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かんぽ生命、日本郵政売出し発表で高値から一転、わずか7営業日で安値更新…!今後はどうなる?
「かんぽ生命保険」(7181)の株価が乱高下しています。
その背景には、日本郵政が持つかんぽ生命株を大量に売り出すことの発表が挙げられます。
既存株主の投げ売りが続いたことによる強烈な株価下落でした。
しかし…
「ピンチはチャンス」
という言葉があるように、株価が大きく動く時は大きな利益をねらえるチャンスでもあります。
このかんぽ生命保険の大きく動く相場には、投資家として乗っかる方が賢いのか?
それとも、リスクが高すぎて見送った方が良いのか?
今がかんぽ生命株の買い時なのかどうかなど、同銘柄への投資のチャンスについてお伝えしていきます!
かんぽ生命の株売出しの理由と安値の“わけ”とは
乱高下している「かんぽ生命保険」の株価ですが、その原因は日本郵政の保有するかんぽ生命株の売出しだと考えられます。
では、なぜ日本郵政はこのタイミングでかんぽ生命株を売り出したのでしょうか?
そして、かんぽ生命株を売り出すことが、なぜその株価を安値更新まで下落させることになったのでしょうか?
その“わけ”について、考えられる可能性をお伝えしていきましょう。
※参照記事はコチラ
【日本郵政の保有株の売り出しについて】
これはかんぽ生命保険株の流動性を高めて、市場(投資家)の需要に応えるためです。
どういうことかと言いますと、
昨年9月末時点で、かんぽ生命保険の発行済み株はその89%が親会社である日本郵政のものでした。
ということは、機関投資家や一般投資家は残りの11%の株を売り買いすることになります。
これではあまりに市場に出回っている株式数が少なく、市場の需要と供給がマッチしていないことになります。
そうなると、かんぽ生命株への投資に対する魅力が薄れ、不人気株となり、株価は下落気味に…
という展開が予想されます。
そうした事態をなるべく速やかに解消したいという思惑が働いたものと考えられます。
元々、国営事業だった郵政やかんぽ保険ですが、小泉内閣の郵政民営化政策によって民営化、上場企業となりました。
その際、保有株数の比率を是正する必要があったため、あらかじめ売出しを行うことについては決まっていたことでした。
【安値のわけとは】
ではなぜ、かんぽ生命株は安値更新するまで下がったのか?
通常、大規模な売出しをする時は、株価が急落しないように安定操作機関というものが設置されます。
普通は株価操作のようなことをしてはいけないのですが、スムースに安定的に売出しが完了するように、このような措置が設けられています。
ところが、その安定操作機関が終わった途端、この強烈な下落です。
これは、それだけ今回の売出しが投資家にとって、期待の持てないものとなってしまったことを意味します。
投資家に期待を持ってもらえるようなIRを出すなり、業績を上げなければ、なかなか株価を上げていくのは難しいのではないでしょうか。
かんぽ生命株は安値を更新した今が買い時?
かんぽ生命保険の株式について、4/23の正午現在の情報を以下に記します。
PER=12.34倍
PBR=0.72倍
配当利回り=3.15%
この数字だけ見ると、割安高配当銘柄と言えそうですね。
直近3期は業績も伸びていますし、自己資本比率も高くて良い銘柄といえそうです。
ただ、テクニカル的にはまだもう少し株価が短期的に下落していく可能性もありますので、慌てずに投資する必要はないかなと思います。
10連休前は株価が下落しやすいともいわれており、リスクが高まります。
連休明けに株価が回復してきたのを見計らってから投資しても間に合うように思います。
デイトレはよほど自信がある場合に限った方が良いでしょう。
そうでない場合は、中長期のスタンスで保有した方が無難と言えそうです。
保険会社は保険を売る以外にも、預かった資金を運用して利益を稼ぐこともしていますので、株式市場や債券市場などが上昇すれば保険会社の利益も増え、株価も上昇していくことが考えられます。
すこし長い目でみることが重要になりそうです。
私も少し長い目でかんぽ生命の動向を見ていきたいと思います!