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分散投資のメリット・デメリットを解説
分散投資をしている人は、今こそそのメリットを思い知っていることでしょう。
分散投資していない人は、資産の目減りに経済的心理的ダメージを負っているかもしれません。
分散投資の神髄は大きな下げ相場にこそあり。
そう考える筆者が思う分散投資のメリットとデメリットをお伝えしていきます。
暴落・急落相場にこそ威力を発揮する、分散投資のメリットとは?
分散投資のメリットとは
最初にお伝えしておかなければならないのは、分散投資についてです。
今回ご紹介する分散投資は、株だけでなく、債券や商品、外貨などを含めた複数の金融商品に分散することを指します。
株だけを投資対象とし、個別銘柄の中から様々な銘柄を選んで投資する分散投資ではありません。
なぜなら、コロナ・ショックによる株式市場の暴落では、セクター関係なくほぼ全銘柄の株価が大きく下落してしまったからです。
反面、米国債券の価格などは上昇しています。
下記は米国10年国債先物のチャートです。

出典:Investing.com
2020年に入ってから急上昇しています。
ダウ工業平均株価とは真逆の動きですね。
株価が大きく下落するからこそ、安全資産である米国債への投資資金の流入が激増した結果のチャートです。
金(ゴールド)先物のチャートも見てみましょう。

出典:Investing.com
株価暴落時につられて大きな下落をしたものの、長期上昇トレンドは崩れずにすぐに下落前以上に価格が上昇しました。
ということは、投資資金を株に100%振り分けるよりも、例えば、株40%・米国債30%・ゴールド30%というようにしておけば、大きな資産の目減りは避けられました。
おそらく、避けられたどころかややプラスになっていたのではないかとも思います。
私が思うに、分散投資のメリットはディフェンスにあります。
資産を減らさないということです。
このメリットを知ったうえで、株価とは逆相関関係にある金融商品をポートフォリオに入れて分散投資した人は、大きな損失を被ることはなかったことでしょう。
分散投資のデメリットとは
分散投資のデメリットには何があるのでしょうか?
私が思う分散投資では、逆相関関係の金融商品に分散するというものです。
つまり、あっちが上がればこっちは下がる、という関係のものです。
なので、暴落相場で株価が大きく下がっても、債券や金でカバーできるため、下落に強いというメリットがありました。
逆を言えば、株価が大きく上昇すれば債券の価格は落ち込むため、ポートフォリオ全体で大きな利益をあげることも難しいといえます。
それがデメリットです。
ということで、ディフェンス投資をしたい場合は分散投資。
オフェンス投資をしたい場合は、集中投資をした方がリターンは大きくなるといえます。
もちろん、集中投資には大きなリスクが伴います。
銘柄選び、投資タイミング、損切り、資金管理などがしっかりしていないと資産を大きく棄損してしまうおそれもあるので注意が必要です。
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