目3つの紹介をします。

空売りネットの重要項目TOP3
個別銘柄別の空売り残高

空売り機関別の空売り残高

空売り残高のランキング

空売りネットの見方を考えるうえでも重要なこの3つの項目を深堀して解説します。

空売りネットの見方①個別銘柄別の空売り残高

空売りネットの見方、重要項目の1つめは「個別銘柄の空売り残高」です。

機関投資家が空売りを仕掛けてくる銘柄の特徴の1つに、株価の上昇している小型株があります。

大型株だと一日に10万株以上の空売りを入れても、あまり大きく株価を下落させることができません。

時価総額の小さな小型株であれば、機関投資家の豊富な資金によって株価をコントロールできてしまいます。

下記のFRONTEOの株価チャートをごらんください。

空売りネット FRONTEO

※出典:トレーディングビュー

21年12月30日(大納会)以降、株価が下がっています。

実はこの時、機関投資家モルガン・スタンレーMUFGが空売りを連日増やしていました。

<モルガン・スタンレーによるFRONTEOの空売り残高+増減>

【日付】 【残高数量】 【増減量】
22/1/18 2,053,300株 +282,900
22/1/14 1,770,400株 +109,200
22/1/12 1,661,200株 +76,700
22/1/11 1,584,500株 +63,700
22/1/7 1,520,800株 +29,000
22/1/6 1,491,800株 +107,100
22/1/4 1,384,700株 +80,500
21/12/30 1,304,200株 +31,500
21/12/29 1,272,700株 -64,400
21/12/28 1,337,100株 +119,700
21/12/24 1,217,400株 -47,600
21/12/21 1,265,000株 -49,500
21/12/20 1,314,500株 -142,000
21/12/17 1,456,500株 +213,900
21/12/15 1,304,200株 -51,200

21年12月15日の時点で、モルガン・スタンレーはFRONTEO株を1,304,200株空売りしていました。

その後、やや空売りポジションを減らしていましたが、12月30日から再び空売りポジションを追加。

22年1月になってからは、立て続けに空売りを増やしています。

その結果、FRONTEOの株価が下落しているのがチャートからわかります。

このように空売りネットの個別銘柄の空売り残高を見ることで、株価が下落していきそうかを見極める参考材料になります。

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1月に入ってからの空売りの追加の仕方がすごいですね。
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そのとおり。このように連日空売りが入っている銘柄は株価下落の確率が高くなるといえるでしょう。

空売りネットの見方②空売り機関別の空売り残高

空売りネットの見方、重要項目の2つめは「機関別の空売り残高」です。

空売り機関ランキング

空売りネットのカテゴリーの「空売り機関」をクリックすると、空売り機関ランキングが表示されます。

赤い枠で囲んだ空売り中の機関投資家のリンクをクリックし、その機関がどの銘柄にどの程度空売りしているのかをチェックします。

モルガン・スタンレー、JPモルガン、ゴールドマンサックス、クレディスイス、野村などは空売りに積極的な機関投資家として知られています。

空売りしている機関の名前にこれらの名称があった場合には、要注意が必要です。

「空売り時価総額ランキング」トップのBarclays Bankをクリックすると、下記のように表示されます。

空売りネット バークレイズ

22/1/20の時点で、バークレイズは横浜ゴム(5101)、セラク(6199)、システムソフト(7527)、住友商事(8053)の4銘柄に空売りを入れていることがわかります。

この4銘柄のチャートを比較してみましょう。

空売り チャート比較

※出典:トレーディングビュー

住友商事以外は株価が下がっています。

バークレイズは住友商事に1250万株もの空売りを入れていますが、同社の発行済み株数は12.5億株もある超大型株であるため、影響力が比較的少ないこと。

さらに、世界的な資源高、インフレということもあり、シクリカル銘柄(景気敏感株)である商社株が物色されて上がっているために、なかなか株価が下がっていないことが考えられます。

このように空売りネットの機関投資家の空売り残高を見ることで、あなた自身の投資戦略に役立てられます。

たとえば、機関が空売りしている銘柄が

大型株か小型株か?
発行済み株式数は多いか少ないか?
空売りに負けずに株価が上昇していく銘柄か否か?

といった要素を銘柄分析してみると良いでしょう。

世界的な資源高、インフレは空売りに負けずに上がっていく要素としては十分でしょう。

住友商事が大型株であることも、空売りにあらがって株価が上がりやすい特徴を持っています。

個人投資家であるなら、住友商事にこの状況で空売りを入れるのは控えた方が良いと思います。

逆に、機関の空売りが効果を発揮しやすい小型株や中型株であればトレンドに乗って空売りを入れるのもありでしょう。

空売りネットの見方③空売り残高のランキング

空売りネットの見方、重要項目の3つめは「空売り残高のランキング」です。

空売りネット 空売り残高ランキング

上の空売りネットの空売り残高ランキングをごらんください。

このランキングで注目すべきは、中小型株です。

超大型株の場合は、空売りが溜まっていても大きな利幅が取りにくい。

それよりは、中小型株の方が機関の空売りの影響を受けやすいからです。

例として、ユーグレナ(2931)を紹介。

ユーグレナは微細藻ミドリムシを活用した食品、化粧品を販売する会社で、最近ではバイオ燃料の製造にも進出しています。

ユーグレナの株価は21年3月16日に1296円の高値をつけて以降、中期下降トレンドとなっています。

そして…

2022年1月21日の時点で、ユーグレナに空売りを入れている機関投資家は5社もあります。

<ユーグレナに空売りを入れている機関投資家>

【機関投資家】 【空売り残高】
モルガン・スタンレーMUFG 4,259,774株
Nomura International 2,730,200株
ゴールドマンサックス 1,773,151株
UBS AG 895,600株
JPモルガン証券 562,413株

