
団塊世代の退職で株式市場に流れ込むマネーをつかめ!
株式投資をする時、気を付けるべきことはたくさんあります。
パッと思いつくだけでも企業の業績や財務状況、株価チャート、日本の株式市場で大きな勢力となっている外国人投資家の動向などなど…
最近ですと、大量に株式市場に資金を注入している日銀の動きなども気になるところですね。
様々なことに投資家は注意することになると思います。
それらの注目点のひとつとして、「団塊世代」をご紹介します。

出典:総務省統計局
「団塊世代」とは、(1947年(昭和22年)~1949年(昭和24年)生まれ)の方々のことですね。
今年(2018年現在)ですと、69歳~71歳の年齢にあたる世代です。
団塊世代が65歳で定年を迎えたとすると、そろそろ退職して5年ほどが経過したころでしょうか。
日本の人口比率の中で最も人口が多く、お金を持っているのもこの世代だといわれています。
団塊世代の方は、何事にも積極的で、退職金や老後の資金などの運用に動き出す方々も多いようです。
この世代の方々はバブル経済を経験してきた世代であり、若いころに株式投資をして久しぶりに再開するという方も多いようです。
政府も貯蓄から投資へと旗を掲げて、NISAなど投資しやすい環境が以前よりもだいぶ整いました。
その甲斐もあり、彼らの持つマネーが市場に好影響を与えることが十分に考えられます。
団塊世代はどんな株に注目している?
では、彼ら団塊世代はどんな株(銘柄)に興味を持っているのでしょうか…
彼らの多く株式投資を考えていますが、トレーダーのように毎日株価とにらめっこしたいと考えているわけではなさそうです。
どちらかといえば、今まで働きづめだったので余暇を楽しみたい、第二の人生を謳歌したいという願望が多いといえましょう。
そうしたこともあり、団塊世代の方は自分の身近な商品だったり、サービスに注目する傾向があるのです。
団塊世代が注目する株としてご紹介するのは次の3つの銘柄です。
KNT-CTホールディングス(9726)
ユーラシア旅行社(9376)
アスカネット(2438)
まず、「KNT-CTホールディングス」と「ユーラシア旅行社」はともに旅行会社です。
団塊世代の方が退職し、余暇ができることで、旅行を楽しむ方が多くなるというのが理由として挙げられます。
実際に自分で利用した旅行会社のサービスや応対が良かったりすると、その会社のファンになって株を買おうとする方もいるようです。
企業によっては株主優待もそろえていますし、優待を利用してまたその旅行会社を使った旅行をする…というサイクルが出来上がるわけですね。
それが企業側からしてみれば、売り上げ増につながり、株価上昇にもつながっていくというわけです。
KNT-CTホールディングス(9726)
ユーラシア旅行社(9376)
に注目が集まる理由をご紹介しますね。
KNT-CTホールディングスは、「スマホを学ぶツアー」など、テーマ性の高い「提案型商品」に人気があるようですね。
対して、ユーラシア旅行社は海外の世界遺産旅行などに力を入れており、私の身近にも利用者が多いので密かに期待しています。
どちらも他社との差別化を鮮明に打ち出すことで、高い人気を集めているのがわかります。
次にご紹介するのはアスカネット(2438)
最近は空中ディスプレイの開発で度々注目されている企業です。
しかし、団塊世代が注目する理由は別のところにあるようです。
それは同社が葬儀などの際に使う遺影写真加工を手掛けていることにあります。
これから人口減少時代へと突入する中、需要が伸びるだろうという現実的な考えもしっかりと持っていることの現れといえるかと思います。
団塊世代退職で気を付けたいこと
では、団塊世代の退職によって何か注意すべき点はあるでしょうか。
私が注意するべきだと考えていることは、技術の継承です。
団塊世代の方(特に技術職)には、モノ作り大国日本を支えてきた技術やノウハウがたくさんあります。
その方たちが一斉に退職した(する)わけです。
しっかりと若い世代への技術の継承が行われていれば問題ありません。
しかし、それができていない場合には、その会社の技術や競争力が廃れていってしまう可能性があります。
これは業績の悪化、さらには株価の低迷にもつながることです。
ですので、もし製造業などで、比較的歴史の長い企業への投資を考える際には、これらの点を注意することをおすすめします。
団塊世代の人々は、どういう人たちなのか。
このあたりを研究すると、彼らの傾向が見えてきて、どんなものにお金や時間を使い、それが株価に反映するのかが見えてきます。
私としても、これからも団塊世代の動向に注目していきたいと思います!

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