イランの油田発見が株価に与える影響は深刻か否か?

イラン油田発見

イラン油田発見で早くも株価に影響、今後はどうなる?

サウジアラビアとの対立激化やテロ組織との関係、核開発などで米国から経済制裁を受けるイラン。

そんなイラン国内で同国の石油埋蔵量を30%も押し上げる大規模油田が確認されたと、ロウハニ大統領が発表しました。

イランは世界でも有数の産油国。今回の大規模油田の発見により、ベネズエラ、サウジアラビアに次ぐ世界3位の石油埋蔵量を誇る国となりました。
※参照記事「イラン「油田発見」埋蔵量世界3位の可能性」

今回のイラン油田のニュースは、早くも原油価格や石油関連株にも影響を与えています。

果たして、世界情勢のパワーバランスとともに、油田発見のニュースが今後株価にどんな影響を与えていくのか?

独自に考えていきたいと思います!

イラン油田発見の第一報が株価に与えた影響とは

イラン油田発見のニュースは米原油先物相場であるWTI価格に早くも影響を与えました。
イランで油田確認の報が入ると、前日比0・38ドル安の1バレル=56.86ドルまで原油先物価格は下落しました。

そして12日の日本の株式市場では、「国際石油開発帝石」(1605)の株価が下がるなど、石油関連株をメインにマイナス材料となりました。

イランというと、投資家目線でいうと一般的にネガティブなイメージが強い国かと思います。

・米国から経済制裁を受けている
・サウジアラビアとの長年にわたる対立
・テロ組織との関連疑惑
・核開発を行っている
・北朝鮮との軍事協力関係疑惑

ざっと列挙するだけでもこれだけあります。(細かいのを含めるとまだまだありそう)

今回の新油田発見前の時点で、すでに同国は世界4位の産油国でした。
しかし、米国による同国の石油輸出に対する経済制裁が科されており、イランは厳しい状況に追い込まれていたと見る向きがあります。

そんな中での油田発見の発表は、イランからしてみれば、国民に向けて米国の圧力には屈しないというポーズといえるでしょう。

国外に向けては、石油市場へのイランの影響力を高める狙いがあった可能性を感じます。

原油価格は今年の夏以降、日本のタンカーがテロ攻撃を受けたり、サウジアラビアの石油関連施設がドローン攻撃を受けたりと、緊張感が続いたこともあって上昇基調にありました。

そのことによって、日本の石油関連株も8月の夏枯れ相場以降は株価を大きく上昇させていました。

基本的に市場というのは需給関係で価格が決まります。
とくに原油などのコモディティ市場はその傾向が高いです。

ですので、イランの油田発見により、同国の石油生産量が増加すれば、原油価格が下がって石油関連株の株価が下落する可能性はありそうです。

イラン油田発見の影響は今後に深刻な影響なのか

今回のニュースを受け、一時的に原油価格や石油関連株の価格が下がるなどのチャートアクションがありました。

しかし、中長期的な目線でいうとどうなるのでしょうか。

あくまで私見ですが、油田発見というニュースそのものは特に悲観すべき内容ではないと思います。

むしろポジティブな材料ではないでしょうか。
日本とイランは良好な関係を構築しており、敵対しているわけではなく、かつてイランが英国の保有していた石油の利権を国有化した時(1950年代の話)、英国がイランに石油買い付けに来たタンカーは撃沈すると宣告したことがありました。

そんな英国の脅しにも負けず、出光が日章丸というタンカーをイランに出向させ、石油を輸入したいわゆる「日章丸事件」というのがありました。

この事案は、いまでもイランの中での親日的な要素となっているようです。
日章丸
閑話休題。

イラン油田発見のニュース自体は、深刻なマイナス影響はないものと思います。
ですが、米国と軍事衝突などになってしまった場合には深刻な事態になると思います。

上記で列挙したように、イランに様々な不安要素があることには変わりありません。
地政学的リスクを抱えているので、もし何かの火種に火が付けば、原油や石油関連株だけでなく、他の業種にも悪影響が出ることが懸念されそうです。

米中貿易摩擦だけでなく、世界的に様々な不安の火種が潜在するので、着火しないことを願うばかりです。

また何か動きがありましたら、追記していきたいと思います!