バフェット指数はあてにならない?

バフェット指数

バフェット指数(バフェット指標)はあてにならない。

そんなふうに考えている投資家が増えているようです。

はたして、本当にそうなのでしょうか。

バフェット指数を知らない人でもわかるように、バフェット指数がどんな目安で信頼できるものなのかを解説していきます。

バフェット指数とは

バフェット指数とは、株価の割安度をはかる指標として知られており、株式の時価総額を名目GDPで割り、100を掛けて%表示にして算出します。100%を上回れば株価は割高、下回れば割安と考えられています。

アメリカの有名投資家ウォーレン・バフェットが重視する指標であることに由来し、「バフェット指数(バフェット指標)」と呼ばれます。

バフェット指数は本場アメリカだけでなく、日本市場をはじめとした世界の大抵の国で利用することができます。

バフェット指数(アメリカ)

バフェット指数のアメリカ版を知りたい場合には、投資の森というサイトを訪問すればすぐに見ることができます。

バフェット指数 アメリカ出典:投資の森

バフェット指数の算出につかわれる指標は国によって異なります。

本場のバフェット指数…アメリカの場合をご紹介しましょう。

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バフェット指数の計算式は「バフェット指数 = 株式の時価総額 ÷ 名目GDP × 100」でしたね?株式の時価総額というのはどこを見ればよいのでしょうか?
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ウィルシャー5000という指数を株式の時価総額に用いて計算することが多いですね。

ウィルシャー5000の特徴を以下にまとめました。

  ウィルシャー5000とは

・米国のウィルシャー・アソシエイツ社が算出・公表している米株の代表的な株価指数

・採用銘柄は、NY証券取引所(NYSE)、NYSEアメリカン(NYSE American)、ナスダック(NASDAQ)で取引され、米国に本拠を構える全ての企業の株式

・アメリカ市場を広くカバーしている時価総額加重平均型のインデックスであるため、バフェット指数の算出に用いられることが多い

・正式名称はWilshire 5000 Total Market Index

バフェット指数(日本)

バフェット指数の日本版も投資の森ですぐに見ることができます。

バフェット指数 日本出典:投資の森

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日本の株式の時価総額はどこを見ればよいのでしょうか?
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地方市場(札証・名証・福証)を除いた数値になってしまうけど、日経新聞HPを見れば、プライム・スタンダード・グロース市場の時価総額がわかります。この3つを全部足せば、日本株の時価総額と言って差し支えないでしょう。

日本株の時価総額出典:日経新聞

バフェット指数はあてにならないと言われる理由

投資家のなかには「バフェット指数はあてにならない」と疑問を抱いたり、断定的に決めつけている人もいるようです。

SNSでそのようにつぶやく人がちらほら見かけられます。

バフェット指数はあてにならない?出典:Twitterより

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バフェット指数はあてにならないとなぜ言われてしまうのでしょうか?
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その理由を解説していきましょう。

細かい理由を挙げると枚挙にいとまがないのですが、それなりに説得力のある理由としてクロサキは以下の2つが気になりました。

  バフェット指数はあてにならないといわれる理由

理由①
米国の大企業は世界中でビジネスを展開して稼いでいるので、米GDPを用いて算出するバフェット指数はあてにならない

理由②
バフェット指数が割高水準になっても株価が下落しない、割安水準なのにそこからさらに相場が暴落した過去がある

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どちらの理由もそれなりに説得力がありそうですね。

たとえば、1987年のブラックマンデーが起きる直前のバフェット指数60台と割安とみなされる水準でした。

※ブラックマンデー:1987年10月19日発生

バフェット指数 ブラックマンデー出典:投資の森

バフェット指数チャートでみる暴落とバブル

バフェット指数はあてにならないのかどうか。

バフェット指数チャートとNYダウ、日経平均の比較をしてみました。

株価のバブルと暴落のときにバフェット指数も素直に反応しているのがわかります。

バフェット指数の比較出典:投資の森提供のチャート

下の段の日本のバブル経済のころは日経平均もバフェット指数も急上昇して割高水準となっていました。

その後、バブルが崩壊してバフェット指数も割安水準を15年近くもさまようことになります。

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ただ、上のチャートを見ると2010年代あたりからバフェット指数が100を割り込むことがほとんどなくなりました。
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これはどういった理由からなのでしょうか?
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2008~09年のサブプライム、リーマンショック以降、各国政府や中央銀行による大規模な金融緩和が導入・継続されたことで株式市場に大量のマネーが流入したことが大きな要因と考えられます。

ウォーレン・バフェットとは

バフェット指数(バフェット指標)は、「オマハの賢人」とも称される著名投資家ウォーレン・バフェットが重視している指標として注目されています。

それゆえに「バフェット指数」といわれています。

バフェット指数の由来となったバフェットについてかんたんにご紹介していきましょう。

  ウォーレン・バフェットとは

【略歴】
1930年:同年8月30日に米ネブラスカ州オマハに生まれる。
1954年:コロンビア大学で修士号取得、尊敬するグレアムのグラハム・ニューマンに入社
1956年:アナリストを経験後、バフェット合名会社を設立(独立)
1964年:バークシャーハサウェイを買収
1969年:バークシャーハサウェイの会長兼CEOに就任
1994年:米経済誌「フォーブス」の世界長者番付1位に選出
2020年:日本の5大商社株への投資が明らかになる

【投資スタイル】
バリュー株投資にグロース株投資をミックス

・師匠であるバリュー投資の父ベンジャミン・グレアムからの影響85%
・成長株投資の大家フィリップ・フィッシャーからの影響15%

この二人の投資スタイルからバリューグロース株投資を得意とする

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