この5社だけで1000万株以上も空売りしています。

ちなみにユーグレナの発行済み株式数は1億1120万株、浮動株は8230万株。

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浮動株の約8分の1が空売りされているのはスゴイですね。

この5社は日本株に積極的に空売りをしてくる機関投資家として有名です。

ユーグレナ株価は、機関5社から集中的に空売りされていることで株価が下がっているわけですね。

そんな状況の中、ユーグレナは22年1月19日の大引け後、同社のバイオ燃料がJR東海の在来線に試験的に導入されることを発表。

ユーグレナ

※出典:ユーグレナ

脱炭素が叫ばれているなかで、今回の件をきっかけにJR各社や他の私鉄などでも同社のバイオ燃料が採用されたら…という思惑が広がり、翌1月20日の株価は反発。

ユーグレナ チャート

※出典:トレーディングビュー

管理人アイコン
ここからが空売りネットの見方の大事なところです!

空売りしている機関投資家としては、株価が大幅に上がってしまっては困るわけです。

ユーグレナのチャートを見ればわかりますが、中期的には下降トレンドでも短期的に株価が反発して上昇トレンドになることが複数回ありました。

その度に機関投資家が空売りを入れて、強引に中期下降トレンドを継続させていたことがうかがえます。

空売りする機関投資家の傾向として、株価の上げ材料が出て反発したときには少しポジションを減らしてリスクヘッジをしながら、一段落してから空売りを増すという流れがあります。

これらを総合すると、空売りネットの空売り残高ランキングから、以下のような戦略を立てられます。

空売りネットの空売り残高ランキングの見方
・空売り残高のランキングを見て、空売りの溜まっている中小型株をさがす

・機関投資家が何社、空売りをしているのかチェック

・機関投資家の空売り残高と、直近でも追加で空売りしているかをチェック

・空売りポジションを増やしているようなら、個人投資家も売り戦略を考える

もちろん、これはクロサキが考える空売りネットの見方の一例です。

ご自身の理想の見方や使い方を研究してみることをおすすめします。

空売りネットの使い方

空売りネットの使い方についても解説しましょう。

空売りネットの空売り残高情報には、個人投資家の情報も載っていますが、使い方として重要なのは機関投資家の動向です。

特に、機関の空売りの残高情報の活用、空売りの報告義務(新規・消失)といった情報の使い方が重要になります。

機関の空売り残高情報を活用した使い方

機関投資家の空売り残高を活用したやり方は、空売り残高ランキングの見方でもご紹介したやり方を実践することです。

再度掲載します。

空売りネットの空売り残高ランキングの見方(使い方)
・空売り残高ランキングで、空売り残高の多い中小型株をさがす

・空売り中の機関投資家の数をチェック

・機関投資家の空売り残高、直近でも追加で空売りしているかチェック

もし、中小型株の中に複数の機関投資家が空売りを追加しているような銘柄があれば、以下の二つの情報の使い方ができます。

保有銘柄なら売却(利確・損切り)
ノーポジションなら、新規空売りを検討

という選択肢を検討します。

クロサキであれば、ユーグレナのように複数社が空売りしているなら空売りを検討します。

また、機関の空売り報告義務(新規・消失)を狙う方法もあります。

空売り残高の報告義務には

報告義務の発生
報告義務の消失

のふたつがあるとお伝えしました。

特に注目すべき点は空売りの報告義務発生です。

・はじめて空売りを仕掛けてきた機関投資家
・一度報告義務が消失したものの、再度空売りしてきた機関投資家
・空売りしている株数

などをチェックし、今後も空売りを仕掛けてきそうなら順張りで空売りを狙うのもありでしょう。

役立つテクニカル情報

空売りネットの機関の空売り残高情報だけで、投資戦略を練るのはリスクが高いといえます。

空売りネットの使い方を知ったところで、より実践的に活用するためのお役立ち情報をお伝えしていきましょう。

空売りネットで機関の空売りを確認するのと同時に、個別銘柄のチャート分析もすることで、売買ポイントを見つけやすくなります。

特にあなたが信用取引をする人なら、なおさら大切なことですので空売りにかんするテクニカル系のお役立ち記事を紹介します。

★空売りのタイミングのつかみかた
ボリンジャーバンドの設定と使い方のコツ【株】

バンドウォーク 株で勝つインジケーターと見極め方

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