
セブンペイ(7pay)わずか1か月で終了発表。あまりに大きかった代償
(追記:2019/7/11)
開始からわずか1か月。
セブンイレブンが「セブンペイ(7pay)」の廃止を決定しました…!
7月1日にサービスを開始したセブンペイ。
しかし、開始直後に不正利用されて被害者が続出。
すぐにサービスが停止されていました。
ただでさえ、今年のセブンイレブンを取り巻く環境は厳しいものでした。
24時間営業問題、nanacoポイント改悪などで世間からの風当たりは強かったと思います。
セブンペイ問題は、致命的なダメージにもなりかねないものでした。
そこで、一時的な痛みは伴うがこれ以上傷口を広げないために廃止を決定したものと思われます。
ただ、まだ完全にあきらめたわけではなさそうで…
将来的にはもう一度参入する可能性を示唆していました。
参照記事「不正ログイン続出の「7pay」、わずか3カ月で終了 セブン&アイHDが謝罪、再挑戦も示唆」
同時期にスマホキャッシュ「ファミペイ」を導入したファミリーマートは、315万ダウンロードを突破しており、ライバルに水をあけられる結果となってしまいました。
今回のセブンペイ廃止の発表を受け、親会社の株価は下落しています。
やはりそれだけ衝撃が大きかったのでしょう。

※引用:ヤフーファイナンス
一度失った信頼を取り戻すのは容易なことではありません。
失態続きだと業績にも悪影響が出てきてしまうおそれが高まりますし、セブンイレブンの今後の対応に注目が集まります。
今回、早めに撤退を決めたことは良かったと個人的には思います。
まだ、同社の危機察知能力が利いていることの証拠だと思いますので。
再度スマホキャッシュに乗り出すのは、前途多難ですが、コンビニ業界の巨人には頑張ってほしいものです。
(追記:了)
セブンペイ(7pay)不正被害甚大の愚。なのにセブン株価は下がらず上昇した
(元記事:2019/7/11)
やはりセブンイレブンもスマホキャッシュ戦線に加わるのか。
世の中●●PAYばかりで、混沌としてきたなと、個人的に思っていた矢先、事件は起きました!
セブンイレブンが導入したばかりのスマホキャッシュ「セブンペイ(7pay)」のアカウントが不正利用され、多額のお金を使われた人が続出。
報道によれば、その被害額は5500万円にも上ったとのこと。
※参照記事「「7pay」不正アクセスで謝罪」
セブンペイ(7pay)を不正利用された人の中には、SNSで被害報告をしている人も多くいて、かなりの騒ぎになっていました。
メルアドや名前、生年月日が分かれば、パスワードがかんたんに変更できてしまうほど、セキュリティが脆弱だったというから驚きを通り越して呆れてしまいます…。
そりゃ、悪意ある連中に狙われてしまうのもうなずけます。
ネットのニュースから始まって、テレビや新聞などもこぞってこの問題を取り上げたため、さぞ「セブン&アイHD」の株価は急激な下落になるだろうと、株式投資をしている人なら思ったことでしょう。
しかし、実際にはそうなりませんでした。
下がるどころか、セブン&アイHD株価は上昇しました。
こんな不思議なことってあるのでしょうか?
ということで、なぜセブン株価はこれだけの不祥事をやらかしたにもかかわらず、急落することなく上昇したのか?
そのなぞに迫ってみたいと思います!
セブンペイ(7pay)不正利用発覚でもセブン株価の上昇理由は好決算にあり
これだけ大々的にセブンペイの不正利用が報道され、社長のセキュリティの二段階認証すら知らないというお粗末な姿さえ露呈してしまったセブンイレブン。
普通なら完全に詰んだ…と思うところですが、親会社「セブン&アイホールディングス」の株価は下落せず、上昇しました。

※引用:ヤフーファイナンス
それは前日(7/4)に発表された決算内容が好調だったからだと考えられます。

※引用元:セブン&アイHDのHP
詳細はセブン&アイHD、2020年2月期第1四半期決算短信でご確認ください。
売上に当たる「営業収益」は前年をわずかに下回りましたが、営業利益、経常利益ともに微増、当期純利益に至っては前年同期比21.5%増という結果になりました。
たしかに、決算内容を見ると、とても好調ですね。
最近のセブンイレブンを巡る動きとしては、当サイトでも触れている「24時間営業問題」があります。
しかし、こちらは結果的に世間の批判をおそれたのか、セブン側が大分譲歩することになりました。
オーナー側とのしこりが改善されたことも、株価が上昇する要因としてあったのかもしれませんね。
セブンペイ不正利用問題は、これから株価に影響を与えるか?
セブンペイ不正利用問題が大々的に伝えられてから1週間。
現在のところ、セブン&アイHDの株価にマイナスな影響が出ているようには感じられません。
24時間問題での進展、好決算発表。
この2つの材料によって、株価は下落どころか上昇していたように感じます。
とはいえ、懸念材料がないわけではありません。
最大の懸念材料はやはりセブンペイです。
現在、サービス停止に追い込まれているようですが、セキュリティの強化にどれだけの時間がかかるのかが1つのカギとなるでしょう。
もしサービス再開後に、再びセブンペイに関する悪用や脆弱性が露見したら今度こそ致命傷になりかねません。
最近はライバルのファミリーマートがファミペイを導入するなどしており、コンビニ業界もスマホキャッシュラッシュです。
自業自得とはいえ、出鼻をくじかれる形となったセブンイレブンにとっては背水の陣といえるでしょう。
もう1つ、気になるのは以前にもお伝えした「nanacoポイントの改悪」です。
7月1日からnanacoポイントの還元率が半減しました。
内容は以下の通り。
<変更前>
「100円(税別)の買い物で1nanacoポイント還元」(ポイント還元率1%)
<変更後>
「200円(税別)の買い物で1ポイント還元」(同0.5%)
この還元率改悪が、セブンペイの不正利用と重なってしまったため、不安要素が大きくなってはいまいかと懸念しています。
ただ、そんな中にも明るい話題もあります。
これまで出店していなかった沖縄にセブンイレブンが出店したというニュースです。
今後も沖縄での出店攻勢を強めるのであれば、業績にプラスの影響も期待できそうですね。
いずれにしても、今はセブンペイが今後不正利用されないように、セキュリティ強化をしっかりと行ったうえで迅速にサービスを再開することです。
今後も同社の動きには注目していきたいと思います!

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