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アップル株価の急落理由とアップル関連銘柄への投資タイミング
米アップル(Apple)の株価急落が世界中の株価に波紋を広げています。
「アップルの株価が急落した」というだけでダウ工業平均が大きく下落し、翌日の日経平均まで下げる…。そんな負のスパイラルになる傾向が続いています。
株価が下落した日本株の中には、アップルに部品を納入するなどのいわゆる「アップル関連銘柄」が多く含まれています。
・なぜアップル株価は急落したのか、その理由とは?
・アップル株価下落につられて安くなった「アップル関連銘柄」は今が買いなのか?
この2点に絞って独自の視点から今後のアップル関連銘柄投資について切り込んでいきます!
アップル株価の急落理由に迫る!巨大企業ゆえの苦悩とは…
論より証拠。
まずはアップルの株価チャートをご覧いただきましょう。
2018年10月の相場はアメリカのダウ工業平均やナスダック平均も大きく下げる結果となりました。
ナスダック市場に上場するアップルの株価も10/3には232ドルあったのが212ドルまで約10%下げました。
そして嵐の10月相場も終わり、アップル株価も11/1には222ドルまで回復。
このまま回復基調が続くのかなと思ったのですが、そうは問屋が卸しませんでした…。
11月に入った途端に、同社の株価は急落。
11/1に222ドルあった株価は、11/14には186ドルまで下落しています。
下落率にして19%。
嵐の10月相場を上回る下落率であることを考えると、その衝撃の大きさがわかります。
では、なぜアップルの株価は急落したのでしょうか。
その理由を探ってみました。
その結果、株価急落の“きっかけ”となったのは、11/1にアップル社が発表した決算にあることがわかりました。
この決算内容をかいつまんで紹介します。
売上高、EPS(1株あたり利益)ともに事前予想を上回り、過去最高を更新する好決算でした。
売上高(629億ドル:予想595.7億ドル)
EPS(2.91ドル:予想2.65ドル)
しかし、次期売上高の数値がアナリスト予想を下回るものでした。
加えて、第4四半期のiPhoneの販売台数もアナリスト予想を下回るものとなりました。
売上や利益がいかに良くても、次期業績と直近のiPhone販売台数のアナリスト予想が下回ったことでアップルの株価は急落へとつながったのです。
アップル社は世界で初めて時価総額1兆ドルを突破(2018年8月)するなど、世界でもトップ中のトップの企業です。
それだけにアナリストや投資家からの期待値も非常に高く、業績実績はもちろんのこと、将来の利益に対する期待値も並外れて高いといえそうです。
ですので、期待値にちょっとでも届かない数値がアップル社から公表されると、投資家の“失望売り”を招きやすいのです。
アップルに“つられて”株価が下落したアップル関連銘柄
このアップルの株価急落は日本の上場企業の株価にも大きな影響を与えました。
村田製作所(6981)、アルプス(6770)、TDK(6762)、太陽誘電(6976)などなど…
アップル関連銘柄の株価は軒並み急落し、11/16現在、浮上の兆しが見えていません。
<村田製作所(6981)>
<アルプス(6770)>
<TDK(6762)>
<太陽誘電(6976)>
上記4銘柄はどの企業も10月の下落相場から株価が戻したかなというタイミングで、11月に入ってから株価が急落しているのがわかります。
テクニカル分析でも、赤いライン(25日移動平均線)が青いライン(75日移動平均線)を4銘柄ともデッドクロスしており、下落トレンドになっています。
では、いつ頃になったらこれらのアップル関連銘柄には買いのタイミングが訪れるのでしょうか…
急落理由がアップルにあるのなら、上昇理由もアップルにあると考えるのが素直な見方ではないかと思います。
ですので、アップルの株価が回復するタイミングが、1つの買いのタイミングになるものと私は考えています。
では、具体的にそれはいつ頃なのかをチャートを活用して予想していきましょう。

※引用:ヤフーファイナンス
これは先ほどとは別のアップルの株価チャートです。
テクニカル指標を2つ表示させました。
「RSI」と「スローストキャティクス」です。
どちらの指標も売られ過ぎかを知るために使います。
大まかにいえば、この2つの指標の数値が20を下回った水準で反転していくと、株価も反転していくものと思われます。
アップルのチャートを見ると、おそらく株価は180ドルくらいまでは下がるのではないかと思います。
その後、株価は反転していくとテクニカル分析から私は予想します。
そのタイミングで、アップル関連銘柄の株価も反転に転じるのではないでしょうか。
ですので、180ドル近辺までアップル株価が下落し、株価が反転したタイミングがアップル関連銘柄の買い時というのが私の見解です。
もちろん、株の世界に絶対はありませんので予想が外れることはあります。
ですので、投資は自己責任でお願いします。
とはいえ、下がった株は企業が倒産しない限りはいつかは上がります。
財務基盤がしっかりしている会社ならなおさらです。
そういう意味では、村田製作所は自己資本比率が80%を超える優良企業ですので、普段株価が高くて買えないという人には絶好の買いのタイミングといえそうです。
他の銘柄も1度検討してみてはいかがでしょうか。
良い投資結果につながることを願っています!