かきゆうブログの柿沼佑一氏、ラクオリアと心中覚悟の投資

かきゆうラクオリア

かきゆう氏こと柿沼佑一氏のブログに見える投資家の覚悟

(最終更新日:2021/3/31、元記事2020/5/14)
かきゆう」という投資家のブログをご存じですか?

かきゆうこと柿沼佑一氏は弁護士でありながら、バイオ株投資で資産を築いた投資家です。

かきゆう氏はラクオリア創薬(4579)の筆頭株主です。

かきゆうこと柿沼佑一氏は、ラクオリアと心中する覚悟で株を買い進めてきました。

かきゆう氏のラクオリア保有株数

<2020年8月末時点>
141万株(保有比率6.7%)

<2021年1月27日時点>
238万4,700株(同11.38%)

かきゆう氏は2020年夏以降もラクオリア創薬株を買い増し、保有比率も11%以上となりました。

個人投資家としては驚異的ですね。

21年1月27日のラクオリア創薬の終値は1155円。

ラクオリア株だけで、かきゆう氏の資産は27.5億円になります。
ラクオリア創薬株価
※出典:ヤフーファイナンス

かきゆう氏は、ラクオリアの他にも、そーせいグループ(4565)など、主にバイオ株投資で資産を築いた投資家。

他の銘柄の大株主にもなっており、資産額は少なく見積もっても30億円には達しているものと思われます。

しかし、彼の資産額がスゴイ話をしたいのではなく、考え方がとても参考になる話をしていきたい。

かきゆう氏のブログ「株投資でマイホーム」には、かきゆう氏が株で資産を築いたヒントが詰まっていそうです。

かきゆう(柿沼佑一氏)の覚悟:株主総会での戦いと勝利

(追記:2021/3/31)

かきゆう氏がラクオリア株を買い進めてきた理由…

それは2021年1月に判明しました。

1月27日に提出された大量保有報告書に、以下のように書かれています。

【保有目的】…重要提案行為を目的とした投資

クロサキは見逃しませんでした…

これまでと「保有目的」の文言がかわっていることに。

大量保有報告書には、株の保有目的を書く欄があり、通常は「純投資」などと書きます。

ここで、かきゆうこと柿沼佑一氏の提出した報告書を抜粋。

かきゆう:大量保有報告書
※引用:EDINET

保有目的が時間の経過とともに変化しています。

「純投資」
  ↓↓↓
「状況に応じた提案等を含む投資」
  ↓↓↓
「重要提案行為を目的とした投資」

株を買い進めて保有株数が増えるとともに、保有目的もより強いものへ。

しかも、1月27日に提出した報告書には

「定時株主総会で取締役の選任・解任の株主提案を行っている」

との記載。

なぜこんな事態になったのでしょう?

化学工業日報から引用すると

“業績の下方修正が度重なり、新薬候補化合物のライセンス提携も計画通りに進まない経営陣に個人株主が反旗をひるがえしたかたち”

