ぐるなびの業績が悪化 6四半期連続の最終減益

業績悪化のぐるなび

ぐるなびの業績が悪化の一途をたどっています。

10/30に発表した2018年7~9月期の連結純利益は、前年同月比72%減の2憶7100万円

連結売上高も、前年同月比11%減の77憶円と低調です。

ぐるなび連結純利益は、前年同月比ベースで6四半期連続のマイナスとなってしまいました。

5/9に行われた2018年3月の決算発表では、今期の配当を前期比31円減の13円にすると発表。

その影響を受けて翌日の5/10の株価は、前日比26%安の1,167円で引けています。

直近の11/12の終値も932円と、5月の年初来高値から42%安い状況です。

実際にチャートをみてみましょう。

ぐるなび(2440)
ぐるなびの業績悪化と株価チャート

直近1年間の株価の推移ですが、移動平均線も下降トレンドを示しており、ぐるなびの苦境がうかがえます。

なぜ、ぐるなびはこれほど苦戦を強いられているのか?

以下ではその要因と、打開の可能性について検証したいとおもいます。

 

ぐるなび加盟店の解約で業績悪化が進行

業績が悪化している一番の要因は、有料加盟店からの手数料が下がっていることにあります。。

ぐるなびは手厚い情報発信と引き換えに、加盟店から手数料を得ることで今まで収益をあげてきましたが、それらの有料加盟店からの収入が、ここのところ減少傾向にあります。

ぐるなびの有料加盟店は9月末時点で5万8,700店と前年同期に比べ3%減少し、飲食店1店舗あたりの単価も4万円強と同1割近く下落したため、収益の悪化に拍車がかかっています。

ぐるなびの有料加盟店は月額1万の「ビギナー会員」と5万円以上の「販促正会員」に分かれ、正会員は店舗予約などの基本機能に加え、特集ページの掲載や専門のコンサルティングサービスを受けられるといった、オプションがつきます。

業績の悪化は単価の高い「正会員の解約が一因」との見方もあり、ぐるなびの収益は「正会員への依存度が高い」ため、どれだけ正会員を引き留められるかが、業績浮上の鍵をにぎります。

◆SNSの台頭
正会員の解約など逆風の吹く一番の要因は、SNSの台頭でしょう。

SNSや自前のサイトで集客する飲食店が増えており、ある居酒屋の店主は「ツイッターでの情報発信で十分」と語ります。

今後SNSだけでなくIoTなどが発達すれば、状況はさらに厳しくなることが予想されます。

モノが相互につながることにより人間の位置情報や生活習慣、さらには体調や性格までもが詳細に分析できるようになれば、飲食店などを自分から「検索」する必要はなくなるでしょう。

その時々の状況にあわせ、AIなどがベストとおもわれる飲食店を自動でリストアップしてくれるようになれば、もはや「検索」をして何かを探す手間はなくなるかもしれません。

楽天・グーグルとの提携

業績の復調へ望みを懸け、ぐるなびは今年7/30に楽天との資本業務提携を発表し、10/23にはグーグルとの提携を発表しました。

楽天との提携では、楽天会員とぐるなび会員のIDやポイントプログラムの連携を進めることで、「楽天エコシステム(経済圏)」の拡大を進めます。

楽天はECや旅行予約サイト、クレジットカード、銀行、電子マネーなど幅広いサービスを提供しており、これらのサービスを楽天IDとポイントプログラムで結びつけることで、「楽天エコシステム(経済圏)」を構築しています。

今回そのエコシステムにぐるなびがつながることで、楽天エコシステムのユーザーに、ぐるなびの飲食店予約サービスの利用を促進します。

ぐるなびとしては利用者を増やすことで、加盟店の解約を防ぐことが期待できます。

楽天としてもオンラインサービスを主体に築いてきた経済圏に、オフラインサービスである飲食業が加わるのはメリットがあるとして、両社の利害が一致しました。

グーグルとは予約サービス「Googleで予約」で提携します。

ぐるなびに加盟する飲食店の空席情報をグーグルに提供し、「Googleで予約」から直接予約できるようにします。

ぐるなびは10/2にインスタグラムとも飲食店予約サービスにおける提携を発表しており、今後も他社との提携を通じて予約の窓口を広げる方針です。

特に単価の高い「販促正会員」の解約を防ぐため、予約の窓口を拡大することで加盟店の予約数を増やそうとする意図がうかがえます。

これからの時期は忘年会シーズンへ向け飲食店の宣伝活動が活発化するので、ぐるなびにとっては絶好の機会です。

業務提携の成果も含め今年10~12月期の決算が、ぐるなびの今後を予想するひとつの判断基準となるでしょう。