ということらしい。

※引用:化学工業日報

かきゆう氏はブログで「貴社(ラクオリア創薬)と心中する覚悟」とまで記しています。

かきゆう
※引用:かきゆう氏ブログ「株投資でマイホーム」

その覚悟が本物である証拠だと思います。

かきゆう氏、ブログで「日本初の個人参加型の株主提案」を呼びかけ

そんな経営陣に業を煮やし、行動に出たかきゆうこと柿沼佑一氏。

しかし、いくらかきゆう氏がラクオリアの筆頭株主でも、保有比率は11%程度。

通常でしたら、個人投資家の提案が株主総会で完全勝利することはほぼありません。

ちなみにかきゆう氏こと柿沼佑一氏は弁護士です。

裁判に勝つためには、戦略や戦術が必要なことでしょう。

株主総会にも徹底した戦略と戦術が用意されていました。

<かきゆう氏の戦略と戦術>

【戦略】
ラクオリア株は85%を個人投資家が保有しているので、他の個人投資家を味方につける

【戦術】
「日本初の個人参加型の株主提案」サイトを立ち上げ、ブログで参加を呼びかける

かきゆう氏ラクオリア創薬の株主提案サイト
引用:ラクオリア創薬株主提案サイト

ラクオリア創薬の株主なら、かきゆうブログを知らない人はいないでしょう。

ブログでの呼びかけが功を奏し、株主総会では完勝。

かきゆう氏が提案した内容は全面的に可決され、旧経営陣のほとんどは退陣。

かきゆう氏が提案した人物が取締役に選任されました。

さらに、柿沼佑一氏本人も役員になることに。

形骸化されることの多い日本企業の株主総会ですが、白熱した議論が3時間近くも続いたそう。

このような株主総会の前例はないため、歴史的な株主総会となりました。

ただ、今後は内部の人間になるため、今までのようにブログでの情報発信などはできなくなるかもしれません。

会社と相談するようですが、インサイダー情報に触れない範囲で期待したいところです。

(追記:了)

かきゆう氏のブログのバイオ株投資に対する考察が鋭い

かきゆう氏は「株投資でマイホーム」という名のブログを開設しています。

かきゆうブログ

※出典:かきゆう氏ブログ


※出典:株投資でマイホーム

2009年に開設されたブログで、かきゆう氏の投資日記などをつづっています。

最近の更新頻度は月2回ほどのようですが、それでも根強い読者がいるみたいですね。

かきゆう氏は、バイオ以外の株にも投資をしていますが、これまでの投資の中で目立ったものはやはりバイオ関連銘柄が多いようです。

その代表格がそーせいグループとラクオリア創薬。

そーせいグループについては、現在は大株主ではないようです。

ただ、2014年ごろには14万株以上を保有していたことがわかっています。

ラクオリア創薬に関しては、先述した通りの筆頭株主。

かきゆう氏がラクオリア株などで巨額資産を築けたのは、バイオ株に対する観察眼や先見の明があった部分が大きいのでしょう。

バイオ株に投資しようとしている投資家も、かきゆう氏のブログの記事を参考にすることがあるようです。

かきゆう氏のブログ記事を読んでいると、有価証券報告書や決算短信などの考察と題された投稿が出てきます。

記事の内容を読んでみると、かなり細かく有価証券報告書などのIR資料に目を通されていることがわかります。そのうえで独自の考察や予想を立てている。

創薬関係の知識の深さもうかがえますね。

その考察などが参考になるということで、読者がいるのだと予想されます。

筆者が個人的に感じたことは他にもあります。
それは、かきゆう氏が投資を楽しんでいることですね。

投資というと、目先の株価の上下ばかりを気にする人が多いのですが、

株投資でマイホームの記事を読んでいると、企業の成長を期待・応援して投資している感じが伝わってきます。

これは、日本一の個人投資家といわれた竹田和平さんに似ているなと感じました。

かきゆう氏、ブログでコロナ相場による5~6億円の資産目減りを報告も

かきゆう氏はブログ記事の中で、コロナ相場により資産が5~6億円目減りしたことを記しています。

ラクオリアもコロナ・ショックの時には株価が大きく下落したので致し方ないでしょう。

投資で成功したことばかりではなく、マイナス面についてもしっかりと書いていることは信頼性が置けそうですね。

上記は2月末の時点なので、現在では、やや株価も戻しているのでダメージは軽減していそうです。

ラクオリア株を買いましていることからもわかるように、今後もバイオ株やヘルスケア関連を主軸に投資していくそう。

なので、そちらの分野の銘柄への投資を検討する際にはかきゆう氏のブログを参考にしてみるのもいいかもしれません。

自分だけでは得られない、成功者から得られる気づきがあるかもしれませんね。

筆者も時折かきゆう氏の株ブログを覗いてみようかと思っています。

 

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